- ベストアンサー
オリエンタリズムについうて…
いま、オリエンタリズムについての授業を受けているのですが、オリエンタリズムの外来性と生産性のたかさについて理解ができません。よろしければ、教えてください! また、オリエンタリズムの外来性または生産性の高さについて、具体例を指摘しながら、何が問題なのかを教えていただくととてもありがたいと思います。 よろしくお願いいたします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
オリエンタリズムについて若干の基礎知識はお持ちでしょうか?授業をお受けになっていたということなので、それを踏まえて説明させていただきたく思います。 まず、オリエンタリズムの外来性について、植民地主義のイデオロギーが盛んだった20世紀西洋において、ヨーロッパの人は西洋圏を「われわれ」非西洋である東洋を「かれら」というように二元対立的に考えました。その講義でどのように言及されていたかがわからないのですが、「外来性」とは非西洋=東洋=他者からきた「外」である東洋から来る性質と言った意味だと考えられます。 生産性について、オリエンタリズムを理解するときに、なぜオリエンタリズムが西洋に生じたかということを考える時に、当然オリエンタリズムという一種の思想はただ何となく生じたわけではありません。その時代背景を考えなければならないのです。啓蒙主義以降の西洋、科学や技術がより発展した西洋においてオリエンタリズムとサイードが言ったようなイデオロギーが生まれたのです。生産性とは、例えば日本企業が生産コストが安いという理由で東アジアに生産拠点を設けていたりしますね?そのような中で日本側が東アジアの国より優越的に自分たちをかんがえてしまうということのです。 まとめると、外来性は非西洋から何かが入ってくる事で、西洋の人はそのものを「物珍しさ」「異国情緒趣味」的な感じでそのものを受けてしまいます。生産性について、生産性のために非西洋を非西洋として、つまり西洋と分けた他者として考えなければならないのです。これらが高いほど、自分達-他者という二元的なカテゴリー分けが成されてしまい、勝手に強者-弱者、支配者-被支配者という対立校が出来上がってしまいます。問題は上述の事から分かると思いますが、平たく言うと差別がおこる根源になります。 参考文献を列挙しておきます。 E・サイード 著 板垣雄三他訳(1986)『オリエンタリズム』 平凡社 『哲学・思想事典』 岩波書店 p.192
お礼
大変役に立ちました。 ありがとうございました。