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蛋白質のマイクロインジェクションについて
細胞内に高濃度の蛋白質をマイクロインジェクションしようと思います。その場合、Bufferの組成はどうすればいいのでしょうか。なにか工夫などありましたらお教えください。
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- xen1234
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納得できる文献がなかったということが、どういうことなのかよくわかりませんが、 研究とはまだ分かっていないことを調べる以上、 そのまんま使える実験方法というものがないこともよくあります。 そんなときは、参考になるところは参考にして自分で組み立てるところは組み立てるということが必要だと思います。 私がインジェクションを組み立てた時はこんなことを考えました。 1、その細胞に注入するとき、どんな物質、bufferであれ、最高のボリュームはどれくらいなのか?(何μlか) →これを調べることで、細胞に影響がない範囲での液量を決めます。 2、緩衝液はどんな種類が使われているのか? →これで使われているやつを全部試してみるか、より多くの人が使っているものを使って試す(例えばタンパクなどを入れずにとりあえずbufferのみを注入して毒性を見る)。 3、mRNAを注入する場合、そのmRNAはどのようにして調整されているか(in vitroでつくるキットを使う場合、freeのNTPを極力除くことが重要だったりします)、またmRNAの最大量はどのくらいか調べる。 →これによってmRNAの毒性がわかると思うので、最大量をインジェクションしてみて、発現がダメだったら諦める。 4、タンパク質を注入する場合、どのようにして調子されているか(大腸菌で作った場合、LPSなどのコンタミは致命的なのでクリアする必要ありな時も)、またタンパク質の最大量はどのくらいか調べる。 5、ちょと考え方を変えて、インジェクションするbufferは細胞のことを考えることはもとより、 インジェクションする物質の性質を保つことを考えなければならないのか検討してみる。 →グリセロールを加えるとタンパク質は安定かも、しかし、細胞に毒性はあるのか検討する必要ありでしょう。 これらのことは複数の論文の中から、自分の必要なところをピックアップできると思います。
- xen1234
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同じように細胞にインジェクションしている実験をおこなった論文の方法を真似るといいと思いますが。。。 私がやっていた条件は、簡単に言うと 生理食塩水でpHは中性、ただし緩衝液はTrisだと毒性が強かったりするのでHepesなどがいい場合があるなどですが・・・。 細胞の種類にもよるので一概にここの意見を参考にするより、 自分の細胞、実験系にあった論文を参考にするのが一番だと思います。
お礼
お返事ありがとうございます。ご意見ごもっともですが、納得できる文献を見つけきれなかったので恥ずかしながら投稿した次第です。細胞はmouse oocyteですが、oocyteにrecombinant proteinをinjectionしている論文は一応チェックしています。また、Trisに毒性があることや、DTTより2-MEがbetterであろうことは分かっているつもりです。免疫染色ではRNAのmicroinjectionで十分な発現量が認められなかったため、2 microg/ml以上の蛋白量を5 picol(10 pg程度)をinjectionしようかと思っているのですが(当初のBufferはPBS)、当然のことながら蛋白質の凝集が認められました。論文を参考にして20 mM HEPESなどを検討しようかと思うのですが、調べた論文では高濃度の蛋白や抗体をinjectionしているわけではなさそうですし、自分自身この手の実験は初心者で、また、周りに深く知っている人もいないので皆様に相談した次第です。そもそもこんな蛋白量でいいのか?、またglycerolを混ぜてみるなども考えているのですが・・。どこかに参考になる文献があるはずだと思うのですが、まだ納得できる論文を見つけ切れていないのです。あるいはテキストみたいなもがあるのかと思っているのですが、どなたか参考になるような文献をご存じないでしょうか。よろしくお願い致します。
お礼
たびたび有り難うございます。甘いですが初心者にとってこのようなアドバイス・Discussionをいつももらえればいいのになぁと思います。実際、いろいろと文献を参考にしてご指摘して頂いたNo2, 4, 5を検討している最中なのですが、専門的にやられている人は論文に書かれていないデータの蓄積があるんだろうなと羨ましく思っている次第です。何はともあれ、自分自身がやろうとしている実験の組み立てがそんなにはずれていないように思えて安心しました。 どんな研究をしようとしているのか分からない質問者に対してこんなにも丁寧にアドバイスして頂き、重ね重ねお礼申し上げます。とても参考になりました。ありがとうございました。