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フォン・ノイマン・エントロピー
線形代数のただの演習問題だとも思うのですが、うまく解けないのでヒントをいただけたらと思います。 n次複素正方行列Aが密度行列であるとは、正定値行列で、トレースが1である行列であることとします。すなわちエルミート行列で、固有値は全部非負でその和が1になるような行列です。 このときAは{α_1,・・・,α_n}なる[0,1]の実数でα_1+・・・+α_n=1を満たすものと、rank 1の射影行列{P_1,・・・,P_n}で単位の分解になっているもの(すなわちrank P_i=1、P_iP_j=0[if i≠j]、P_i^2=P_i=P_i^*[^*は共役転置]、P_1+・・・+P_n=I_n[I_nはn次単位行列])によってA=α_1P_1+・・・+α_nP_nのように分解することができます。これをシャッテン分解というそうです。ただし分解の仕方に一意性はありません。 このとき-Σα_ilog(α_i)を密度行列Aのフォン・ノイマン・エントロピーと呼ぶのですが、これがシャッテン分解の仕方によらず一意的に決まることを証明したいです。よろしくお願いします。
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シャッテン分解というのはただ単に固有展開のひとつですよね?シャッテン分解の定義より{α_1,...α_n}は必ずAの固有値の集合でなければなりませんがそれはAが与えられれば一意です。
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- scale--free
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シャッテン分解という言葉がどの分野で使われているのか知りませんが、聴く限りシャッテン分解というのは、エルミート行列の対角化のことでしょう。 知る限りでは、密度行列 A に対して、その von Neumann エントロピーの定義を (i) S(A) = - tr( A logA ) としているようです。このとき、A を対角化すると、von Neumann エントロピーは (ii) S(A) = -Σα_i logα_i と書けます。 もし、(ii)を定義とするのなら、(ii)から(i)を導けば、エントロピーが分解によらないことが分かります。
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どうもありがとうございます。対角化というよりはたぶん正定値エルミート行列(トレース1)のスペクトル分解といった方が正確なように思います。無限次元化して、トレースクラスに属する自己共役作用素で、トレースが1であるようなものに対しても同様にvon Neumann エントロピーを定義するようです。こちらもコンパクト作用素のスペクトル分解にしたがってシャッテン分解を考える、とのことでした。検索する限り量子通信とか量子情報で出てくる感じがします。
- ringohatimitu
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自明かどうかの感じ方は人それぞれなので何とも言えませんがこの場合同時対角化を考えるより各固有空間から基底(この場合1次元ですが)をとってくればその基底の集まりに関してAは対角化されていることは固有空間の直行性からすぐ分かりますね。おそらく同時対角化の一般的証明もこのようにされている気がしますがよく覚えていません。すいません。
お礼
ありがとうございます。固有空間の次元が全部1のとき、固有値は全部異なってその場合はよいのですが、重複している場合が気になっていました。
- Ryou29
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朝にこういう格調高い質問があると、背筋がシャンとして今日も一日頑張ろうか。。と思いますよ。敬服します。 良く分かりませんが ほんの参考までですが 1)背理法はどうでしょう?具体的計算で示せれば比較的楽でしょうか。 2)分解の仕方A,Bが存在して、各エントロピーがa,b a =/ b であったとする。==>矛盾を引き出す 3)計算の途中でシャッテン分解の性質を利用する。 4)矛盾が引き出せれば、数学としては解けたことになりますね! 難しそうです。頑張ってください。
お礼
ありがとうございました。
お礼
ありがとうございます。{α_1,...α_n}は集合としてはユニークに決まるんですね。P_iの方が一意的に決まらない場合があるから、α_iの方も動くものだと決め込んでつまってしまっていました。ところでシャッテン分解は確かに固有展開になっているように思いますが、それは自明にわかることなのでしょうか。たとえばP_iP_j=OからA=α_1P_1+・・・+α_nP_nの右辺は同時対角化できるので、固有分解であることは直ちにわかりますが、同時対角化とは少し大げさすぎる気もしますし。