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ボルツマン方程式のイメージ
ボルツマン方程式のイメージがとても湧きにくいです。 ぜひ噛み砕いて教えていただきたいです。 ∂f/∂t+v・∂f/∂x+F・∂f/∂p=(∂f/∂t)coll. t:時間 x:粒子の位置ベクトル v:粒子の速度 p:粒子の運動量 F:粒子に働く外力
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#1です。 物理学とはある意味で和歌や俳句を理解したり、小説を理解するという営みと同じ側面があります。和歌を理解するためには、単にその単語の意味を理解するだけでは不十分で、その言葉と言葉の関係によってどんな世界観や人間の感情を語ろうとしているのかを理解する必要があり、それを理解できない方には、何の有り難味も在りません。物理学も同じで、単にその方程式の個々の項の意味を単語のように理解しても、何の意味もないことになっています。 多分、貴方の質問はその単語の意味を理解したいという質問だったのでしょう。失礼な言い方になってしまいますが、それはちょうど、サッカーのルール集に書いていることを何とか理解しよるというようなもので、それをどんなに読んでも、サッカーを理解してサッカーの選手になれる訳では在りません。私の回答は、いきなり貴方がボルツマン方程式を理解することによって、その選手になれるための本質を述べているのです。 個々の項が何を個別的に意味をしているかを理解できるかどうかは、単に与えられた規則を理解できるかどうかと言ったレベルの問題で、それはあたかも与えられた規則だけで動くコンピューターのレベルに自分もなりたいと言っているようなものです。 どんな優れたコンピューターにも出来ない、人間だけが出来る営みは「だから何なんだ」と言うことについて一言できることです。そのことに関する一言ができなければ、その方程式を理解したことにはなっておらず、もちろんそれを使いこなすことは出来ません。 個々の項の意味はどんな教科書にでも書いてあることであり、それを単語の意味でイメージ出来るかどうかは単なる慣れの問題です。幾つかの教科書を繰り返し読み、自分で教科書に書いてある計算して行けば、忍耐力さえあれば他の方の援助なしで誰にでもそのうち単語の意味は判ってくるものです。ですからそれに関しては、標準的な教科書を参考にして下さい。 ところが「だから何なんだ」と言う最も重要なことに関しては、それを著者が自分の問題として理解して書いている教科書は余りないというのが私の経験です。#1の回答ではその「だから何なんだ」を書いた次第です。そこで書いたことは、ボルツマン方程式の本質を書いておりますので、貴方が今判らなくても、そのことを脳味噌の片隅に留めておいて下さい。 貴方の質問は、貴方が意識していようがいまいが、物理学の基本法則とは何かという物理学の根幹に触れる質問をしたことになっておりますので、今後本気で物理学を理解しようという気になって、それなりの努力をした後で、私の回答をなるほどと思うときが必ず来ることを明言しておきます。
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- cyototu
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#1です。そこでの文に誤植がありました。第2行目の中の文、 力学方程式は対象的である の部分は 力学方程式は対称的である の間違いです。
- cyototu
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左辺の第1項は、分布関数の時間の変化の割合です。 第2項と第3項は時間の向きの反転に対して力学方程式は対象的であるという力学の基本原理から出てくる、時間に関して可逆な過程を表しています。第2項は、もし空間分布が均一でなかったら、力学に従って空間的に流れが起きることから来る、流れ項と呼ばれる項です。これは、外から働く力ななくても、空間の不均一性が在れば出てくる項です。第3項は、外場があると各粒子の運動量が変化をするので、それに関する分布も変わることを表しています。 右辺は、ボルツマンの衝突項と呼ばれているもので、これは現代物理学で未だに論争の対象のなっているくせ者であり、最も重要な項です。この項は、位相空間の中でそこに見いださる粒子の数は、力学の原理に従った流ればかりでなく、衝突によって瞬時にその数が変わるはずだと言う、我々の経験から見てもっともらしい過程を表そうとしている項です。ところが、この衝突項は時間の向きの反転に対してその符号が変わってしまい、その結果、時間に対する対称性が破れてしまうことが知られています。したがって、この項は、力学の基本法則と一見矛盾してしまいます。 ところが、このもっともらしい効果を「人為的」に付けておくと、実際に観測した物理量と大変良く整合した結果をこの方程式が導きだすことが、論理的にではなく、経験的に確認されています。 そのことから、物理学の大問題が起こってしまいます。力学の基本原理(ニュートンの法則、量子力学のシュレーディンガー方程式、特殊および一般相対論、の全てに渡って)によると、時間の対称性が破れていない、即ち、この世界には過去から未来に流れる時間など存在していないはずなのに、ボルツマン方程式が正しいすると、時間とは過去から未来に向かって一方にしか流れないという、力学の原理に矛盾したことが正しいことになってしまう。ところが、今までの経験では、力学の原理もポツルマン方程式も、共に物理現象の記述に驚くべき精度で成功している。別な言い方をすると、貴方の書いたボルツマン方程式は、「果たして、この宇宙には時間の流れに向きが在るのかないのか。また、この宇宙は物理学の法則という一元論的な原理に立って、統一的に理解することができるのか、それとも、力学原理とは相容れない時間に関する不可逆性をも受け入れなくてはならないような多元論的な宇宙なのか。もし、多元論的な宇宙だとしたら、この宇宙は、どこからどこまでを可逆な原理に任せ、どこからどこまでを他の不可逆な原理に任せるということを、どういう原理に基づいて決めているのか」等々の大問題を提起しているのです。 物理学のこの大問題を何とか解決することをその最も基本的なテーマとしている学問が非平衡統計力学なのです。
お礼
>第2項と第3項は時間の向きの反転に対して力学方程式は対象的であるという力学の基本原理から出てくる、時間に関して可逆な過程を表しています。 時間の向きが反転するとはどういうことですか?過去にさかのぼるのですか? >第2項は、もし空間分布が均一でなかったら、力学に従って空間的に流れが起きることから来る なぜそうなるのかも、わかりません。 頭悪くて、申し訳ないです。。
補足
すいません。時間反転はわかりました・。。
お礼
返答ありがとうございます。 しかし私はあほなので、まったく分かりません。 粒子が衝突によってどうなるのか。。 そのイメージがつかめません。