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効率的な記憶方法とは?
- 効率的な記憶方法について知りたいです。記憶の定着には、繰り返し思い出すことが重要です。
- 単語を覚える際、例文を使うことで効果的に記憶できるのか知りたいです。
- ヒントを使って思い出す方法が効果的なのか知りたいです。
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こんにちは。 >まず、私の体感では、記憶したことを忘れかける→思い出す、このプロセスを繰り返すことで記憶が定着していく気がするんですが、これはあっていますか? これは間違いないです。 我々が勉強によって獲得する学習記憶といいますのは「長期記憶」というものです。この「長期記憶」といいますのは一時的な情報として脳内に保持される「短期記憶」によって作られます。 この「一時的な短期記憶」の「入力」や「想起」が繰り返されますと、その情報に対応する神経細胞の組織に可塑的な変化が起こり、それが長期記憶の回路として脳内に固定されます。 短期記憶の寿命といいますのは数秒から数時間、あるいは数日から数週間といったたいへんあいまいなものです。ですから、厳密には忘れかけたものを思い出すのではなく、「忘れないうち」に何度も繰り返し、それを長期記憶として固定するというのが原則です。 忘れてしまったものは辞書をひく以外に手段はありませんが、「忘れかけたもの」を思い出すときにも必ずや正しい情報を入力するという作業を怠らないことが大切だと思います。七面鳥くさいですけど、勉強ですからね。 >つづいて、私は単語を覚える際、例文で覚えることが多いんですが、これは参考書にも紹介されていて、たとえ単語の意味を思い出せなくても、例文の文脈がヒントになって単語の意味をおもいだしやくなるんだそうです。 >このように、ヒントを使って思い出しても効果があるんでしょうか?また、もっというと、このようにヒントを使う方法がいろんな本で紹介されていますが、ヒントを使ったほうが、むしろ効果的なんでしょうか? そうですね、このようなヒントを使う方法は「思い出しやすい記憶を作る」という点では間違いなく効果があります。 我々の何の切っ掛けもなしに記憶を想起させるということはできません。夢などはちょっと別ですが、通常「記憶の想起」といいますのは必ずや「情報の入力」によって起こるものです。ですから、これを意図的に行なうためには「切っ掛け」は自分で作らなければなりません。「ヒント」といいますのは、この切っ掛けを「目的の記憶」と結び付けるものです。 情報の一部から全体を特定できるものを「手掛かり記憶」、一つの情報から別の情報に辿り着くものを「連想記憶」といいます。そして、文脈から単語の意味を割り出すためには「陳述記憶」というものが用いられます。このようなものはみな記憶の「想起」「検索」「特定」に関わるものでありまして、巷に「(きちんとした)記憶術」といいますのは、ほとんどがこのような脳の機能を効果的に使う方法として工夫されたものです。 ですが、「思い出しやすい」というのはたいへん重要なことなのですが、これでは「覚える」という効果はあまり期待できません。何故ならば、最初に申し上げました通り「覚える」というのは短期記憶を長期記憶に作り変えるということだからです。そのためには必ずや「反復学習」というものが行なわれなければならず、こればかりは近道というものがありません。 >質問が3つになってしまいましたが、科学的にはどうなのか知りたいです!詳しい方おしえてGOO ですから、「ヒントを使った記憶術」とうものにはきちんとした根拠があります。但し、只今申し上げました通り、このような方法はみな「思い出しやすい記憶を作るための手段」であることを頭に入れて使って下さい。「覚える」というのは飽くまで長期記憶を作るということでありますから、このような記憶術といいますのは「勉強のコツ」と考えれば良いと思います。上手く使えば効果は上がります。 そして、 「貴方の記憶力を高めます」 「誰でもすいすいと簡単に覚えられる!」 このような宣伝文句はくれぐれも信用しないで下さい。こんなものがあればノーベル賞を取っています。
お礼
ものすごく詳しい解説有難うございます。基本から説明していただきとても参考になりました。こういった専門的な意見が聞きたくてこのカテゴリーに投稿したのです!ご指摘していただいた内容を胸にとめてしっかり学習していきたいと思います!ありがとうございました^ー^