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百姓と町人の違い
江戸時代のことを調べています。 百姓と町人の身分の違いなんですけど,両者には身分に上下はなく,移動や通婚もあったと理解しています。また,農山漁村に住んでいれば「百姓」,都市部に住んでいれば「町人」住んでいるところでこの身分は把握されていたようです。ですから村にいる鍛冶屋や大工は百姓。ということになります。 そこで,この身分を把握する根拠となったものは何かということなんです。両者の身分を規定するものが何かあったのでしょうか?宗門改帳などがそうなのかなと思うのですが,どうなんでしょうか? また身分間の移動はあったようですけど,仮に身分を把握する帳簿などがあったとすれば,それを書き換えていたのでしょうか?
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町奉行(幕府、諸藩)に支配されていれば町人、それ以外の代官、郡奉行等に支配されていれば百姓ですね。そのほかに渡り奉公人などは武家に雇用されていれば武士、雇われていないときは町人となります。 把握する根拠としては、それぞれ支配組織(名主や町名主)に把握されていたかどうかでしょう。宗門改帳についてはいまの戸籍のように常時更新されているわけではなく、その内容についても作成者により内容にも精粗があるので適切ではなかったかもしれません。
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- kawakawakawa13
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江戸時代における百姓は、身分制度で見れば「士農工商」で、士分つまり武士に次ぐ位置付けでした。 これは、封建制度下における支配の基本が、農産物にあったからです。 そして秀吉によって始められ、徳川家によって完成した検地による土地の把握と人別帳等の原始的戸籍制度により、農民は土地に縛り付けられました。 江戸時代、つまり幕藩体制下における経済の中心は年貢、つまり米作です。 その耕作人たる農民の離農は、厳しく制限されていました。 そのころの町人は、商人と言っても、主は武士階級に対する物資の供給が主で、従として、城下町等で他の商人や鍛治・職人等に対する物資の供給を担っていました。 江戸時代は、はっきりとした身分社会でした。 初期は、特に農民は生かさず殺さずの自給自足生活でした。 時代が進むにつれ、平和になり、生活も豊かになったたため、通商活動も盛んになり、商人がその財力を背景に、力を持つようになったのです。 それでも、身分の差と言うものは、厳然として存在していました。 ですので、武士の子は武士、農民の子は農民、となっています。 世襲制で、狭い地域に先祖代々暮らしていくので、変わりようもありません。 江戸時代は、今のように気軽に旅行できる環境が無く、また、その経済的余裕も無かったのです。 当時の住居は借家、特に長屋が多かったのですが、その大屋は、店子の動静を掌握する役割も持っていたのです。 ですから、今のようによそから来た人間が、保証人を立てて家を借りる、ということも難しかったのです。
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回答ありがとうございます! いろいろ調べていくと,江戸時代の百姓も意外とゆとりがある生活をしているみたいですね。「貧農」のイメージと実態は実は違うのかも知れませんね。
- tanuki4u
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No1でご指摘のように、基本は「どこに登録されていたか」によります。 政権というか、幕府というか大名というか、彼らが戦国末から江戸時代までやろうとしたのは、身分制度の確立ではなく、効率的な税金の徴収です。なので、「地方(じかた)」支配が行われるところが百姓であり、「町方(まちかた)」支配が行われるところにいるのが町人となります。百姓は土地によって税金を取られ、町人は間口により税金を取られていました。この辺は網野史学で、「村にも職人がいて、人口的にはどうみても、町じゃん」という指摘がなされています。能登の時国家研究などで、実態は船主であったり、船頭である人物が扱いは「水呑」とされているそうです。 江戸時代に、儒教を学習した学者が、中国古典を典拠に士農工商という概念を日本に当てはめ、明治時代に江戸時代には厳しい身分制度があって(悪い時代で)明治は身分制度が無くて、よい時代だ!という一種のプロパガンダで定説にやったようです。 明治の知識人も、基本は儒教の四書五経をやった連中なので、儒教理念を忘れられないのでしょうね。 身分帳としては、宗門改め帳になり、そこから外れるものを、無宿人とした。無宿人を、また有宿人(?)に戻す制度として人足寄場が作られた・・・というようなことではないでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。 最近は江戸時代の身分制を表す言葉としての「士農工商」は実態に合っていないということが盛んに言われていますね。僕ももう少し調べてみたいと思います!
お礼
回答ありがとうございます。 支配組織による把握とは目からうろこです!