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「電車が止まってきた」がおかしいのを文法で説明できますか?
「電車が止まってきた」がおかしいのを文法で説明できますか?どう説明すればいいのか皆目わかりません。そういう状況がイメージできないだけで、文法上はOKなのでしょうか?
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>「止まる」が瞬時相なので、補助動詞の「来る」と合わせて使えない、というのは違うと思います。そういう理由ではないはずです。 C.レポートを出してきた。(「出す」は瞬時相) B.薔薇につく毛虫をそのつど処分してきた。(「処分する」は瞬時相) ご指摘ありがとうございます。全くおっしゃるとおりですね。深く考えずにお答えしてしまいました。感謝とともにおわびを申し上げます。 ただ、問題点は少し見えてきたように思います。 同じ瞬時相の動詞でも、私が挙げた補助動詞Bの用法が適用できるものと、適用できないものとがあると思うのです。もちろん「出す」「処分する」は前者、「止まる」は後者です。 ここで改めて振り返ると、前(瞬時相で、補助動詞が下接するもの)は他動詞で、後(瞬時相で、補助動詞が下接しないもの)は自動詞です。つまり、こうは言えないでしょうか。 他動詞の場合、 文は、「○○が△△を××してきた。」というように目的語を持ち、瞬時相の動詞「××」は目的語において実現する。それに対し「きた」という補助動詞は、主語である「○○」が「△△を××する」という動作をして「きた」ということを表している。 自動詞の場合、 文は、「○○が××してきた。」という形になり、「する」という動作の主体と「きた」の主体(主語「○○」)とは一体である。よって、「××して」という瞬時相の動詞が実現し、それから同じ主体が「きた」ということは論理的にありえない。 部分的にではありますが、一応、以上で答えとなると思うのですが、いかがでしょう。同意をいただければうれしいのですが、反例を挙げていただくとさらに面白くなるとも思っています。 なお、前回、ギリシャ数字の小文字1、2が、ともに?に化けてしまいました。ご覧になりづらかった点、おわびします。
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- kyouzaiya-k
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学校文法の立場からご説明します。文法用語は光村の中学国語の教科書に準じます。 「電車が止まってきた。」という文の「止まってきた」には、文法的に次の二つがありえます。(「電車が」が主語であることは共通です。) (1)「止まって」が修飾語で、「きた」という述語に係っている。この場合、「きた」は本動詞(物事が実際に来るという実質的な意味を表し、単独で成分(=述語)になる動詞)「くる+助動詞た」で、「来た」と漢字で書く。 (2)「止まって」と「きた」が合わさって連文節となり、「止まってきた」の全体で、「電車が」という主語に対する述部となる。この場合、「きた」は補助動詞(本動詞としての意味が薄れ、必ず前の文節と連文節となって成分(=述語)となる動詞)「くる+助動詞た」で、「きた」と平仮名で書く。 まず、(1)の場合を考えてみましょう。 この場合の「止まってきた」は、「止まって(それからどこかへ)来た」の意味となります。文脈的に、この形が可能な場合もないとはいえません。ご質問の例文では主語が「電車が」なので、次のような場合が考えられます。 「どんな乗り物がそこへ止まって、それからここへ来たの。」 「うん、電車が止まって来たよ。」 ただ、この形は上のような文脈の中でしかありえませんし、しかもかなり不自然です。 次に(2)の場合。 補助動詞「くる(きた)」は、次のような意味を上の文節に添えます。 A 次第に~の状態になる。例「暖かくなってきた。」 B 以前からずっと~する。例「我慢してきたことを口にする。」 C ~して戻る。~し終える。例「レポートを出してきた。」 さて、ご質問の場合ですが、上の文節つまり「止まって」に着目しましょう。「(電車が)止まる」という場合、動詞が表す意味(動作)には次の二つがあります。 ⅰ 動作・行動が終わる。例「電車自体の動きが止まる。」 ⅱ とどまっている。停車する。例「この駅には特急が止まる。」 ⅰの場合、A~Cの意味を添えることはできません。なぜか。ⅰの「止まる」という動作は、継続して起こる(起こす)ことではなく、瞬間的に行われ、即終了するからです。