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立体異性体って…
大学の立体化学を学び始めてからずっと疑問だったのですが、ジアステレオマーと「キラルである」ということとはどう違うのでしょうか。この分野はとても苦手で困っています。どなたか教えてください。
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(接続不良がおこったので、二重投稿になったら失礼します) はじめまして。私も以前、立体に関して苦手だったので、非常に共感できます。 よく右手、左手で説明されますが、複雑な例になったときにはR,Sで説明した方がわかりやすいと思います。 (教科書ではメソ体などの細かい例外をあげているからわかりにくくなっていますが、それらは滅多に現れないのでさしあたっては無視するのがいいと思います。) 不斉炭素が一つの場合はわかりやすいですね。 アミノ酸の例がわかりやすいですが、R体とS体があります。それぞれはキラルです。 不斉炭素が二つになった場合には、不斉点に順番をつけてR,Sを区別していきます。 組み合わせとしては(R,R),(R,S),(S,R),(S,S)の四つができますが、このときに ・RとSをひっくり返したものがキラル ・キラルなもの以外はジアステレオマー と考えらればまず間違いありません。 つまり(R,S)と(S,R)はキラル(エナンチオマー)です。 それ以外の(R,R),(S,S)はジアステレオマーになります。 三つ以上の例も考えれば、教科書より分かりよくなると思います。 不斉炭素が三つであれば(R,R,R),(R,R,S),(R,S,R),(R,S,S),(S,R,R),(S,R,S),(S,S,R),(S,S,S)の八つになります。 するとたとえば(R,S,R)に対しては(S,R,S)がキラルになります。それ以外は全てジアステレオマーです。 不斉炭素が増えれば増えるほど、ジアステレオマーは増えますが、キラルなものは必ず一つだけです。 (ちなみに実験をすればより理解が深まるのですが、キラルなものは化学的性質は同じなのですが、ジアステレオマーは化学的性質が異なるので、分離することができます)
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- chemwalkman
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教科書をよく読めば解りと思いますが、ここでは超簡単に説明します。 キラルであることは=不整中心を持っている=光学活性体であること。 互いにエナンチオマーでない立体異性体同士を互いにジアステレオマーであるという。不斉炭素原子が2個以上ある分子には互いにジアステレオマーの関係にある立体異性体が存在する。 物にたとえると、 右手と左手は<同じ手>であるが、お互いに重ね合わせることが出来ませんね。この右手、左手は<キラル>です。 つぎに両手に右用の手袋をはめるとします。 右手+右手の手袋 と 左手+右手の手袋 この関係が<ジアステレオマー>です。 当然右手はしっくりしてますが、左手はぎこちないですね。これがエネルギーの差であって、融点や溶解度に差が出てくるわけです。
お礼
手と手袋の例は分かりやすいですね。エネルギーの差の話は聞いたことがなかったです。とても参考になりました。
- loed83
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「キラルである」=鏡像異性体・・・立体異性体であるが、互いに重ねられない分子 ジアステレオマー・・・立体異性体であるが、互いに重ねられないかつ鏡像異性体でもない分子
お礼
分かりやすいです。参考になりました。ありがとうございます。
- lone_lynx
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ジアステレオマーは、光学中心が二つ以上あるときにできる関係です。 キラルであるということは光学活性があるということで、光学中心が1つで、光学異性体が2種類しかなくても、その一方が単離されていれば、キラルになります。
お礼
なるほど、よく参考になりました。回答ありがとうございます。
お礼
回答ありがとうございます。R体とS体からアプローチする方法ですね。これは聞いたことがなかったです。私はまだR,Sのほうが理解できているので、これはかなり参考になりました。