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richの語源 - 英語と他の言語の関連性
- 英語のrichにはドイツ語のreichlich、フランス語のriche、イタリア語のricco、スペイン語のricoと似た単語があります。
- richの語源を遡ると、ゲルマン語に辿り着くことがわかります。
- 英語のrichとenrichは異なる語源を持つ可能性があり、enrichの語源はフランス語に由来するかもしれません。
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オンラインの語源辞典があるのを忘れてました。 以下に解釈を書いておきます。 ------------------------------------- (1)古英語(O.E.)では riceが"wealthy, powerful, mighty"の意 (2)これはゲルマン祖語(P.Gmc.) *rikijazからの借用語 (祖語は理論上の推定言語にすぎないので、事実として文証されている 古ノルド語(O.N.) rikr 古高ドイツ語(O.H.G.) rihhi "ruler, powerful, rich," 古フリジア語(O.Fris.) rike 現代オランダ語(Du.) rijk 現代ドイツ語(Ger.) reich "rich," ゴート語(Goth.) reiks "ruler, powerful, rich" 等を挙げる) (3)さらにこれは ゴール語(Gaulish) *rix 古アイルランド語(O.Ir.) ri (属格形rig) "king," 等と親戚関係にあるケルト語から借入 (4)さらに印欧祖語(PIE)語基 *reg- "move in a straight line," の意まで遡るので "direct, rule" (see rex)の意がある。 ※ * は理論(比較言語学、歴史言語学など)上の推定形であることを示します。ラテン語やサンスクリットなどと異なり、文証されない言語は音韻対応・推移等から再建されます。 ------------------------------------- O.E.: Old English (700-1100) P.Gmc.: Proto-Germanic O.N.: Old Norse (800-1000) O.H.G.: Old High German (800-1000) O.Fris.: Old Frisian Du.: Dutch Ger.: German Goth.: Gothic (4C.) O.Ir.: Old Irish PIE: Proto-Indo-European (BC4000-BC3000)
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部分的回答です。 en, en- ラテン語のinからロマンス語へ。 ラテン語をベースにエスペラントを考案したザメンホフもen,en-を採用しています。(~の中へ、中に、が基本の意味) Rico スペインのReal Academia Espanolaの辞典にもゲルマン語Rikja(支配者)が語源と記しています。 Enrichはラテンとゲルマンの結合語ということになりますね。
お礼
回答ありがとうございます。 ラテン語のinはイタリア語でもinで、スペイン語とフランス語ではenに変化してますよね。それから、英語でもドイツ語でも inですよね。これは偶然の一致ではなくラテン語とゲルマン語が分かれる前からinが使われていたという推測も成り立ちますよね。
- esistdas
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cherry77さん。 こんにちは。おそらくあのご回答からの派生かなと思うのですが、可能な限りお答えします。 現代英語のrichが中英語のriche、古英語のr[i-]ce [リーチェ]に由来するのはestablishしていると思われます。また、同じく西ゲルマン語のドイツ語でもreichなる形容詞が存在することから、少なくともゲルマン語には(もしかしたら祖語にも)あったということがいえます。 ここで気になるのが、諸ロマンス系言語のことですが、これらの言語にももともとあった語彙なのか、後に借用されたものなのかは、とりあえずラテン語に同一根の語彙があればいいですね。ただ、私の確認した範囲では存在しないようです。 続いて、ドイツ語の辞書を確認しましたが、reich(reichlichは派生語です)は古高ドイツ語(althochdeutsch; 通例ahd.と略します)でrihhi、さらにケルト語まで遡るとの情報が得られました(研究社『独和中辞典』1996)。 > 英語でchがチャ行の音で発音されるようになったのは いつ頃からでしょうか。 古英語ではcの綴りに対して[k]と[ts^](Chinaのchに対応する音)のいずれかの音価を持っていたようです。どちらになるかは環境に依存します(親切なテキストでは、後者のつづりに点を付してあります)。 > enという接頭辞はフランス語から由来したものなのか、もともと英語にあったのか フランス語由来のようです。
お礼
回答ありがとうございます。 ラテン語でrichに当たるのは prodigusやcopiosusで、 英語には ランス語を経由して それぞれ prodigious、copiousになっていますね。ロマンス諸語は恐らく俗ラテン語時代にricのつく単語がゲルマン系の言語から借用されたと考えた方が妥当かもしれませんね。私も 更に遡るとケルト語まで行き着く可能性も考えていました。というか、ケルト、ゲルマン、ロマンスの諸語も5000年前は同じ言語だったみたいですね。 enrichに関してはフランス語からの借用と考えていいわけですね。仮にenだけフランス語に由来すると考えても結局は同じスペルになりますよね。 chがkの音で発音されるのは ギリシャ語のΧに由来する場合が殆どだと思います。ts^は 英語の固有語、フランス語からの借用語、両方に見られますね。
お礼
詳しい解説ありがとうございます。 結局、enrichという動詞はrichの派生語のようで、そうではないと考えることができますね。