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分離超平面について
ある点x0の凸集合Cへのユークリッド射影をPc(x0)とします. (即ち,ユークリッドノルムに関して, 点x0と集合Cの距離が最も小さい集合C上にある点を, Pc(x0)とおきます.) そのとき,この2点を結ぶ線分を 垂直二等分する平面(分離超平面)は, 以下の式で与えられます. (Pc(x0)-x0)^T*(x-(1/2)*(x0+Pc(x0)))=0 (※^Tは転置を意味します) これはユークリッド射影のときにしか成り立たないそうなのですが, ユークリッドノルムではなく,一般的なノルムで考えたときに 成り立たなくなるという反例を示したいのですが, どうすればよいでしょうか?
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- ninigi
- ベストアンサー率43% (10/23)
反例っぽく書くとすると次のようになるでしょうか。 「2ノルムの以外のノルムでは内積が定義できないので、いかなる超平面も2点 x0、Pc(x0) を両端とする線分に垂直とはならない。 従って超平面 (Pc(x0)-x0)^T*(x-(1/2)*(x0+Pc(x0)))=0 は垂直二等分超平面ではない。」 内積が定義できないので、「他の超平面が垂直二等分になる」という例をあげる事はできないし、計算をして垂直でない(=内積が0にならない)という事を示すこともできません。 ですので具体的な超平面の式を挙げた反例が存在しない事は理解頂けますでしょうか。 以下は蛇足です。 今回のように構造の弱い空間に話を拡張したい場合、弱い構造でも定義できるように同値な別の定義を用いる方法が数学ではよくあります。 例えば垂直二等分超平面は「2点からの距離が等しい点の集合」と定義しても2ノルムでは同じ超平面を表すことができ、しかも定義に2点間の距離しか使っていないので一般のノルムでも垂直二等分超平面に似た図形を考える事ができるようになります。 そこで具体的に2次元空間の2点(0,0)と(2,1)に対して「2点からの距離が等しい点の集合」を1ノルムと∞ノルムで考えて見ると、折れ曲がった線になってしまい超平面にすらなりませんでした。 このことからも、「垂直二等分超平面」という概念は2ノルム特有のものである事がわかります。
- ninigi
- ベストアンサー率43% (10/23)
前後の文脈から考えて ×ユークリッド「射影」のときにしか成り立たない ○ユークリッド「ノルム」のときにしか成り立たない だと思って回答します。 そもそも「垂直」を考える為には内積が必要です。 ユークリッドノルム以外のノルムでは中線定理が成り立たないので、内積が定義できません。 つまり ユークリッドノルムのときにしか成り立たない のではなく ユークリッドノルムでないと「垂直××」という概念が定義できない のです。 ユークリッドノルム以外のノルム空間には「垂直」が無いので、質問文の式で表される平面は「垂直二等分平面」ではないのです。 もちろん他のどんな平面も「垂直二等分平面」ではありません。
お礼
素早く、ご丁寧な回答有難うございました。 このような返答は大変失礼かもしれませんが、 大変お詳しいようですので、 敢えてさらに突っ込ませてお尋ねさせていただきます。 おっしゃっている意味は理解できるのですが、 その回答で反例を示したことになるのでしょうか? 反例を示すならば、 例えば「1ノルムのときは○○となって、不適」や、 「∞ノルムのときは××になって条件を満たさない」など、 そういった形式をとるものではないのでしょうか。 生意気な質問で大変失礼かとは思いますが、 若輩者の戯言と寛容に受け止めて頂けるとありがたいです。
お礼
なるほど、わかりました。 重ね重ねご丁寧に回答していただき、有難うございました。