- 締切済み
富岡日記の歌の意味
富岡日記にでてくる歌の意味が分かりません。 「乱れても月に昔の影は添ふ など忘るなよしき島の道」 この歌の意味を教えてください。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
みんなの回答
- kogotokaubewe
- ベストアンサー率56% (236/420)
遅ればせの回答をお許し下さい。 和歌の分野では(一般的にもそうですが)「敷島の道」というと 「大辞林」にあるように、 http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%97%E3%81%8D%E3%81%97%E3%81%BE&dtype=0&stype=0&dname=0ss&pagenum=1&index=108238800000 > しきしまのみち0 【敷島の道】 > 大和歌(やまとうた)の道。和歌の道。歌道。敷島。 で、和歌を作ることを意味します。 「富岡日記」を見ますと、姉だけでなく、使用人も同じ時に歌を詠んで贈っているようで、一家こぞって和歌をたしなんでいるようですので、修飾して環境が変わっても今まで通り、和歌をたしなむことは忘れないで、といっているように思えてなりません。 筆者は士族の娘ですので、武士の世が続いていれば製糸工場に働きに出るようなことはなかったのではないでしょうか。 明治維新で世の中が一変してしまい、思いの他の境遇になったが、今まで親しんできた和歌を忘れないで欲しい、という気持ちをよんだ歌のように思います。 世の中は乱れても空の月には、昔通りの光が添っているように(=昔と変わらず光っているように)、あなたもどうしても和歌の道は忘れないように。 というような意味だと想います。 なお、「など」は「どうして~か」という疑問もしくは反語を表す副詞なので、上記の解釈が正しいならば、「ゆめ」(=けっして)を用いて「ゆめ忘るなよ」とする方がより適切な表現になると考えます。
- s-macwin
- ベストアンサー率57% (556/971)
web上を探して見ましたが、この歌の意味を見つけることできませんでした。 なので独断と偏見で訳してみました。 ^_^; 例えこの世が乱れても ( 例えどのようなことが起こったとしても、悩んだり、悲しくなったりしたとしても、) 月を見れば昔を思い出す ( その時は月を見なさい。私たち [ 家族 ] のことを思い出すから。 ) 忘れるな しき島への道を。 ( 忘れてはいけないよ。あなたの帰る場所 [ しき島 ] で あなたが帰ってくるのを待っている人たちが沢山いるんだからね。 ) 父よりの申渡し母への誓い の部分で 母親は栄子に「お前の身(名誉)が汚れたなら、家名を汚しすようなことをしてはならない。(自決・自殺しなさい)」と言い、 栄子は母親に「御両親の顔に泥を塗らぬよう心得ています。」と言います。 親の建前の言葉を聞いた栄子の姉は 「死んではならない。どんなことがあっても自暴自棄にならず、必ず生きて帰ってきなさい。」 と、和歌で本音を伝えたのではないでしょうか。 http://cruel.org/books/tomioka/tomioka.html#kouki
お礼
ありがとうございます。歌の意味が分かりました。心に響くよい歌だと思います。ご丁寧な回答に心から感謝申し上げます。
お礼
ありがとうございます。以前から、この和歌はどういう意味かと疑問に思っていました。丁寧な回答に感謝いたします。それにしても、富岡日記は味わいのある本だと思います。和歌の意味が分かると、富岡日記にいっつそう親近感が沸いてきます。暑さも厳しさをます折、ご自愛されますように。