アメリカに住んで40年目になりました。 私なりに書いてみますね。
警察関係の仕事から(私のプロフィールを見れば分かってもらえると思います)拳銃の扱いを知らなくてはならない立場にいます。
これは、グリップの位置と銃身から見た軸との長さ(高さ)が長ければhigh bore axis, 短ければ(低ければ)low bore asixと言う表現をします。
グリップからの距離が短ければてこの作動と同じように撃った時の銃口が上に向いてしまう事になるわけです(これをflip back, muzzle jumpと言うわけですが)。
リボルバーのように銃身が高いところにあるとそれだけフリップバックが強くなるのですね。 つまり、銃口(Muzzle)がジャンプすると言う表現をしているわけです。
ただ、これは、グリップのデザイン(銃身に対する角度など)でフリップバックの強度を変えることも出来ますし、そのためのグリップも売られております。
K9のグリップは小さめで手の小さい人とか女性には握りやすく感じます。 ただ、low bore axisだから良いとことでもありません。
私たちのように一回の練習で軽く100発も撃つようですと、フリップバックが少ない分キックバックと言う拳銃全体の後ろに下がる力が手首にかかってくるのでその分だけ手首への衝撃が強くなると言うことでもあります。 22口径であればまだしも9mmのスタンダードの火薬の量でもかなり手首のダメージが多くなるわけです。
low bore axisであればそれだけフリップバックがないので「速射」しなくてはならないときに銃口を的に向けておくための筋肉を必要としないと言うことになります。
よって、その拳銃をどう使うのか、使用者の手の大きさ、手首の骨格や筋力、そして、射撃の量などを考慮に入れるとbore axisの高さも低ければ良い、と言うことではなくなるわけです。
しかし、このメーカーのK9シリーズは警察でもかなり良い成績を上げていますし、好んで使う警官・刑事が多いのは確かです。
参考になりましたでしょうか。 分かりにくいところがありましたらどんどん突っ込んでまた書いてくださいね。
お礼
とても詳しくお答えいただき、感謝感激です。 実際に拳銃を使っていらっしゃる方から回答がいただけるとは思っていませんでした。 私は銃口の跳ね上がりと反動の違いもわかっていなかった、ということがよくわかりました。 あつかましいようですが、また疑問点が出てきましたら、よろしくお願いしますね。 どうもありがとうございました。