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プーシキンはドイツ嫌いだったのでしょうか?
スペードの女王という作品の主人公ゲルマンは貧しいドイツ移民で、最後は破滅するそうですが、このネーミング自体が例えば日本人の名前をジャップとか名づけているようなもので、軽蔑的に響きませんか? プーシキンはもしかしてドイツが嫌いだったのでしょうか?
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スペードの女王に出てくるゲルマンの名前の由来ですが、これはプーシキンの創作ではなく、もともとドイツ系の名前であるHerman(ヘルマン)のロシア風表記です。ロシア語ではH音をГ[g]音で書く事が多く、したがってHerman(ヘルマン)→Герман(ゲルマン)となります。 例えば、ヘルマン・ヘッセ(Hermann Hesse)という作家がいますが、これはロシアではゲルマン・ゲッセ(Герман Гессе)となります。 もともとロシアとドイツは地理的にも近く、関係も深かったので、ドイツ系を主人公に選ぶことに特に違和感はないように思います。単にドイツが嫌いだったというよりも、彼自身が述べているように主人公に「ドイツ的堅実さのうちに情熱と空想を秘める」人物像を求めていたからではないでしょうか。もしかしたら個人的にドイツが嫌いということもあったかもしれませんが、少なくとも私の知る限りではそのような具体的な証拠はないです。