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民衆は何故従うのか
歴史を勉強していてふと疑問に思ったことがあるのですが、なぜ、民衆は上流階級に従うのでしょうか。 中には、圧倒的に被征服民の方が数が多い時代もありますよね。 ならば、それで且つ国王が暴政を行っているとしたら、民衆が全員力を合わせて反乱をおこせば、勝てる気もするのですが。 やはり、軍事力が圧倒的でどんなに民衆の母体数が多くても敵わないからでしょうか? フランス革命前の、アンシャン=レジームの時など、その好例だと思うのですが。 それと、上流階級の人は何故、全員国王に従うのでしょうか。 自分が王位に就こうと持っている者がかなりいると思うのですが。 その忠誠心はどこから来るのでしょうか。 やはり、一人で国王を殺したりすると、その他の国王の親族やらから反撃に遭うのが怖いからでしょうか。
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>歴史を勉強していてふと疑問に思ったことがあるのですが、なぜ、民衆は上流階級に従うのでしょうか。 >中には、圧倒的に被征服民の方が数が多い時代もありますよね。 特に不満がなければ「今のままでいいや」と思うから。 >それで且つ国王が暴政を行っているとしたら、民衆が全員力を合わせて反乱をおこせば、勝てる気もするのですが。 民衆の中には、例え国王が暴政を振るっていても、現体制にうまく取り入って美味しい思いをしているヤツが必ず居る。 そういうヤツが「今のままじゃなきゃ困る」と思ったら、そいつが確実に支配層に密告します。 密告者は「一人居れば足りる」ので「民衆が全員力を合わせ」たとしても反乱は失敗してしまうでしょう。 沢山の反乱がそうやって鎮圧されて来たでしょうし、反乱の事実そのものが権力者により闇に葬り去られて来たと思います。権力者に都合の悪い事が書かれた歴史書は後世まで残りませんから、殆どの反乱は「無かった事」になっています。 >それと、上流階級の人は何故、全員国王に従うのでしょうか。 国家権力を笠に着て美味しい思いが出来るうちは「今のままでいいや」と思うから。 >自分が王位に就こうと持っている者がかなりいると思うのですが。 居ましたね。確実に。 >やはり、一人で国王を殺したりすると、その他の国王の親族やらから反撃に遭うのが怖いからでしょうか。 ですね。なので「国王一族全員皆殺し」なんて事もあったようです。 しかし、国王一族全員皆殺しして新王を宣言したとしても、残った旧王族派の貴族や家来、教会、近隣の他国が新王として認めないと、単なる簒奪者、反逆者です。 勝てるだけの派閥を味方に付け、王の側近も味方に付け、近衞兵と王都守備隊も味方に付けて、民衆も味方に付けて、それからやっと王族を皆殺しして、教会で戴冠式を行って。それで他国に認めてもらって、やっと新王を名乗れます。 そんな面倒で危険な賭けをするより、国王に取り入って優位な立場を作るとか、王家の世代交代の際に「自分の思い通りになる新王を推す」などして実権を握った方が、はるかに楽で安全です。 それに、勝てるだけの派閥を味方に付け、王の側近も味方に付け、近衞兵と王都守備隊も味方に付けて、民衆も味方に付けた段階で「実質的に、その国の支配者で、国王は飾り物」になってる筈。わざわざ国王一族を殺す必要はないですよ。国王殺しちゃったら「簒奪者」のレッテル貼られちゃうし。
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- IXTYS
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●質問1/民衆が全員力を合わせて反乱を起せば、勝てる気もするのですが。 そうでしょうか。 アメリカの独立戦争を例に取って説明します。 イギリス国王はプロシャに援軍を頼み、当時の世界最強の軍隊を組織して鎮圧に向かいました。 戦線は至る所で起りましたが、いずれも散発的。 だって、アメリカ軍といっても民兵によるゲリラ戦のみ。 武器の優劣は初めから歴然でした。 もし、戦況を報告すれば、イギリス軍が百戦全勝。 敵兵は数発打って森の中へ逃げるだけ。 アメリカ軍も勝ち目がないので、将軍といわれる人たちはみんな逃げ出しています。 唯一人、大柄で顔に天然痘の痣(あざ)の残る男だけが最後まで残った。 これがジョージ・ワシントン。 彼だって勝算が会って残っていたとは到底思えない。 