結論から言いますと,初等関数では表現できません.
積分区間は x の正の領域の中(すなわち,a,b>0) としておきます
そうしないと,x=-0 のところ(x が負の側からゼロに近づく)で,
積分値が発散してしまいます.
標準的変形は mmky さんの示されたとおりで,
No.2 回答の
(1) {∫t^(-2)*exp(-t)dt }
= -t^(-1)*exp(-t) - ∫t^(-1)*(-1)exp(-t)dt
= -t^(-1)*exp(-t) + ∫t^(-1)*exp(-t)dt
までは(途中の符号ミスを除いて)OKです.
最後の辺の第2項は積分指数関数と呼ばれる関数で Ei(t) と書かれますが,
初等関数では表せないことが知られています.
なお,mmky さんはガンマ関数系?,と書かれていますが,そのとおりです.
普通のガンマ関数の定義は
(2) Γ(z) = ∫{0~∞} t^(z-1) exp(-t) dt
です.(1)の最終辺第2項は
(3) ∫{α~β} t^(z-1) exp(-t) dt
の形で z=2 に相当しますが,積分範囲が違いますね.
(2)で積分領域が 0~∞ でないバージョンがありまして,
(4) Γ(z,p) = ∫{p~∞} t^(z-1) exp(-t) dt
(5) γ(z,p) = ∫{0~p} t^(z-1) exp(-t) dt
の2つが不完全ガンマ関数と呼ばれています.
前者が第2種不完全ガンマ関数,後者が第1種不完全ガンマ関数.
これを使うなら(3)は
(6) (3) = Γ(α,z) - Γ(β,z) = γ(β,z) - γ(α,z)
と書けます.
いずれにしろ,初等関数では表現できません.
お礼
ガンマ関数の詳しい説明まで本当にありがとうございます。これを機会に、ガンマ関数のことをしっかりと勉強したいと思います。 実はこの式は、熱ルミネッセンスのフィッティングを行うときに使用する式なのですが、どうしても積分が解けなくて苦労しているところです。 積分指数関数Ei(x)の存在はこの式を調べているときに知ることが出来ました。特殊関数の部類に入るとのことなのですが、積分が不得意な私は正しいのかが分からなくて困っています。 皆さんのヒントをもとにしてもう少し頑張ってみます。ありがとうございました。