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日蓮の言葉より質問です。

汝早く信仰の寸心を改めて速やかに実乗の一善に帰せよ。然れば則ち三界は皆仏国なり、仏国其れ衰へんや。 以上は日蓮のことばですが、「寸心」は普通自分の心を卑下するときに使いますよね。上から目線で「心」の意味でしょうか? また、「実乗」の意味がわかりませんでした。「三界」はまた、何を指しているのでしょうか?天国、地獄、天下?

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回答No.1

 私は念仏の教えが専門で日蓮聖人については勉強中ではありますが、少しお話させていただきます。 >>汝早く信仰の寸心を改めて速やかに実乗の一善に帰せよ。然れば則ち三界は皆仏国なり、仏国其れ衰へんや。 は『立正安国論』の一説であったと記憶しています。  日蓮聖人は天台大師の教相判釈(経典の理解のしかた)に基づき、『法華経』こそがお釈迦様の悟りの本懐であり、それ以外の経典は『法華経』へ導くための「方便」の教えとします。そして『法華経』の功徳はその題名『妙法蓮華経』の中に詰まっており、「南無妙法蓮華経」とお唱えすることこそが最高の行いであると説かれます。それ以外は方便の行であり、『法華経』が説かれている現在において捨てるべき行いとなります。 >>、「寸心」は普通自分の心を卑下するときに使いますよね。上から目線で「心」の意味でしょうか?  ここでは「寸心」の前に「信仰の」がついており、「信仰の寸心」と見たほうが分かりやすいように思います。そしてその「信仰の寸心」を、改めることを薦めています。つまり、日蓮聖人にとって改めなくてはいけないのはお釈迦様の本懐である『法華経』以外の方便の教えを信仰する心です。つまり「信仰の寸心」とは、「『法華経』を信仰しない間違った解釈に基づく信仰心」ということになるでしょう。 >>また、「実乗」の意味がわかりませんでした。  分かりやすく言えば、「真実の乗り物」といえばよいでしょうかね。仏教の教えは「大乗」「小乗」(小乗は差別用語ですから現在はあまり使わないほうがよいと思います。)なんていわれるように、乗り物と表現されることがあります。つまり「実乗」とは、日蓮聖人にとっては方便教えではない、真実の教えである『法華経』ということになるでしょう。 >>「三界」はまた、何を指しているのでしょうか?天国、地獄、天下?  「三界」というのは、分かりやすく言えば迷いの世界を三つに分けた呼び方です。迷いの世界を六つに分けると「六道」地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天になります。三界とは迷いの世界を、欲界・色界・無色界の三つに分けて考えます。衆生が生死を繰り返しながら輪廻する世界を三つに分けたもので、悟りとはこの三界を輪廻することから解脱(抜けだすこと)をさすという事ができます。  まず、欲界は淫欲と食欲の二つの欲望にとらわれた衆生のいる世界。六欲天から人界を含み無間地獄までの世界をいをいい、六道で言えば天の世界の下のほうから、人・修羅・畜生・餓鬼・地獄を指す言葉です。  色界は、欲界の二つの欲望は超越したが、物質的なもの(色)にとらわれた衆生が住む世界です。天の世界の真ん中のところです。  無色界は、欲望も物質的条件も超越し、ただ精神作用にのみ住む世界であり、禅定に住している世界です。天の世界の上のほうです。  しかし、 この三界は全てさとりの世界ではありません。全てが、苦海などと呼ばれます。六道もランクはありますが今説明したように三界のうちにあるものであり、悟りということではランク外の世界であるかもしれません。 では、そういったことを踏まえて >>汝早く信仰の寸心を改めて速やかに実乗の一善に帰せよ。然れば則ち三界は皆仏国なり、仏国其れ衰へんや。 を私なりに訳してみますと、 「あなたは早く間違った信仰心を改めて、速やかに真実のほうである『法華経』を信仰し「南無妙法蓮華経」と唱える題目という唯一無二の最高の善行に帰依しなさい。そうすれば三界という迷いの世界にあったとしても、『法華経』を信仰する者にとっては悟りの世界であり仏様の世界なのです。真実の信仰に支えられた仏様の国は衰えるようなことはありません。」 という感じになると思います。  長々駄文を連ねました。私自身勉強中ですから間違った解釈もあるかもしれませんが、そこはどうぞご容赦ください。参考にしていただければ幸いです。  合掌 南無阿弥陀佛

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