- ベストアンサー
熱伝達率の2
外径rの円管外面に付けた高さL、厚さtの環状フィン内の定常温度分布を規定する支配方程式(微分方程式)を微小要素のエネルギーの釣り合いから導出せる。ただし、フィン厚さは十分薄く厚さ方向のフィン温度分布は一様と見なせるものとしてフィン表面の熱伝達率hとせよ。 hはどうすれば出すかな?? 外径と高さどう関係するかな??
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ヒドイ質問です(マルチポストで誤字が直っていない・問題内容を理解していない)。 元の問題を推測して、微分方程式の導出方法を以下に書きます。 下図のような平板型フィンを考えます。フィンの先端や側面(幅の狭い面)からの熱の出入りはないものとします。 │ └───────┐ / // /│t │/ // / / └──┬┬───┐ / w ┌──┴┴───┴──→ x 0 x x+Δx L x 軸はフィンの高さ方向で、x = 0 がフィンの根元、x = L がフィンの先端とします。フィンの奥行き方向(画面の奥側)の長さを w とします。フィンは円筒の外周についていて、円筒の軸方向に平行に並んでいると推測すれば、この w は円筒の長さに相当します。またフィンの厚さを t とします。フィンの根元から距離 x と x + Δx の間にある微小領域( 幅Δx、奥行き w、高さ t の直方体 )を考えます。この領域を切り出したのが下の図です。 Q3 ↑ ─┐ Q1 → // → Q2 ┌┐ / └┘ ↓ Q4 この領域に出入りする熱を考えます。フィンの根元側からこの領域に流入する熱量( 単位は W )を Q1、フィンの先端側に流出する熱量を Q2とします。Q1 と Q2 はフィン内部の熱伝導によって出入りする熱です。一方、これ以外に、フィンの表面から出て行く熱があります。フィンは上下の面が流体(空気など)にさらされているので、この2つの面から出て行く熱を考えなければなりません。それらをQ3、Q4 とします。 フィンは十分薄いため、厚さ方向の温度分布はない(一様)とみなせます。また、奥行き方向の温度分布もないものとします(普通こうします)。そうすると、フィンの温度分布は、x だけの関数として、T(x) と書くことができます。すると Q1 はフーリエの法則(熱量は温度勾配に比例)から Q1 = -k*A*dT/dx --- (1) となります。k はフィンの熱伝導率 [W/m\K]、A は熱が流入する断面積 [m^2] で、この場合は t*w になります。dT/dx はT(x) を x で微分したものです。-符号がついているのは、熱は高温側から低温側に移動するためです(dT/dx < 0 ならフィンの先端ほど温度が低いので、0 < Q1 となって、熱はx軸の正の方向に移動するという意味になります)。同様に、Q2 は Q2 = -k*A*dT'/dx となります。式(1)とちょっと違います。T' = T( x + Δx ) です。微小領域とはいえ、場所がΔxだけ離れているのでそこの温度 T' は T(x) とはちょっと違います。ここでテクニックを使います。Δx は非常に小さいので T( x + Δx ) ~ T(x) + dT/dx*Δx と近似できます。これは下の図のように、三角形を考えれば理解できると思います。三角形の斜辺が関数 T(x) が描く曲線ですが、Δxが非常に小さいとき、三角形の斜辺は直線と近似でき、dT/d が三角形の斜辺の傾きになります。したがって T(x) に直角三角形の高さ ( dT/dx )*Δx を足したのが T(x+Δx) になります。 ↑ T(x+Δx) │ /|↑ │ / |↓( dT/dx )*Δx T(x) |  ̄ ̄ ̄ └┴──┴→ x x x+Δx したがって Q2 = -k*A*d{ T(x) + dT/dx*Δx }/dx = -k*A*{ dT/dx + Δx*d^2T/dx^2 } --- (2) 一方、Q3 と Q4 は熱伝導でなく対流熱伝達なので、フーリエの法則でなく、ニュートンの冷却則(熱量は壁面と流体の温度差に比例)に従います。つまり Q3 = h*B*( T - Tf ) --- (3) となります(Q3の符号は、熱が流出する場合が正)。h は問題文にある熱伝達係数 [W/m^2/K] です。B は放熱面の面積で、この場合Δx*w となります(熱が出入りする断面積の場所がQ1やQ2とは違うことに注意)。Tf [℃] は流体の温度(加熱・冷却される前の無限遠方の温度。空気の場合は周囲温度に相当)です。Q4 もQ3 と全く同じ式で(断面積が同じなので)、 Q4 = h*B*( T - Tf ) --- (4) したがって、Q1 から Q4 までの熱の出入りのバランス(釣り合い)を考えれば Q1 - ( Q3 + Q4 ) = Q2 --- (5) となります。入ってきた熱量Q1のうち、Q3+Q4 が外部に出て、その残りが Q2 になります。式(1)-(4)を式(5)に代入すれば -k*A*dT/dx - 2*h*B*( T - Tf ) = -k*A*{ T(x) + dT/dx*Δx } A = t*w 、B = Δx*w を入れれば -k*t*w*dT/dx - 2*h*Δx*w*( T - Tf ) = -k*t*w*{ dT/dx + Δx*d^2T/dx^2 } → 2*h*( T - Tf ) = k*t*d^2T/dx^2 → d^2T/dx^2 = ( 2*h )/( k*t )*( T - Tf ) これが求める微分方程式です。フィンの幅を w としましたが、結局 w は消えてしまいます。質問には書いてありませんが、フィンの熱伝導率 k と、流体温度 Tf 、フィンの厚さ t が必要です。 ちなみに、この解は以下のようになります。 T(x) = Tf + C1*sinh(λ*x) + C2*cosh(λ*x) 、λ = √{ ( 2*h )/( k*t ) } フィン先端( x = L ) では熱の出入りはない(断熱)なので x = L で dT/dx = 0 から C1*λ*cosh(λ*L) + C2*λ*sinh(λ*L) = 0 → C1 = -C2*tanh(λ*L) --- (6) フィンの根元( x = 0 ) の温度を T0 [℃] とすれば T(0) = Tf + C2 = T0 --- (7) 式(6)と(7)からC1, C2 が求められます。 問題文をさらに推測すると、円筒外周にN本のフィンがあるとき、円筒から奪われる熱量を Q [W] とすれば Q = -N*k*C*dT(0)/dx dT(0)/dx は x = 0 でのdT/dx です。C は円筒外周の表面積で C = 2*π*r*w です。ただしr は円筒の外半径(直径ではない)。フィンは十分薄いのでフィンの厚さは無視していますが、無視しないなら C = 2*π*r*w - N*t*w となります。