「止まって、そのまま止まり続ける」ということはありえますが、その場合は他の補助動詞「いる」を使います(止まっている)。 「くる」という補助動詞は、動作の継続を表す動詞に添えてA~Cの意味を添えますが、状態の継続を表すことができません。それは、「いる」の意味・用法です。「止まり続ける」は動かない状態を表すもので、ⅰの「止まる」という動作は行われた瞬間に終了してしまっています。 ⅱの場合、この「止まる」は「停車する」の意味ですから、Bの「以前からずっと~する」という意味を添えることができます。「止まってきた」で「停車してきた」という意味ですね。こちらの「止まる」は動作の継続の一種といっていいでしょう。「停車する」という動作が、習慣的=継続する、というように考えれば理屈が通ります。 ●結論● 「電車が止まってきた。」という文は、 「きた」が本動詞の場合は文脈によって可能だが、きわめて限定的な用法であり(めったにない。)、また不自然さをぬぐい去ることはできない。 「きた」が補助動詞の場合は、「止まる」の意味によって、可能だったり不可能だったりする。 改めて他の方のご回答を拝見したら、皆さんのお考えと拙論とでかなり重なるところがありました。やはり「きた」を本動詞と考えるのは不自然(間違い)だとお考えの方が多いようです。ただ、学校文法(規範文法)的には、不自然だが全く不可能ではないとしかいえないのではないかと思います。とはいえ作文でそう書く子がいたら、私も×は付けないが注意・指導はするでしょうねきっと。 面白いご質問でした。
補足
<<< ⅰの場合、A~Cの意味を添えることはできません。なぜか。ⅰの「止まる」という動作は、継続して起こる(起こす)ことではなく、瞬間的に行われ、即終了するからです。「止まって、そのまま止まり続ける」ということはありえますが、その場合は他の補助動詞「いる」を使います(止まっている)。 >>> このように分析的に解説していただくとすごくわかりやすいです。 「止まる」が瞬時相なので、補助動詞の「来る」と合わせて使えない、というのは違うと思います。そういう理由ではないはずです。 C.レポートを出してきた。(「出す」は瞬時相) B.薔薇につく毛虫をそのつど処分してきた。(「処分する」は瞬時相)
- 1472
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たびたびすみません。No2です。 >今日は新快速電車が篠原駅に止まってきた。いつもは止まらないのに。… これは私も違う気がします^^; 私が >例えば「このホームには長い間、あの電車が止まってきた」となると… 過去を振り返り「ずっとこうしてきた」の様な言い方もありますよね… とした文に補足させてください 「このホームには長い間、あの電車がとまってきた。しかし、今はもう止まることはない」などの文章って意味で… うまく伝えるのってやっぱり難しい~!
お礼
たびたびありがとうございます。やはり電車が擬人化されているところが一番の問題点だと思うのですが。機関車トマスだったら違和感はないのではないでしょうか。 機関車トマスはウォルバーハンプトンに止まってきた。
- mukaiyama
- ベストアンサー率47% (10402/21783)
>今日は新快速電車が篠原駅に止まってきた。いつもは止まらないのに。… やはりおかしいですよ。 それも言うなら、 「今日は新快速電車が篠原駅に止まった。いつもは止まらないのに。」 でしょう。 質問者さんの表現は、 「夏休みなのでおばあちゃんちに」 に続く、 「泊まってきた」 と混同、誤用しているようです。
補足
みなさんのご意見はどれひとつをとっても有益でした。 たぶんこの例文をおかしいとお感じになるかたは、「電車が擬人化されて表現されることに違和感を感じている」からだと考えます。 「~は福岡に止まってきた」に、試しに物を代入してみます。 電車は福岡に止まってきた。 ポルシェは福岡に止まってきた。 バイクは福岡に止まってきた。 次に人を代入してみます。 山田さんは福岡に泊まってきた。
- kuji1868
- ベストアンサー率53% (7/13)
わたしもNo.4さんと同じで「スピードを緩めつつある」状況かと思いました。 文法的に正しいかどうか、という質問に対する回答ではないのですが、 質問者さまの補足にあるような状況の場合は 「今日は新快速電車が篠原駅に止まって【から】きた。いつもは止まらないのに。」 として、「止まって」と「きた」の間に【から】や【、そのあと】など 順序を表す言葉を入れると状況がわかりやすくなると思います。 (「止まって」と「きた」が同時同位置で起きたことでない) いかがでしょうか?
