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TLCの検出メカニズム
TLC(簿層クロマトグラフィー)において様々な検出試薬がありますが、リンモリブデン酸を用いるとどのような有機物が検出されるのでしょうか? ほとんど全ての有機物が検出可能との記述を目にしましたが、ニンヒドリンで検出された物が、リンモリブデンでは検出することが出来ませんでした。この違いを教えてください。お願いします。
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私自身は「UV照射での蛍光」と「ヨウ素発色」ぐらいしかやった憶えがないのですが・・・(汗) 恐らくですが、両者を使ったときに生じる発色物質の吸光度(色の濃さ)の違いではないでしょうか。 つまり、 リンモリブデン酸→モリブデンブルー(無機錯体)による発色; 金属原子によるd-d遷移(=禁制遷移)のため、遷移が起こりにくい=色が薄い ニンヒドリン→ヘールマン紫(有機染料)による発色; 共役系によるπ-π*遷移(許容遷移)のため、遷移が起こりやすい=色が濃い という差によって、試料の濃度が低い場合には、より効率よく発色する後者の方が鋭敏に呈色する ものと思います。 (実際に染料の粉や食紅などに触れたことがあるとわかりやすいのですが、それらの色の濃さは 無機塩類(錯体)のそれとは本当に全然違います; ちなみに確か食紅はデキストリンなどで希釈してあったはず) モリブデンブルーについての参考; http://www.shse.u-hyogo.ac.jp/kumagai/eac/4_9.htm ニンヒドリンについての参考; http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%83%92%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%8F%8D%E5%BF%9C π-π*遷移についての参考; http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%A7%8B%E9%80%A0#.E9.9B.BB.E5.AD.90.E9.81.B7.E7.A7.BB.E3.81.AE.E7.A8.AE.E9.A1.9E d-d遷移についての参考; http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E8%8D%B7%E7%A7%BB%E5%8B%95%E9%81%B7%E7%A7%BB
お礼
お礼遅くなってすみません。 なるほど官能基だけでなく、濃度や吸光度にも依存するんですね。 発色メカニズムも調べないでの投稿だったので、とても参考になりました。ありがとうございます。