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矛と盾
私は日本史やローマ史などの書物をときどき読みます.特に塩野著のローマ史の本から乗馬の鐙は15世紀頃まで使用されなかったとの記述があり驚きました.所で質問です.矛盾という言葉があります.即ちローマ時代以前から戦闘員は矛と盾を両手に持って闘いました.中国でも同様だと思います.しかし日本では古来から殆ど盾は使用されませんでした.せいぜい弓矢を防ぐために竹を束ねたものを使用しただけと理解しています.これが私には不思議です.何か理由があるのでしょうか.
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3番の方の補足ですが、古代日本で盾が存在したのは刀の形状の違いがあります。 現在我々が見る日本刀は片刃で反りがあり、これは切る為には都合よく作られてます。 ところが大和武尊の時代の太刀は両刃で、直刀ですから、突くという動作をしていたと想像されます。 その為これを防ぐには盾が便利で、古墳時代の兵士は盾を使ったと考えます。 ただ日本人にはこの突くという戦闘方法は好まれず、切ったり打ったりする戦闘に変化した事で刀の形状が変り、それに依って防御する盾も変化したのでしょう。 武田家の家宝に「盾無」という鎧もあるように、刀の変化により鎧が盾の役目を果たすようになったのではないでしょうか。 http://www.katchu.com/html/2000.html
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- Kissradeu
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ヨーロッパや中国などで戦争を行われるのは平地で行われることが多く、盾を持っていた方が有利だった。 しかし日本は平地が少ないため、起伏がかなりある所で戦争が行われることが多く、両手が自由に使えたほうが有利となる。 このため盾を使わなくなった。 と言うともっともらしく思えませんか? 念のために言っておきますが、これは素人考えです。 資料などによる裏づけはありません。
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ご回答ありがとうございます.地形も一因だったかも知れませんが,そうだとしたら日本人の体力も一因かも知れません.
- aminouchi
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「日本では古来から殆ど盾は使用されませんでした.」というのは間違っています。 例えば、楯の絵が九州装飾古墳(熊本県小田良古墳/大鼠蔵古墳/長岩横穴、福岡県王塚古墳/日ノ岡古墳)の壁画に描かれています。もし楯が使われていないのならそれを絵に描く理由がありませんね。 また、中古(平安時代)以降は手楯の使用こそなくなっていきますが、地面に固定する形での楯(垣盾などといわれる)は使われています。手楯が使用されなくなっていった理由(質問者はもしかするとこの理由を聞きたいのでしょうか)は、鎧の発達と剣を攻防一体の道具として使う技術が発達したからだとも言われております。日本の剣は両手で持って使いますから楯を持つ余裕がないというのもその理由でしょう。ただし、西洋でも楯を持って戦うのは中世までで中世後期には鎧の発達のために楯を持って戦うことはしなくなります。 ですからご質問の時代(古代)においては、ローマや中国に限らず日本でも楯は使用されておりましたし、中世以降では、日本でも西欧でも(中国については判りません)手楯を使っての闘いはしなくなっていきます。これで疑問は晴れましたでしょうか。
お礼
大変実証的なご回答ありがとうございます.私の偏見だったかも知れません.
- tempnamon
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日本刀(日本武尊の時代から)は両手で扱うものです どうやって盾を持つのでしょう 剣道、フェンシング、中国武術の剣を考えてみてください フェンシング、中国武術は剣を片手で扱いますが剣道は両手で持ちますよね フェンシングや中国武術の剣は主として刺すもの 日本刀は主として切るものです この違いでしょう
お礼
ご回答ありがとうございます.しかし両手か片手かの 問題ではないと思います.軽い剣で刺すという手法が日本人の思考からは出てこなかったのでしょうか.
律令時代は使われたようですが、武士が台頭してくると脇役になってますね。 あくまで想像ですが、騎馬武者の場合長大な弓を背負いますから、盾が邪魔になってというのが一点。 つまり武士は騎射戦闘を最重要視し、接近戦で刀を振るう戦闘スタイルですから、弓を射るには大盾は無理だから鎧がその代わりになったと想像します。 刀も脇役ですから、西欧のように鎧武者を鎧ごと断ち割る大きな剣ではなく、細身の刀で鎧の隙間を刺すように戦いますから、盾は不要。 また足軽も西欧人に比べ小柄ですから、片手に槍を持ち片手で盾を持って防御するより、長い槍を両手で構え、密集する事で「槍衾」を作ったほうがよいという考えだったのかも知れません。 それとこれは外れかも知れませんが、民族的に防御を軽視する民族なのかも知れません。 対戦中のゼロ戦も攻撃力を上げる為に防御はプアーで、打たれればすぐに火達磨になり、装甲が無いのでパイロットは死にます。 アメリカの戦闘機は燃料タンクにゴムが張ってあるので、弾丸が命中しても火が出ませんし、装甲が張ってあるので撃たれても致命傷は免れます。 その代わり鈍重ですが。 武士たるもの盾で身を隠すのは卑怯という思想があるのかも知れません。 思いつくままに。
お礼
大変詳しくご回答頂きありがとうございます.前半部分より後半部分の方がよく理解できます.
お礼
ご回答ありがとうございます.刃の変化からの観点また武田家の盾無鎧の事大変興味深く拝見しました.