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長調と短調の曲の転調の仕方
クラシックなど(特に古典派など)ではソナタ形式の場合、長調の曲は属調への転調が下属調への転調より多く短調の曲では平行調への転調が他の近親調への転調よりも多い気がします。これが事実ならなぜそうなるのでしょうか?
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推測です。 長調において属調というのは#を1つ用いて音が上がることです。 下属調は♭を用いて音が下がります。ソナタ形式の場合、提示部が音が上がったものを再現部で元に戻す(提示部からみて下属調)ので落ち着いた感じになり、終止感が出るのだと思います。 短調の場合は特殊で音階の第七音を半音上げて使われます。その時点でそのまま属調の第三音と合わないので転調はできません。短調で属調に転調させることは難しく、人為的にやらないとできません。さらに古典派の音楽の考え方として短調は不完全なものであり完全な長調を表すことで、音楽の均整を図るのだと思います。長調の音楽の場合はそれだけで音楽が成り立っているので短調を出現させる必要がありません。
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素人判断ですが,第一主題が長調の場合,第二主題は属調,短調の場合は平行調という 「決まりがあったから」というだけの理由も考えられます。 そう考える理由に,古典派では形式的な反復記号も付けられているからです。 その決まりからから脱却しようとして後には変形されていきますが, 古典派の時期には,この決まりに従った例が多いのではないかと想像します。 次の長調の簡単な和音で終止と転調を試してみてください。 (1)主調 ( I ) (IV) (V7) ( I ) → 下属調 ( I ) (IV) (V7) ( I ) → 主調 ( I ) (IV) (V7) ( I ) (2)主調 ( I ) (IV) (V7) ( I ) → 属調 ( I ) (IV) (V7) ( I ) → 主調 ( I ) (IV) (V7) ( I ) 再現部で主調に戻る決まりがありますから, 上記の例では,(2)の方が自然に主調に戻る感じがあります。 (2)の属調の場合では,属調の根音が主調の第五音(属音)として 主調に戻る準備の音としての役割を担っています。
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回答ありがとうございます。 (1)ではあえていうとどこか物足りない終わり方ですが(2)ではスッキリと終わった感じがしました。(2)の属調から主調へもどる時の属音がオルガンポイントの役割をしているというのは新発見です。
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回答ありがとうございます。 ご示唆いただいて「フラット系への転調は落ち着いていて癒し系向き」とかどこかでゆうてたのを思い出しました。 再現部の第二主題は提示部からみて下属調なので落ち着いた感じが出るのですね。ナットクです。この考えを応用すると緩徐楽章の調子は第一楽章の調子の下属調にしたくなりますね。第一楽章とは反対にゆったりと癒し系で書きたいさかいに。 それにしても古典派時代の調子に対する考え方は「長調は完全で短調は不完全」とバロック時代からしてみるとかなり捉え方が変わったようですね。なんていうか品がないというか安直というか(笑)1720年代のラモーの機能和声に関する書物がこのような思想に少なからず影響を与えたのでしょうか?気になるとことです。 でもおっしゃるとおりイ短調の属調はホ短調ですが和音からするとホ長調的性質もあり不安定ですね。そういう意味では扱いづらく「短調は不完全」という意味も分からなくはないです。短調さんなんかかわいそう(*_*) 短調が不完全という考えから楽器の響きや調律の都合で転調できへん場合を除いて第一楽章の第一主題が短調の時も緩徐楽章は第六度長調になるのですね。イ短調はヘ長調というように。