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面光源からの放射束[W]
点光源の放射強度を I[W/sr] とします。 距離 r[m] 離れたところに設置した 半径aの円形窓をもつ検出器に入射する 放射束 φ[W]は次のようになります。 φ = 2πI(1 - r / sqrt(r^2 + a^2)) しかし円形の面光源を考えると、 同じ検出器に入射する放射束は どのようになるのでしょうか。 考える方針を教えて頂ければ幸いです。
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点光源の場合の放射束は φ = 2*π*I*{ 1 - r / √( r^2 + a^2 ) } となります。しかし、点光源が検出器の真下にない場合や、光源が点でなく面積を持つ場合、検出器に入射する放射束は解析的には計算できませんでした。結果的に計算できませんでしたが、面光源の場合の「考える方針」は以下のようになります。何か致命的な誤りがありましたらご教授願います。 下図のように(うまく描けませんが)、xyz 座標系の xy 平面上に面光源があり、z = r の平面上に検出面があるとします。 z ↑ B ─ │← R1 →■ dB = R1*dθ1*dR1 ↑ │ r │ ↓ |O  ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ y / \ / A ■ dA = R*dθ*dR x 面光源の中の微小面積 A が、原点 O から距離 R 、x 軸とのなす角が θ のところにあるとします(斜線を描けないので θ については図示していませんが θ = ∠AOx になります)。同様に、検出器の中の微小面積 B が、z軸上の点 ( 0, 0, r ) から距離 R1 、x 軸と平行で z = r を始点とするベクトルとのなす角が θ1 のところにあるとします( θ1 についても図示していません)。すると、微小面積 A の面積 dA は dA = R*dθ*dR ---- (1) で、微小面積 B の面積 dB は dB = R1*dθ1*dR1 --- (2) となります。 微小面積 A と B はxy 平面に平行なので互いに平行ですが、x 座標と y 座標がそれぞれ異なるのでベクトル AB は z軸に対して角度を持ちます。その角度を φ とすれば(これも図示していません) cosφ = AB・Z/( |AB|*|Z| ) となります( Z は z 軸と平行な単位ベクトルとします)。A・Z はベクトル A と Z の内積、|A| と |Z| はベクトルの大きさです。微小面積 A と B の位置は xyz 座標で書くと、それぞれ ( R*cosθ, R*sinθ, 0 )、 ( R1*cosθ1, R1*sinθ1, r ) ですから、ベクトル AB の成分は ( R1*cosθ1 - R*cosθ, R1*sinθ1 - R*sinθ, r ) となります。一方、ベクトル Z はz軸と平行な単位ベクトルなのでその成分は ( 0, 0, 1 ) となります(今は角度が問題なので単位ベクトルで構いません)。すると AB・Z = r |AB| = √{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 } --- (3) |Z| = 1 ですから cosφ = r /√{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 } --- (4) となります。 微小面積 A から 微小面積 B を見込む微小立体角 dΩ[sr] は、式 (2)-(4) より dΩ = dB*cosφ/|AB|^2 = r*R1*dθ1*dR1/{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 }^(3/2) となります。したがって、微小面積 A からの放射強度が I [W/sr] なので、微小面積 B に入射する放射束 dφ [W] は dφ = I*dΩ = I*r*R1*dθ1*dR1/{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 }^(3/2) で与えられます。 (1) 点光源の場合、検出器に入射する放射束 φ0 光源が面光源でなく点光源の場合、もし微小面積 A (点光源)が原点 O にあるのなら、R = 0 なので、検出器に入射する全放射束 φ0 [W] は φ0 = ∫dφ (積分範囲は、検出器の受光面全体 = z軸を中心とする半径 a [m] の円内 ) = I*r*∫[ θ1 = 0 ~ 2*π ] dθ1*∫R1/ ( R1^2 + r^2 }^(3/2) dR1 = 2*π*I*[ 1 - 1/√{ 1 + (a/r)^2 } ] --- (5) となります。これは、spr2006 さんの質問文にある結果と同じです。しかし、微小面積 A (点光源)が原点 O にない場合( R <> 0 )、 φ1 = I*r*∬R1/{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 }^(3/2) dθ1 dR1 --- (6) は解析的に求められませんでした(数式処理ソフトMapleを使った場合)。 (2) 面光源の場合 この場合、微小面積 A (点光源)が原点 O にない場合の φ0 の式(式 (5) )をさらに、光源の面積全体に渡って積分することになりますが、式 (5) の解析解が得られないので、その積分(積分範囲は 0 ≦ θ ≦ 2*π、0 ≦ R ≦ 発光面の半径)は計算できませんでした。 計算できなくてこんなことを言うのも何ですが、点光源の場合の式 (5) で、r → 0 とした場合、φ0 → 2*π*I となりますが、この場合、検出器は z > 0 の領域の光しか受けていないので 4*π*I の半分となるのは納得いきますが、点光源が元々z > 0 の領域でしか光を出していない場合は、点光源の放射強度を I [W/sr] としていいのでしょうか?形式的な全立体角は 4*π ですが、実際には下半分の領域には光が出ていないので、実際の全立体角は 2*π となるように思えます。 また、面光源の場合、放射強度がLambertの余弦則(放射強度は出射角の cos に比例する)に従うとすれば、どの方向でも放射強度は一定ということはないと思われます( I は定数でない)。このあたりについても識者のコメントをお願いします。
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- foobar
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面光源の中の微小面積 dsを考えます。 dsから検出器に入る放射束は、放射輝度とdsから見た検出器の立体角で計算できます。 あとは、dsに関して面光源全域にわたって積分すれば、面光源全体から検出器に入射する放射束が計算できると思います。
お礼
簡潔に解法を指南して下さり、 ありがとうございます。
お礼
数式処理ソフトまで駆使していただいて 真にありがとうございます。 お礼が大変遅くなりましたこと お許しくださいませ。