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因子分析においてのKMOの重要性
因子分析について勉強をしているのですが、 このKMOが壁になっています。 文献によって記載されているものもあれば、全く触れられていないものもあり どれだけの必要性・重要性があるのかわからず困っています。 参考書などを例にして因子分析をしているのですが その中にもKMOが0.5未満のものがあり そのような(あまり相応しくないと思われる)データを 普通に例題にあげるくらいならば、それほど重要ではないのでしょうか? 以上のことについて早急に調べなくてはならないので 皆様のお力をお借りしたいのです。 よろしくお願いします。
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“Kaiser - Meyer - Olkin のサンプリング適切性基準”について 観察された相関係数と偏相関係数の比のことを、サンプリング適切性基準(と訳す場合もあるそうです)と言うそうです。因子分析を用いることの適切性(妥当性)をあらわす指標の一つです。 ご存知と思いますが、一応念のため。相関係数とは、測定された2つの変数の直線的な関連性の程度を数値によってあらわしたものです。代表的なものにピアソンの積率相関係数なんかがあります。しかし、2変数間の相関を求める場合、他の変数の影響力によって、その相関係数が本来の値と異なってしまう場合があります(擬似相関)。そこで、偏相関とは、他の変数の影響力を除いて、もしくは一定にした上で、2変数間の相関を求めようとするものであり、偏相関の程度を数値であらわしたものが偏相関係数です。詳しくは専門書をご覧になってください。 KMOの話に戻ります。以下に計算式を載せておきます。 KMO=(相関係数の二乗和)/(相関係数の二乗和-偏相関係数の二乗和) 式からなんとなく想像できると思いますが、全ての変数間の偏相関係数の二乗和が相関係数の二乗和に比べて小さければ小さいほどKMOの値は1に近くなります。要するに、偏相関係数を用いることによって相関係数から取り除いた他の変数の影響力が大きければ大きいほど、KMOの値は1に近くなるということです。 反対に、偏相関係数の二乗和が相関係数の二乗和に近づけば近づくほどKMOの値は0に近くなります。要するに、偏相関係数を用いることによって相関係数から取り除いた他の変数の影響力が小さければ小さいほど、KMOの値は0に近くなるということです。 KMOの値が小さいということは、2変数間の相関関係を他の変数によって説明することができにくいということを意味します。そのため、各変数に共通して影響を与える要因を探ろうとする因子分析を適用することは不適切だということを示します。 ちなみに、Kaiserは以下のような判定基準を提案しているそうです。 サンプリング適切性基準 KMO 判定 0.9 以上 marvelous 素晴らしい 0.8 以上 meritorious 価値がある 0.7 以上 middling まずまず 0.6 以上 mediocre 並み 0.5 以上 miserable 惨め 0.5 未満 unacceptable ふさわしくない これからは経験的に。maccoさんがおっしゃる通り、文献でもKMOを記載しているものはあまり見かけないように思います。おそらく心理学では、因子負荷量の絶対値が0.4以上という経験的な判断基準と、信頼性係数(クロンバックのアルファ係数など)によって採用する項目を決定している習慣があるのだと思います。良いか悪いかは別にして。 参考になると思いますので。群馬大学の青木先生・香川大学の堀先生などが統計関係のホームページを開いていらっしゃいます。参考URLに青木先生のページのアドレスを載せておきますので、リンクをたどってみて下さい。
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- peru-peru
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KMOって、何ですか?できれば、日本語で書いていただけると回答できるかもしれません。
補足
KMOとは・・・ Kaiser-Meyer-Olkinの標本妥当性の測度、というものです。 この測度が1に近いほど変数の因子分析がうまくいくとされているそうです。 (0.5以下だと怪しい) SPSSで因子分析をするときは KMOとBartlettの検定がセットになっているんです。 どちらに関しても詳しい説明がある参考書を見つけれず、簡単な説明しかできません。 申し訳ありません・・・・
お礼
詳しい説明をありがとうございます。 心理についての勉強を始めたばかりで何を見てもちんぷんかぷんで困っていました。 このような公開ページ上でもperu-peruさんのような方に細かく説明してもらえることをたいへん有難く思います。 まだまだ壁はあると思いますが、もう少し頑張ってみます。 ありがとうございました。