途中からフランスから義勇兵が来ましたが、あまりの戦火の違いを見てみんなフランスへ一目散。 それでも、イギリス軍の中に厭戦(えんせん)気分が高まり、志気が次第に落ちていったので、講和条約を結んだまで。 アメリカ軍は一度もまともな勝負なんて出来っこなかったのです。 イギリス兵が長くアメリカにい過ぎてホームシックになったり、敵に願える者が出始めた。 彼らb兵士も若いですから、現地の女性と恋に落ちる者もたくさんいたのです。 要するにアメリカはイギリスに戦争に勝って独立したのではありません。 イギリス軍が嫌になって撤退するに当たって渋々独立を認めただけ。 これは今のイラクにおける状況と原則的には同じです。 ●質問2/上流階級の人は何故、全員国王に従うのでしょうか。 北朝鮮では全員が《キムジョンイル閣下万歳》と叫んでいます。 少なくとも、メディアを通じて我々が入手出来る情報ではそのように見えます。 でも本当にそうでしょうか。 少なくとも、上流階級にいて反旗を翻したら、そこに留まれるでしょうか? 多分、直ちに処刑されるか遠くへ追放されるでしょう。
- PENPENMAKKY
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> 上流階級の人は何故、全員国王に従うのでしょうか 誰も従ってませんが? 英国国王の権限は、平時は自領からの税収のみで賄い、有事の際は諸侯が英国国王を盟主として陸軍を組織するだけのことです。 フランス国王も第三身分からは税金を取れましたが、貴族・教会からは税金を取れませんでした。ただ、軍事力では国王が一番戦力を持っているので単独で叛乱を起せば潰されるだけのことです。ルイ16世の悲劇は全諸侯と教会を敵に回したことです。彼らから税金を取ると言ったので彼らが庶民をそそのかして革命したのです。もっとも諸侯の当てが外れ一大革命になってしまいましたが。 徳川幕府も諸大名から税金を取ることはできません。ただ加賀・前田家が叛乱起してもたかが100万石です。800万石+譜代数百万石による攻撃を受ければイチコロです。明治維新が起きたのは幕府に従う諸侯が会津・松平と四天王の庄内・酒井、腹心の上山・藤井家しかなかったからです。まさか四天王の本多・井伊・榊原に御三家全部が裏切るなんて思ってないでしょう。
- dulatour
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階級意識というのは、日常的に非常に認識しにくい問題なのですね。 支配階級と被支配階級という意識を明確に持つことが出来、なおかつ、被支配階級が強い意志を持てば、革命は起こりますが、なかなか被支配階級の意識の低さや団結力に欠けるために、革命はなかなか起こりません。 学生さんだと思いますが、たとえば、あなたのクラスのことを考えてみましょう。あなたのクラスに腕力が強く、自分の思うにならないと怒り出す人物が居たとします。すると当然その人物に追従する人間が集まりますね。クラスでその「権力者」が気に入らない人間は、いじめに遭います。 追従した人間と「いじめ」に合う人間は、内容的にはあまり変わらないのに、被支配階級となってしまうのです。 力の強い「権力者」は、踏み絵のように、皆にいじめを強要するでしょう。 このように、支配階級と被支配階級というのは、紙一重の関係にあるのです。喩えはあまり、適切ではありませんが、こうしたことの規模を大きくしたことが、歴史上には数多くあります。
- cse_ri2
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他の方の回答にあるのですが、教育を受けた人でないと政治には滅多に興味を持たないのですね。 もっとも、英雄と呼ばれる人は、血筋や素性がなんであれそういう限界を安々と突破するようですが、彼らは歴史を振り返ってもごくごく稀少な存在です。 そして、義務教育が普及した現代でも、きちんとした教育を受けるにはある程度の資産が必要です。 近代より前の歴史においては、大多数の民衆は生きることに精一杯で、教育を受けることができたのは、上流階級に限られていました。 また上流階級であっても、誰もが上や周囲を蹴倒して自分が王になろうなどとは、考えていません。 今は政治闘争に敗れても、せいぜい地位を失う程度で済みますが、人権などという概念がほとんどなかった過去の歴史において、それはまさしく己が持てる全てを懸けた闘争でした。 そして敗れてしまえば、領地・財産・官位だけでなく、自分の命も失うことが多かったのです。 ですので、上流階級の人間であっても、隙を見て国王を打倒して自分が王になろうなどという人は、そう多くはありませんでした。 よほど自分が有能かつ野心家であったり、あるいは極端に王が無能で、早くあいつがいなくなってくれと国民すべてが思うような状況にならない限り、反乱を起こしても自分が潰されるのが関の山だからです。 国の基盤が磐石の時代であれば、反乱を起こして危険な賭けに出るより、大人しく王家につかえて自分の地位と財産を守るが、合理的な選択ではないかと私は思います。
