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証明問題
下記の証明問題(レポートなどではなく、ただ単に趣味で解いている程度のものですから問題ないと思われます)を解いていたのですが、いくら考えてもわからないので、どなたか解いてみていただけないでしょうか? Vを計量線形空間、Wをその部分空間とする。Wの直交補空間をW⊥とするとき、VはWとW⊥の直和であることを証明しなさい。 以上です。よろしくお願いします。
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dimW=rとして、W正規直交基底{e1,e2,・・・er}をとる。 Vの任意の元vに対し、 v1=Σ(vi,ei)ei、v2=v-v1 [Σ i=1,r] とおく。 v1∈Wであり、ej(1≦j≦r)に対して、 (v2,ej)=(v-v1,ej) =(v,ej)-(Σ(v,ei)ei,ej) [Σ i=1、r] =(v,ej)-(v,ej) =0 v2は、Wの任意の元と直交する。 故に v2∈W⊥ よって、VはWとW⊥の和となる。 V=W+W⊥ W∩W⊥の元vをとれば、(v,v)=0であるから、v=0 となる。 よって、 W∩W⊥={0} 故に V=W(+)W⊥ (+)・・・直和
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- adinat
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回答にコメントがないので何とも言えないところがあるのですが、この問題はそれほど簡単な問題ではありません。有限次元の場合は自動的に有限次元ヒルベルト空間になって、♯2さんの方法などで直交直和分解が可能なのですが、一般に無限次元の計量線形空間(特に完備性を要求して無限次元のヒルベルト空間としても)上記のことは成り立たない例があります。ですがおそらく線形代数で扱う程度のことだろうと思うので、有限次元でしょうから問題は起こりませんが。 参考までに一般の場合の射影定理と呼ばれるものを述べておきます。 Vをヒルベルト空間(完備な内積空間)、Wをその閉部分空間(内積から決まる位相に関して閉集合になっている線形部分空間)とするとき、任意のx∈Vは、x=y+z(y∈W、z∈W⊥)の形に一意的に分解される。特にVはWとW⊥に直交直和分解される。 というものです。有限次元部分空間は自動的に閉部分空間になるのでWが有限次元なら直交直和分解はいつでも可能なのですが、そうでない場合には注意が必要です。Wが閉部分空間になっていないような場合は、W+W⊥も閉部分空間にならず、すかすかした感じになってしまうのです。極端な場合、稠密な部分空間というものを考えると、その直交補空間は{0}になって直和にならないのです。 というわけですので、WとW⊥が直交するのは定義からすぐに従うことですが、Vの元がこれらWとW⊥の元の和でかける(直和!)ためにはWが閉部分空間になっているということがどうしても必要です。先の話になるかも知れませんが、無限次元の場合は線形代数ほど簡単に行かないことがよくあるということを認識されるのは有益だと思います。 位相が入ってくるので、射影定理の証明には完備性も使います。ですので一般的な証明は少し難しくなりますが、気分だけを述べるならば、ある元x∈Vがあったとき、xとWの中の元で距離が最短になるものが一意的に決まる(たとえば平面上に円を描かれてみて、円の外に一点xをおくときに、xと円の上の点で距離が最短になるものは簡単に作れると思います。もし円周上の点は除くことにしてしまうと、最短になる点は取れないでしょう。このことは円の内部は閉集合でないことが原因になっています)ということから従います。まあ何はともあれ、有限次元の場合はこれらのことがすべてうまく行っていて、まあまあ簡単に証明できることになっているようです。
- eatern27
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まず、任意のVの元xが、あるWの元x1とW⊥の元x2を用いてx=x1+x2と表せることを示し、 (Wの正規直交基底を考えて、x1を、x2=x-x1がW⊥の元となるようにとります) で、W∩W⊥={0}を示せば、証明完了です。