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資産と修繕費に区別した場合の違いについて
お世話になります。 ある大掛かりな修繕をして資産(値増)か修繕費、どちらの適用科目で処理しようか悩んでいました。 税務基準からその資産の付加価値アップの正確が強く、資産計上することになりそうです。 ここで質問です。 修繕費として計上する場合と資産として計上する場合。 修繕費は費用を一括で計上。 資産は減価償却で毎月、耐用年数にわたり費用計上となります。 しかし結局は残存簿価以外の費用計上額は同じになると思います。 なぜこの資産計上、修繕費計上が大きな問題となるのでしょうか。 (期間は違うが、結局は1円の差でしかない?) ご指導お願いします。
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- dontknockt
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(なんだか、問題が大発展して、はじめのご質問からずれているような気もしますし、よく知らない問題ですが、常識的に推測すると、) (1)財政は単年度で考えるから、税務署側は目先の年度の税収を先に確保したい。 (2)経営の将来ははっきりしないから、利益が出ている企業側は目先の納税額を低くしたい。 (3)通算すれば同じ金額でも、時間価値(金利相当)まで考えれば早く税額を増やす(減らした)方が得。 というような感じではないでしょうか。 逆に言うと、当年度のノルマを達成した税務職員が(脱税等の)指摘を延ばして、後年度に修正額が積み上がってから問題にするということもあるようですし、また、赤字の会社は減価償却を停止して、将来の損金計上余地を残すことがあります。
#2です。大事なことを書き忘れてました。 そもそも減価償却制度が導入されたのは産業革命時代のイギリスです。この時代、出資の制度も整備され、鉄道会社などが資金獲得のために株を発行し、将来の配当を約束して出資を募りました。 しかし、事業を行うには初期投資が必要です。鉄道会社では線路の敷設に莫大な資金を投入しました。そのため、これを全部投入時の費用とすると、事業開始当初は繰越損失が発生し、配当できるのは何年も経って繰越損失が解消されてから(その投入資金が回収できてから)ということになります。これでは誰も魅力を感じず、投資してくれません。そこで、初期投資を将来に繰り延べる減価償却制度が必要となり、それが制度化されて現在に繋がる企業会計制度が確立しています。 税制は、課税対象となる所得金額の計算のために会計制度を流用したので、減価償却制度もその中に含まれていたに過ぎず、税制として減価償却制度が作られたわけではありません。 税金中心で回答してしまったので、減価償却を税金の制度のように誤解されたかもしれませんが、あくまで主体は会計制度です。お間違えないように。
- tamiemon96
- ベストアンサー率49% (658/1341)
・ 前のお二方の回答で、まさにその通りと考えます。 ・ 税務上問題になるのは、「調査」という場面です。 ・ 1回の調査を、そのスポットでとらえれば、担当した調査官は「非違事項を指摘して、少ない申告を正す」ことが目的になるわけで、現実問題として、「何も問題はありませんでした」という答えが、上司に報告するにも、もっとも難しいようです。 ・ 調査官:「こういう間違いがありました」 ⇒上司:「そうか」 と、簡単に済みますが、 調査官:「まったく問題はありませんでした」 ⇒上司:「本当か?あれは?これは?ここは?こっちは?」 と、間違いが「ない」ことを納得させる方が難しいようです。 ・ 同族会社などの場合、なるべく課税を将来に繰り延べて、課税されそうになったら(繰り延べしきれなくなったら)同族役員を退職させて退職金を計上し、課税を免れるなどのケースもあり、課税側としては、なるべく早めに課税しておきたいという思惑もあるようです。 ・ 個人的には、損金経理したい場合は、国税庁の基本通達に開示されている形式基準によって資本的支出(資産計上)と修繕費に案分する方法が、無用な指摘を避けるうえでベターかな・・と思い処理しています。 ・ 減価償却費自体は、個人の場合は強制償却ですが、法人は償却限度額の範囲で、任意に償却額を計上できるというメリットもあります。 ・ 蛇足のような文章で申し訳ありません。
費用収益対応の原則の考え方からきています。 減価償却というのは、資産は長期にわたって収益に寄与するので、その寄与期間にわたって費用を分割計上すべきであるという考え方から来ています。もともとはイギリスの鉄道会社の会計制度で取り入れられた考え方のようです。(したがって本来の償却方法は定額法であるべきですが、アメリカで、早期に費用化することで購入初期の税負担を軽減するという目的で、理論とは別の政策的な理由で定率法という計算方法が作られています。) また、法人税や所得税などは収入から費用を差し引いた所得に課税がされますが、資産を購入したその年だけの費用とした場合、その年だけ税額が減り、その後の各年度はその資産に関する費用はないことになります(維持費などはこの際無視)。そうすると、例えば高額な資産を購入したような場合、最初の年は大赤字で税額が全く無く、次の年からはその資産の効用により収入が増大し、大黒字になって税額が多く発生します。減価償却の理論を採用することにより、その取得費用を各年度に半分することができるので、このようなアンバランスを避けることができます。 あなたは各年度を通算すれば一緒だといいたいようですが、赤字は少なくても多くても税額は0なのに対し、黒字の場合には大黒字ならそれだけ税額も大きくなります。そうすると、減価償却で各年均等に費用化して各年度それなりの所得を出している場合と、取得時に全額を費用化して赤字が発生した場合と比べると、各年度を通算した総税額は減価償却を採用したほうが少なくなります。 修繕費は故障などの突発的な事故を復旧させるための支出ですから、そのトラブルに対応させるべきであって、将来の収益には対応させないということです。ただし税法の基準は重要性の観点であって、そこまで厳密な理論ではないと思います。
お礼
お世話になります。回答ありがとうございました。 あなたは各年度を通算すれば一緒だといいたいようですが> の段落、納得しました。確かにそうですね。赤字は額に変わらず赤字。 黒字は額に応じて納税額が違う。費用収益対応の原則と減価償却を用いたほうが税額が少なくて済む場合もある。その時の事業収益によって、判断の難しいものは税務署から指摘を受けやすいということなのかもしれませんね。 部署替えのため34歳にして経理1年目の新人です。薄日が差してきたような気がしました。
- zorro
- ベストアンサー率25% (12261/49027)
結果的には同じになることですが、減価償却をすることにより税務当局にとっては一時に経費に計上した場合の税収減というリスクを回避することができます。
お礼
お世話になります。あなたの回答はとても興味深く、ためになります。 経理に関して歴史的背景までご存知とは、恐れ入りました。 私は34歳にして経理1年目。まだまだ仕事がおもしろくなりそうです。