- yakyutuku
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”国家が民主化するには一人当たりのGNP が1000ドル必要だ”といわれています(古い言葉ですが)。つまり人々は、食えるようになって始めて政治に興味を持つのです。今も昔も食えないからこんなひどい独裁者を倒そうと思う前に、食うために一生懸命稼ごう、食えないから食えるところに逃げ出そう、こう考えるのが民衆のようです。 あと別の民族が支配するときは、その国の主たる民族を蔑み、それ以外の民族を優遇して対立させる、関係ない民俗を傭兵として自分らを守らせる、いろいろやっています。
- tanuki4u
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一つには 歴史を書いているのが、上流階級であることがあります。現在の統治者の正当性を証明するのが歴史書です。 日本で言えば、日本書紀が典型。 天武天皇に繋がる皇統が正しいことを、証明するために、いつのまにか、神武天皇が紀元前660年になっています。 もう一つには、統治意欲があるかどうかです。 武士から王へ―お上の物語 (ちくま新書 682) によれば、鎌倉時代初期において、鎌倉方で統治するんだという意欲があったのは、頼朝と京下りの官人程度で、一般の御家人にはなかった。御家人は平安時代においては、上流階級ではなく、地下人です。その人々には統治意欲がなかったから、自らが既存権力を打倒して統治側に回ろうとは思わなかったわけです。 実際にフランス革命で「共和国」という実態ができるまでは、そういった民衆による政権の打倒というのは「妄想」でしかありません。
- kanakyu-
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こんばんは~ 「みんなが認めているから」反逆できなかったのでは・・ 日本も戦時下、天皇は絶対でしたよね。そんな感じで。 今から見ると「なんで?」と思う絶対王政も、当時はとても文化的なものだったでしょう。 国を統一し、内乱のために軍事費が消えていくこともなくなって、 りっぱに統治してるんですし・・外交の上でも、日本と違い陸続きで外国との戦争も絶えませんから、 対等かそれ以上の立場を保つ必要があり、 国の安定のために国王は必要だったのでは? あと、絶対王政は長くつづいて、当たり前になっていたし、 一握りの貴族がほとんどの富を握って、民衆は相当貧しくくらすより他になかったのでは・・? 交通手段もないし、自分の生まれた場所で一生を終えるのがあたりまえだったのではないでしょうか。 若い男性などは貴重な労働力・稼ぎ手であったと思うし、自分の家を捨ててまで国の平和のためにでかけなかったのでは。 また、同じ国でも、人口そのものも、現代よりずっと少なかったと思います。10人隊長、100人隊長、のようにして階層になっていても十分やっていけたのでしょう。 あと、国とかの集合体は、集合体それ自体の意識のようなものが存在していると思います。 フランス革命のあとも、結局リーダーが求められて一旦帝政がしかれましたよね。 どんなに「これが進んでいる こうしよう」と一部の人が気高い理想を描いて、大勢にそのアイディアを広めようとしても、集合体全体の意識がGOサインを出さない限り、歴史はとびこえて進むことはできないのだと思います。現代でもそれは同じですよね。 そして、集合体の意識の大きい部分を占めるのは、発言力の強い人間=権力者(既得権保持者)です。
お礼
なるほど、有難うございました。
- sudacyu
