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巻頭言の訳について
お世話になります。 巻頭言の訳を調べたのたところ、3種類あることが分かりました。 foreword preface prefatory note この3つの違いや、使い分けについて教えてください。 宜しくお願い致します。
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英英辞典'LDOCE'(Longman Dictionary of Contemporary English)の"preface"という項の"USAGE"によれば、 "A preface, a foreword and an introduction all come to the first pages of a book before the main contents. An introduction is usually longer than a preface or foreword. A foreword is sometimes more informal than preface or introduction, or written from a more personal point of view." つまり、 ・"preface"と"introduction"は、"foreword"より格式張った表現である。個人の視点から書かれることがある。 ・"introduction"は、普通"preface"や"foreword"より長めである。 …ということになります。私は"prefatory note"とある本は見たことがありません。 既に類語辞典等はお調べになったことと推察しますので、私の数百冊の蔵書をざっとチェックした結果をお伝えします。 ・上の'LDOCE'の巻頭は"Preface"でイギリスらしく"Sir"のついた教授(編纂者とは別)が辞書紹介の言葉を書いています。 ・あるアメリカで出版されたスポーツ関係の本では、その道の超有名人が"Foreword"を書き、そこそこ有名な人が"Introduction"を書いています。この二つについては本のカヴァーにも"Foreword by..."、"Introduction by..."と印刷されていますので、いわば客寄せですね。この本の場合、"Foreword"が目次の前に位置し、"Introduction"は目次の後ですが、内容も長さも似たようなもので、いずれも著者を誉め讃えています。 ・あるイギリスの出版物(1952)では、8ページもの"Foreword"が著者について書かれ、続いて著者自身による6ページの"Introduction"があります。 ・古いイギリスの出版物(1905)では、著者がその道の有名人だったせいで紹介者の必要はなく、自ら2ページの"Preface"を書いています。 ・あるアメリカの出版物では、目次の後に著者自身による"Foreword"があり、なんと13ページもあります。これは普通なら"Introduction"と呼ぶべきものと思われます。 ・あるアメリカの出版物では、目次の前に著者による"Introduction"(3ページ)があります。で、目次の後に第三者の著者を誉め讃える"Foreword"(3ページ)が続いています。 ・あるアメリカの古い出版物(1957)では、著者による"Preface"(4ページ)があり、その後に目次があります。 結構使い分けは乱れており、どれを巻頭においても良さそうな感じです。箔をつけるためのゲストによる紹介など必要なければ、著者自身による巻頭言は"Introduction"が相応しいという印象です。
お礼
お礼が遅れてしまい申し訳ありません。 詳しく説明頂き、大変参考になりました。 本当に有難う御座いました。