おっしゃる意味がちょっと理解できません。
「対応のあるデータが順序尺度の場合」ということですが,「対応のある」という部分(例えばある作業の前後とか)は独立変数に該当するわけですよね。で,分散分析の場合,独立変数はその変数が本当は比例尺度や間隔尺度,順序尺度であってもある意味では「名義変数」化されます。ですから,独立変数の本当の種類は問われません。
例えば,薬物投与前と投与後でその薬の影響を調べたいとします。このとき,「投与からの経過時間」は間隔尺度あるいは比例尺度になります。でも分散分析の場合にはいくつかのカテゴリーを設定します。「投与前」と「30分後」,「1時間後」といったように。ですから,分散分析の「要因」となる変数(独立変数)はどういった尺度でもよいわけです。
おそらく質問者の方が聞きたいのは「従属変数が順序尺度の場合,分散分析は適用できるのか,できない場合はどのような分析法が妥当なのか」ということではないかと推測します。
厳密なことを言えば,心理学研究のデータで間隔尺度,ないしは比例尺度に該当するものは限られています。この手の話では必ずと言っていいほど言われますが,質問紙調査などでの5件法や7件法は厳密には順序尺度であることは言えるけれども,間隔尺度であるとはなかなか言えません。ですから「厳密には間隔尺度ではないけど,そうであるとみなして」パラメトリック検定を用いています。
また,分散分析は頑健性があるので,従属変数の正規性が怪しくても結果がゆがみにくいとされています。
どのような順序尺度を用いているのか,そしてその分布がどのようになっているのか,そこが分からないと言えない部分もありますが,現実的(世俗的?)なレベルでいえば,従属変数が順序尺度の場合でも分散分析をやっています。
お礼
丁寧な回答ありがとうございます。 私の言いたい事をちゃんと推察していただきありがとうございます。 二要因の比較においては、順序尺度と間隔尺度をかなり厳密に仕分けていた事もあり、疑問に感じていました。 重ね重ね質問なのですが、 >分散分析は頑健性があるので, >従属変数の正規性が怪しくても >結果がゆがみにくいとされています と、ありますが、対象の数が少ない場合(1群10人前後)でも使用できるのでしょうか?重ね重ね申し訳ございません。