- 1472
- ベストアンサー率27% (11/40)
No2です。 なるほど、喋り言葉って思えばありますよね~ そう考えると、状況のイメージできますね。 だんだん止まってきた、みたいな言い方します! 間違ってるんでしょうけど^^; 勉強になりました。
お礼
わたしも意外なところを気づかされました。これだからQ&Aサイトと掲示板は有益ですね。
- vaio09
- ベストアンサー率37% (756/2018)
ちゃんと表現すると「電車が止まりつつある」でしょうか。 「止まる」は、それ自体が固定の状態を表していて、進行形の状態を現す言葉ではありません。 同じような感じで「電車が きちんと止まってから 席をお立ち下さい」も変ですよね。バスの車内では、必ずこのアナウンスなので違和感があります。
補足
「今日は新快速電車が篠原駅に止まってきた。いつもは止まらないのに。」 なんとなくOKな気がします。
動いていた電車が駅などで停車する為に、段々と速度を落としている状態を表しているのですよね。 方言かもしれませんが、普通に使っています。 おかしいですか?
お礼
あ、「止まる」を結果を含むアスペクトではなくて、「だんだん速度を緩める」を意味する進行アスペクトとして使うわけですね。思い至りませんでした。 皆さんありがとうございました。かなりこの例文は受けました。
喋り言葉ですよね。 言葉の選び方の誤りです。 小説の場合は「電車が止まり始めた」と校正されるでしょう。
- 1472
- ベストアンサー率27% (11/40)
ただこの「電車が止まってきた」という文だけなら、単純におかしいですよねぇ 「きた」っていうのは「来た」と表していいのでしょうか? だとすると「停止」しているものがこちらに「来た」というのは変ですよね 一般的に考えて「電車が止まっていた」とか「電車がホームに入って来た」ですもんね でも文章が、例えば「このホームには長い間、あの電車が止まってきた」となると… 過去を振り返り「ずっとこうしてきた」の様な言い方もありますよね… 日本語って複雑!文法とか難しいことはわかりませ~ん^^;
お礼
「今日は新快速電車が篠原駅に止まってきた。いつもは止まらないのに。」 なんとなくOKな気がします。
- kazuhisa01
- ベストアンサー率32% (158/487)
個人的な知識上の回答です。 この場合の主語は「電車」です。 そして、述語が「きた」です。 修飾語として「止まって」が付加されている。 しかし、文章として止まっているのか動いているのかが明確ではないので、状況がイメージが出来ないのだと思われます。 文章的には可笑しいが、文法的に合っている可能性が高いです。 間違っていたらすみません。
お礼
あらたなご提案の点が理解できませんが、たぶんそういうことでもないと思います。 やはり擬人的な表現が違和感をおぼえさせているのだろうと考えます。 「今日新快速を篠原駅に止めてきた。」 「今日新快速は篠原駅に止まってきた。」 前者が他動詞、後者が自動詞です。今、どちらも(違和感をおぼえられる方の多い下の文も)自然な文に感じられます。ただ、 「今日新快速が篠原駅に止まってきた。」だと、「が」は新情報なので、「唐突にこのような特殊な会話の切り出しはありえない」という一般常識からすると考えれられないので、このことが違和感の原因だろうと考えます。助詞を「は」に変えると違和感は私にはありません。 擬人的な主語がその文、つまり補助動詞「きた」を用いた文に違和感を覚えさせる理由について考えてみました。 一般に、「なになにしてきた」のような補助動詞「きた」を用いた文の主語は「行動の自由度の高い意志をもった生物」であることが要求されるのでしょう。試しにそうでない主語を代入してみるとそのことがわかります。電車はそうではありません。 やはりこれが不自然さを覚えさせる一番の原因だろうと思います。