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置換基の位置と種類による安定性
シクロヘキサンについて、置換基CH3Oがエクアトリアル位にあり置換基CHOがアキシアル位にある場合と、その逆の場合(CH3Oがアキシアル・CHOがエクアトリアル)ではどちらが安定ですか?置換基の大きさを考慮すると前者のように思えるのですが、あるプログラムを用いて計算した結果、後者の方がエネルギーが低くなってしまいました。計算ミスなのか大きさ以外にも判断要因があるのか・・わかる方がいらっしゃいましたら教えて下さい。お願いします。
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もし、2つの置換基が CH3CH2CH2CH2- と (CH3)2CH- なら、どうですか。 置換位置に近い方が効果大きいですよね。基全体としては前者が大きい のですが、後者の方が置換基の反発が大きくなります。 CH3O- と -CHO なら、まず一番近い O と C です。次にそれに結合して いる CH3 と O です。立体的な反発の原因は、結合していない電子軌道 同士です。 O と C では、最外殻が 2p 軌道で中心電荷が大きい O の方 が、小さくなります。-CHO では、O は 2重結合で C との結合距離が近く 環との反発の効果は大きくなります。また、π結合は、C-O 軸と垂直方向に 広がっていて、 O というより、π電子自体の反発に影響します。 以上より、-CHO の方が立体的に反発が大きいため、エクアトリアルが安定 になります。 なお、超共役 ( hyperconjugation ) は、π電子がらみの非局在化の度合い 程度の寄与で、この場合は、優先順位は低くなります。
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- anthracene
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メトキシ基がエクアトリアル位を取って有利になる理由としては、超共役効果かな?と思いました。 エクアトリアル位だと、C-Oのシグマスター軌道と、ベータ、ガンマ炭素間のC-C結合が共平面上にくるので、超共役が働いて電子エネルギーが安定化する寄与はあると思います。 私は置換基の立体影響に関してはあまり分かっていないので、上記の効果が立体的な不利をはねのけるほどに強いのかはお答えしかねます。 MOPACで最適化した際、およびGaussianでのab initio計算において、逆側のコンフォマーとのエネルギー差はどれくらいあったのですか? また、Gaussianでエネルギー計算されたのなら、軌道の様子を図示すれば、私が上述したような効果がほんとにあるか確かめることはできるかと思います。
- anthracene
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私も良く分かってませんが、使った手法や、得られた最適化構造がどんなんだったか、という情報を出されておいた方が良いのでは? ご専門の方が、判断されやすくなると思いますよ。
補足
アドバイスありがとうございます。 化合物については自分で計算モデルを作成し、MOPACを使って最安定構造を求め、それを利用してGaussian03で計算しエネルギーを算出しました。 置換基は1位と4位に付いています。
お礼
とても丁寧な回答ありがとうございます。 環との近さという観点は自分では思い付きませんでした。 また全体的に理解不足な面もあったので、とても勉強になりました。 本当にありがとうございます。