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人妻ゆゑに われ恋ひめやも (万葉集・巻一)
むらさきの にほえる妹(いも)を 憎くあらば 人妻ゆゑに われ恋ひめやも (万葉集・巻一) ここで人妻について質問です。ここでの妹と人妻は同一人物をさしているのでしょうか?また、「ゆゑに」とは、「人妻」だからゆえに、という意味でしょうか?(別の言葉でいえば、「現代語の<ゆえ>と同じ意味?)
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↓ここに歌の解釈、またその背景が書かれております。ご参考のほど。 http://www7a.biglobe.ne.jp/~kamiya1/mypage-m.htm http://yorodunokotonoha.seesaa.net/article/6268039.html つまりは、天智天皇→額田王←大海人皇子(のちの天武天皇)の三角関係の間でうたわれた、とても有名な歌です。 額田王は、大海人皇子に愛され、十市皇女を産み、その後、 大海人の兄である天智天皇(中大兄皇子)に召され、妻になったとされる女性。 天智天皇は「大化の改新」を実行したり、また自分の意に沿わなかった孝徳天皇を、難波の京に置き去りにして遷都したりするような人ですから……このお召しには、大海人も逆らえなったでしょう。 もし逆らっていたとしたら、「謀反を画策している」とでも、 何とでも理由をつけて、消されていたかもしれません…そういう時代です。 「妹」は、男性が愛する女性に対して使っていた言葉。「愛しいおまえ」くらいの感覚でしょうか? 対して「背の君」は、女性が愛する男性に対して使っていた言葉です。 ですので現在のように「親(片方だけでも)を同じくする血縁の年下の女性」の意味ではないと言うことですね。 更に、この「蒲生野」の時期、既に額田王は天智天皇の妃になっていたと思われるので、「人妻」であるわけですね。 この3人の関係を知りたいならば、マンガなどでも読むことが出来ます。 「天の果て 地の限り」 /大和和紀(講談社KCデラックス大和和紀自選集(2)1996年) 「天上の虹」/里中満智子(講談社コミックスキス) こちらは、持統天皇が主人公の話ですが。 天智天皇は持統天皇の実父、更に、天武天皇は持統天皇の夫なので、 ちらっとここらへんが出てきます。