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貧しい民衆は食べていくためだけに必死で、全員が力を合わせるために連絡を取りあったりする訓練も能力もありません。 ある程度豊かな社会だったものが、急に食べていけなくなった場合とか、社会がどんどん豊かになって民衆のレベルが高くなり、上流階級や政治家の能力がたいしたものでなく、私服を肥やすだけと実感されるようになると反乱や革命、民主化要求が起こるようになります。 ヨーロッパの例で言うと、中世の封建社会の頃は『国王』と言えども、有力な貴族の中の一人程度の力しかなく、貴族の代表者と言う立場で、国王は貴族からたびたびクレームをつけられたりしています。 『国王』の力が強かったのは、中世から近代へ時代が移り変わる途中の『絶対主義』の時代だけです。 絶対主義の時代には、十字軍による貴族の没落・教会の権威の低下・交通路の発達や、アジアへの新航路や新大陸の発見などで商業が活発化し商業資本家が台頭(裕福な商人は、商業の権利を守ったり獲得するために国王に税金を払い、政治献金をする=農業経済に基盤を持つ封建貴族の力の低下)によって、国内の有力者が多様化・小粒化して、相対的に国王の力のみが突出したために、貴族などの上流階級といえども国王に対して逆らえなくなり、国王が「絶対的な」力を振るうことが出来ました。 しかしその後、産業革命もおこり産業資本家・商業資本家の力はますます強くなり、貴族や教会の力を凌ぐようになり、更には国王を絶対的な地位から引き摺り下ろす場合まで現れました。
お礼
有難うございます。そもそも、「国王の力」だとか、「国民の力」というのは何なのですか。国王の力とは、民衆から信望されている状態のことですか?国民の力とは、豊かさですか?商業資本家が国王の力をも凌ぐというのは、それだけ裕福になり、国王よりも豊かな生活、武器などを調達できるようになったからですか?
- cse_ri2
- ベストアンサー率25% (830/3286)
まあ、私も歴史の初心者だった頃にそう思うこともあったのですが、歴史や現実の戦争を詳しく知ってみると、話はそう簡単ではないことに気づきます。 1.戦争はよい武器がないと勝てない。 特殊な状況を除けば、武器は国の軍隊が管理しており、民衆はもっていません。 多数の民衆が徒手空拳で蜂起しても、武器をもった軍隊と戦えばあっけなく負けます。 参考:『義和団の乱』 http://suzuqi.net/history/archives/000082.html 2.戦争は強いリーダーがいないと勝てない 俗に「一匹の羊に率いられた百匹の狼は、 一匹の狼に率いられた百匹の羊に敗れる」と言いますが(どうやらナポレオンの言葉らしい)、どんなに数が多くても、優秀な指揮官をもたない軍隊はいずれ負けます。 私がこの言葉を実感したのは、中国の秦から漢にかけての歴史を学んだときです。 (ぶっちゃけ、ネタ元の大半は司馬遼太郎の「項羽と劉邦」ですけど) 秦の末期に農民反乱である陳勝・呉広の乱が起きますが、この農民反乱はまたたくまに広まり、最盛期には数十万の軍勢となりますが、秦が章邯という人物に囚人からなる20万の軍勢をもたせて戦わせると、農民側は大敗北して、反乱の指導者である陳勝や呉広も死んでしまいました。 その秦の章邯も、楚の項羽のわずかな軍勢の前に大敗し、秦は滅亡へと向かいます。 このように優秀な指揮官は、軍勢の数や質の差を乗り越えて戦いを勝ちに導くことも可能なのです。 ちょっと話が長くなりましたが、このような優秀な戦闘指揮官が楚の項羽のように反乱側にいればよいのですが、大多数の歴史では民衆の反乱は陳勝・呉広のように、血気盛んでも能力がないことが多いため、反乱を起こしても勝つ確率はそう高くないのが歴史の実情かと思います。
お礼
有難うございます。非常に参考になりました。
- kantansi
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支配層の抑圧に対して被支配層が起こした反乱は有史以来かなりの事例があります。 ただし、No.1の方の回答にも有るとおり、民衆だけで力を合わせてと言うのはありえず、幸運から有能なリーダーが現出した場合に限られます。 また上流階級(支配階級ということと解しますが)が常に全員国王に忠誠を尽くしたなんてことはありません。 むしろ日本のように家臣が主君に忠実だったと言う方が世界的には例外です。欧州においては、王は常に自分のライバルとなりそうな者を消し去ることに腐心し、貴族達は隙あらば王の寝首を掻いて自分が取って代わろうということばかり考えていたのが実態です。
お礼
有難うございます。やはりそういう傾向は強かったのですね。
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お礼
なるほど、有難うございます。