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ライプニッツ

ライプニッツのモナドの考え方がいまいち理解できません。 あの考え方の根本は何があって、何を言いたいのかさっぱりです・・・ またこの考え方にはどんな問題があるのでしょうか?

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noname#91529
noname#91529
回答No.1

理解のための前提1 =ライプニッツ的汎神論 「もし仮に、現実・未来に起こりうる全ての現象に関し、個人単体の思考による全知が可能であるとしたら、過去現在未来という時間を越えて、わが身にたち現れる森羅万象を予知・観象することが可能である。事実として、全てが滅び去ったとしても、神と我とが対面し続ける限りにおいて、この観象は、可能なはずである。(形而上学争論第14節より)」 ジョルダノ・ブルーノ風の言い方をすれば、ライプニッツの基本コンセプトは、 神(マクロコスモス)と自分(ミクロコスモス)は、つながっているが、現象自体は、不可知に限りなく等しい。また、「時空への理解は、浅はかにも人倫にとって納得のいく幻想でしかない。」というものです。ライプニッツは、人倫既知の「神」の概念を自分の議論の重要な構成要素としています。 理解のための前提2 =形而上学用語サブスタンス サブスタンス(substance)が、何かということを理解する必要があります。 サブスタンスは、substansia(ラテン語)/ ousia(ギリシャ語)の英訳です。 「存在の中心」ともいえるもので、これなくしては、事物が存在し続けることができないという「伝説の」究極要素です。 簡単に言えば、「生」のエッセンス。個体としての生物は生を失うと即座に腐敗し始めます。現代的には「秩序の素」ぐらいの理解でもよいでしょう。 (正確さにかけますが、理解への手助けとして) もしくは、既成の概念「魂」に関し、そのオカルト面を取り除いた概念といってもよいでしょうか。 理解のための前提3 =ライプニッツ的コスモロジー (ここからは、私の意見です。) モナードは、アトムとよく対置される概念です。しかし、似て異なるもの。 「生命」を論理的法則性の多層構造およびその「生命」を取り巻く環境との不可分性(相互作用を含む)と定義します。 宇宙も生命/地球も生命/海も生命・・・この生命という捉え方も幻想に過ぎないのですが、便宜的にこう説明します。 アトムは、宇宙の部品を形成することができますが、「生命の維持」に絶対必要なものではありません。ここでは、「モナードは、これがないと生命というもの自体が考えられないもの非定型のもの」と若干あいまいな説明をしておきます。 宇宙の着ぐるみを着た「アメーバ」を想像してください。このアメーバが、いなければ、空気が抜けたように宇宙がしぼんで、無意味なものとなっていくと言うようなそんな巨大アメーバです。人の着ぐるみ/地球の着ぐるみといろいろ考えられるでしょう。このアメーバは、着ぐるみの境界線を越えて相互に関連しあっており、手を繋いでお互いにコミュニケーション(作用と反作用=これ自体幻影)ができるという特徴を持っています。知的生命体は、着ぐるみからにじみ出てくる断片的アメーバを見てケンケンガクガクいろいろ合理的に説明しようと日夜努力しているのです。 モナードを理解しようとするとき、物理とは違う次元での「思考」が大事。 (私の意見おわり。) 現実が、概念として何らかの形で知覚されうるとしたとき、 モナードは、「現実(リアリティー)」自体と同値です。 完全なる概念(生命的秩序の究極)が内包するのは、全てのサブスタンス及びそのサブスタンスが保持しうる全ての属性であり、この属性自体も、膨大な因果関係の連鎖により形作られています。この相互に関連する「(精神的)連関ユニット」が、全体として(人に知覚されると言う意味から)意義表象のネットワーク(それひとつが一単位と説明できる相互作用のユニットとしてのシステム)へと統合されているのです。 議論として、 それぞれ、属性固有のあり方で、このネットワークが、たち現れるということが必要である一方、 想定できる全てのヴァーチャルな、関係性を内在的に保持し、さらに過去・現在・未来をそれぞれ結び付けていくように潜在的自己展開を未来への選択肢(ポテンシャル)として保有しているという面もあります。 システムを包括する過去(過去の精神的内在/カルマに似た概念)を帯磁した包括体(モナードの「今」の姿)は、因果性が熟成されると新しい表象の局面を湧出するのです。 -ここから意見 このプロセスは、一個体である胚が、成体である個体を作り出すように細分化しながら展開するといえばよいでしょうか。(この胚の着ぐるみの実体がモナード)。 -意見終わり さらに、表象のネットワーク(活性化されたモナード)は、モナードそれ自身を対象として分析した場合、個々のモナードは、不可分であるとされます。 モナードが、分離していく可能性について述べると、不完全な形での分岐(不完全なものの生成)・もしくは、対等同値の分離が、考えられる(発生)でしょう。分かたれた主体は、否可逆分離して、その存在を継続するといいます。 (原則的分離・双子の誕生をイメージしてください) 神が存在し、その神がここの生命に表象しているということを説明する為の補助概念と言い換えることもできます。(あくまで、一神論として)  (注:回答者sanagi01に関し、わたくしは、キリスト者ではございません。)

gqw
質問者

お礼

非常に詳しい解答ありがとうございます。 モナドの考え方とそこから見出されるものがわかるように なりました

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