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nxn正方行列A, Bについて
nxn正方行列A, Bについて、(A+B)^(-1) = A^(-1) + B^(-1)が成り立つ場合 nは偶数であることを証明しなさい。 どこからとっついていいのか全然分かりません(汗。最初の一歩を踏み出すヒント、お願いします。
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#6です。最小多項式による解法も代数的で一般的な手順を含んでいるのでそういった意味では非常に良いと思います。ただこの問題の場合は特殊で固有値が2つだけ、しかもそれぞれ絶対値が1の原始三乗根になっています。一般に行列(有限次元表現論などでは特にそうですが)に関してはtrace、determinantがとても大きく性質を限定しています。なので真っ先に試すべきことはtraceとdeterminantです。私自身は先にdeterminantを試しましたが得られたのは「2n-mが3で割り切れる」(これはn=2mよりも弱いですね)くらいだったので次にtraceを計算して解答を得ました。まあ色々計算してるうちに慣れると思います。
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- ninigi
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#5です。 >もうすこしヒントをいただけますか? #7氏が式変形の手順を投稿してくださいましたので、そちらを参照してください。同じ事を何度も投稿する必要もないと思いますので。 最小多項式を用いてC=AB^(-1)の固有値がωとω^(-1)しかないと判ったあとは、#6氏のトレースを使った方法が簡単でエレガントで良いですね。 線形代数の問題は線形代数の手法で解いたほうが勉強になりますし。
お礼
ありがとうございました。
問題から思うに大学レベルの方と思いますが、固有空間とその前振りあたりでやったと思われる、最小多項式についてはどうでしょうか?。#1さんより、問題の制限はやはり実行列かな?、と思いました。理由はこうです。 (A+B)^(-1) = A^(-1) + B^(-1)があるので、素直に(A+B)・(A+B)^(-1)=E(単位行列)で、(A+B)^(-1) を A^(-1) + B^(-1)におきかえて計算すると、B・A^(-1)+A・B^(-1)+E=0が出ます。S=B・A^(-1)とすれば、S^(-1)=A・B^(-1)なので、S+S^(-1)+E=0で、両辺にSかけて、S^2+S+E=0です。 λ1,λ2を、λ^2+λ+1=0の解(λ1≠λ2で複素数)とすれば、これは、 φ(S)=(S-λ1・E)(S-λ2・E)=0 と同じです。 まず、φ(S)がSの最小多項式でなければ、(S-λ1・E)または(S-λ2・E)=0ですが、Sの特性多項式ψ(S)は、最小多項式のm乗の定数倍(αとします)になるので、ψ(S)=α(S-λ1・E)^mまたはα(S-λ2・E)^mですが、これは対角成分が複素数の対角行列を意味するので、この場合は不可。 φ(S)がSの最小多項式であれば、さっきと同じ理由から、 ψ(S)=α(S-λ1・E)^m・(S-λ2・E)^m の形でなければならず、(S-λ1・E)^mと(S-λ2・E)^mの核は、高さ1以上のSの固有空間で、全空間はそれらの直和になります(λ1≠λ2)。固有空間の高さ(次元)は、各因数の次数mに等しいので(各因数は、その核空間の特性多項式なので)、Sの作用する全空間Vの次元は2mで偶数です。よってSの次数も偶数。S=B・A^(-1)で、AとBはn×nだったから、nは偶数と。 ・・・回答を考えてたうちに、スマートな応えが出てました。
お礼
詳しい解説ありがとうございます。理解が不十分だったところを補充することができました。最小多項式は授業で出てきたばかりだったので、まだ身についていなかったです…。
- ringohatimitu
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実行列に限定してたんですね。なら正しいです。 方針はまず式を簡略化して「ある実正則行列Cが存在しC^2+C+1=0を満たす」を得て、次に固有値を考えます。Cの固有値は1の原始3乗根 ω、ω^2だけです。そこでそれぞれの重複度をm,n-mとおいてCのトレースを求めてみましょう。それが実数であることからn=2mが従います。すなわち重複度はそれぞれ等しくなければならないということですね。
お礼
すごくきれいな回答で感激しました。よろしければどのような思考回路で解法にたどり着いたか教えていただけますか?こういう勘みたいなものは問題をたくさん解いていれば身につくのでしょうか…
- ninigi
- ベストアンサー率43% (10/23)
(A+B)^(-1)=A^(-1)+B^(-1)をうまく変形すると{AB^(-1)}^2+AB^(-1)+E=0とできます。 ここでC=AB^(-1)と置き換えれば C^2+C+E=0 となります。 方程式x^2+x+1=0の解は1の3乗根ω、ω^2だけなので実係数の範囲ではこれ以上因数分解できません。従ってCが実係数行列ならば、この式がCの最小多項式であることになります。 よってCの固有値はωとω^2だけである事がわかります。 Cの固有多項式はもちろん実係数で、しかも解がωとω^2しかない事がわかっています。このような多項式は f(x)=(x^2+x+1)^r の形以外ありえません。従ってf(x)は偶数次多項式です。よって行列Cのサイズn=2rは偶数です。 証明終□ 固有値とか最小多項式とか使っても良かった?
お礼
大変わかりやすい解説ありがとうございます。変形された与式を見て目からうろこがでました。ですが、いろいろと試してみたのですがどのように変形したらいいのかわかりません…。僕はおつむがものすごく弱いのではないかと不安になるほどです。もうすこしヒントをいただけますか?
- Meowth
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まちがえた。 ごめんなさい。
- Meowth
- ベストアンサー率35% (130/362)
1次元だと たとえば {(-2)+(-2)}^(-1)=-4^(-1)=-1/4 (-1/2)+(-1/2)=-1/4 で成り立つ。 とか
お礼
一瞬あれれっ、と思ってしまいましたが、 (-1/2)+(-1/2) は -1 ですね、 -1/4 じゃなくて。
補足
ちなみに一次元の場合だと A := [a], B := [b] とおいて 1/(a+b) = 1/a + 1/b a^2 + ab + b^2 = 0 a = -b ± √(b^2 - 4b^2) となり√の中が負なので実数解はないです。 さらなるヒントよろしくお願いします。
- tecchan22
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きっと実行列(成分が実数)に限るのでしょうね。 なぜ偶数と奇数で分かれるのか? 方程式 x^n=-1の実数解は、nが奇数のときにしか解を持たない。 予想ですがきっとそれと同じようなことが起きているのでしょう。(全然違ったりして・・^^;) さて、分からないときは、#1さんもされているように、まず n=1,2,3で実験です。努力を惜しんではなりません。 n=3で解を持たないことが示せたら、きっと一般化できるでしょう。
お礼
ありがとうございます。n=3 の場合ですでにものすごい複雑になってしまうので、頓挫していました。成分に適当な変数をセットするなりして、力押しでn=3の何が悪いのか探してみます。
- ringohatimitu
- ベストアンサー率59% (111/187)
条件はそれで全部でしょうか。たとえばnが1のとき式を満たす複素数A,Bは存在します。したがってnが奇数のときも式を満たす対角行列A,Bが存在するので何か更に条件があるように思われますが。
補足
問題文はこれだけですが、教科書の流れから言って実数の行列に関する問題だと思います。
お礼
TraceとDeterminantを調べるのは第一歩としてとても有意義だということですね。詳しい解説ありがとうございました。今使っている教科書がなかなか抽象的で難しく、また分からない問題に出くわしたら、こちらで質問させていただくかもしれません。そのときはよろしくおねがいします。