- ベストアンサー
2階線形微分方程式は縮退は2まで?
数学カテゴリで質問すべきか迷ったんですが、ここで質問させてください。一次元シュレーディンガー方程式などの2階線形常微分方程式では解の縮退は最大で2である、とあるんですがなぜでしょうか? 2階線形常微分方程式は二つの独立解の線形結合で表せるから、などと聞きましたが、どうも理解できません…よろしくお願いします! (補足質問:2階線形常微分方程式は二つの独立解の線形結合で表せる、というのは積分定数が2つ出るから、と記憶してます。ということは、2階線形常微分方程式の解は常に二つの基底で展開できるということですよね?)
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
>x=v0t+1/2gt^2+x0でいうtとt^2が二つの独立な基底であり初期条件x0,v0を与えれば決まる、ということですよね。 「tとt^2が二つの独立な基底であり」というのはちょっと違います。基底に"相当"するのは、「1(定数関数)とt」ですね。 自由落下の微分方程式は、斉次方程式ではないので、#2の議論をそのまま適用することはできません。(シュレーディンガー方程式が、斉次方程式なので、この場合しか考えなかったのですが) まぁ、細かい事は置いておく事にして、 「初期条件x0,v0を与えれば決まる」 というイメージで問題ないでしょう。x0とv0という『2つの初期条件』で決まるから、解の自由度(≒次元)が2になるんですね。 >シュレーディンガー方程式をフーリエ展開して解いている最中に、あれ、無限個の基底で展開してるけどこれって無駄なことなのかな、とふと思いまして。 単なるイメージですが。 例えば、xyz空間を考えます。 平面ax+by+cz=0は、ベクトル空間とみなすことができますので、基底が存在します。 でも、この基底は、最初から与えられているものではありませんし、どっちを向いているのかはまだ分かりません。 「どっちの方向を向いているのか」というのを考えるために、e_1,e_2を、xyz空間の自然な基底e_x,e_y,e_zのような「よく知っている正規直交基底」の線形結合して表してみることは「無駄」でしょうか? 二乗可積分な関数全体の集合L^2(量子力学で扱う波動関数は基本的にこの集合の元です)は、ベクトル空間であり、 与えられたシュレーディンガー方程式の解全体の集合はL^2の部分空間で、2次元である事が分かっています。 しかし、「どっちの方向を向いているのか(どんな特徴を持つ関数なのか)」は分かりません。 「どっちを向いているのか(どんな特徴を持つ関数なのか)」を考える手段の一つとして、三角関数という、「よく知っている正規直交基底」の線形結合として表してみる事は、本当に「無駄」なのでしょうか? (もちろん、フーリエ展開が万能という訳ではありませんが、私は、フーリエ展開は有用だと思います。) ま、無駄か無駄じゃないかはさておき、 フーリエ展開(フーリエ変換)をすると、微分方程式が簡単に解ける場合があるのは事実です。簡単に解けるのなら、細かい事は気にせず、フーリエ展開を微分方程式を解くために使ってもいいじゃないですかw
その他の回答 (2)
- eatern27
- ベストアンサー率55% (635/1135)
一般に、y''=f(y,y',x)で表される線形微分方程式('はxについての微分です。fはいくつかの条件を満たします)の解は、y(0)とy'(0)とを与えることによって(x=0の近傍で)一意に決まる事が知られています。 つまり、(y(0),y'(0))という2つの値(初期条件)から、解が一つに決まる、という事です。 2階線形微分方程式y''=f(y,y',x)の解全体の集合は、 関数の和とスカラー倍によって、ベクトル空間になります。(斉次方程式の場合) そのベクトル空間は、(y(0),y'(0))∈R^2によって一意に決まるのですから、R^2と同型です。 よって、y''=f(y,y',x)の解全体の集合の次元は2、つまり、 y''=f(y,y',x)の解は、2つの基底(独立解)の線形結合で表せる、という事になります。 という事でいいんですかね?
お礼
ご返答ありがとうございます。やっぱり数学的な証明になってしまいますよね、物理的なイメージで理解してみたかったのですが(汗)力学の自由落下の、x=v0t+1/2gt^2+x0でいうtとt^2が二つの独立な基底であり初期条件x0,v0を与えれば決まる、ということですよね。 この例ならとてもわかりやすいです。シュレーディンガー方程式をフーリエ展開して解いている最中に、あれ、無限個の基底で展開してるけどこれって無駄なことなのかな、とふと思いまして。
- ojisan7
- ベストアンサー率47% (489/1029)
>2階線形常微分方程式の解は常に二つの基底で展開できるということですよね? そのような理解でよいと思います。シュレーディンガー方程式の固有値は境界条件で決定します。また、ひとつの固有値に対する固有関数は、この場合、2階線形常微分方程式ですから、独立な固有関数の個数は最大で2となります。(縮退は最大で2) >ということは、2階線形常微分方程式の解は常に二つの基底で展開できるということですよね? そういうことだと思います。2つの独立な固有関数を基底としたとき、その二つの固有関数の任意の線形結合は、もとの線形常微分方程式の固有関数になります。なお、2つの解(固有関数)が独立かどうかの判定にはロンスキャンが0でないことを確認してみることも良い計算練習にはなると思います。
補足
回答ありがとうございます! >ひとつの固有値に対する固有関数は、この場合、2階線形常微分方程式ですから、独立な固有関数の個数は最大で2となります なんとなくしか理解していなかったのですが、なぜこう言えるのでしょうか?積分定数が2つでるから、解を線形結合してやれば解になるから、といわれれば結果論ですが、原因を理解したいと思いまして 汗
お礼
ご回答ありがとうございます!とてもすっきりしました笑お忙しい中回答してくださってありがとうございました!助かりました!これから少しずつですが自分で答えを導き出す力を養っていきたいと思います、eatern27さんはじめ、いつもokwaveの皆さんに助けてもらってばかりなので(汗)ありがとうございました!m(_ _)m