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「このお酒も飲んでみやれ」
『史記』の驪姫(りき)が帝の前で侍従にお酒の毒見をさせる場面で、彼女がこう言いました。「これ、そなた、このお酒も飲んでみやれ」 このなかの「みやれ」が見慣れない言い方なので質問させてもらいました。「飲んでみよ」ならわかるのですが、「やる」がここでは具体的にどんな意味で使われているのか是非ご解説してください。
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面白いので古語辞典(旺文社)で調べてみました。 この【やる】は、近世語で「ある」の転、尊敬の意を表す・・・ということのようです。 西鶴などにも出てきます。 「そなたがいやしい人で、源氏物語を『見やらぬによって』」 ⇒「見なさらないから」 命令形の場合、【やれ】の「れ」を略して、単に【や】としても使われます。 浄「堀川波鼓」より。 「お藤、必ずお主(しゅ)の気に入っていつまでも奉公しや」 最後の「や」がその省略形です。 今の大阪弁では「奉公しや」を「奉公しーや」と伸ばして言っています。昔は長音を書かなかったことが多いですから、当時も伸ばして言っていたかもしれません。 ご質問の文も、上の辞書の例文も、目上の女が目下の者に言っているように思います。 これはもう尊敬というよりも、女言葉と考えたほうが良いように思います。 No.2さんが挙げられた例もそうです。 「和歌山弁には敬語がない」と言われていますが、No.2さんの例のようなこともあるんですね。 たしかに、和歌山でも上品な物腰でしゃべる老婦人はいます。 丁寧な物の言い方⇒女性語 ということで、ご質問の「これ、そなた、このお酒も飲んでみやれ」は、作者が古風な女性語を使って、時代色を出しているものと思われます。 「女性語」 ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B3%E6%80%A7%E8%AA%9E
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- KitCut-100
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今はこのような表現を実際に使用する人はいませんが、数十年前 田舎(和歌山)で実際に年寄り(女性が主)から、 'みやれ’ ’みやれ’と 言われた記憶があります。 お酒を飲んでみなさい、と親切心等から勧める表現です。 違和感は無いです。
- sanori
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こんばんは。 ・上一段動詞「みる」(おそらく「試みる」の意)の連用形「み」 ・丁寧(あるいは尊敬)を表す助動詞「やる」の命令形「やれ」 この2つを合体したものです。 ご参考になりましたら。
お礼
Nanu! 「やる」が丁寧語とは驚きです。早速辞書で調べて見たいと思います。ありがとうございました。
お礼
「それにお待ちやれ」が大辞泉の例文にありました。尊敬の用法です。 方言でもあったのですね。勉強になりました。