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不活化されているX染色体の複製の時期

遺伝学の質問です。不活化されていないX染色体と、不活化されているX染色体では複製の時期が違うと、ある本に書かれていましたが、どうちがうのでしょうか。それは、どのような意義があるのでしょうか。

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  • Freeuser
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回答No.1

そもそも、ヒトにおけるX染色体の不活化の意義とはなんだろうか? 男と女では、X染色体の数が違います。男1本、女2本。この両者の細胞で、X染色体上の遺伝子が同じように働いていると、女のほうではそれらの遺伝子の作用が二倍になってしまう。これじゃいかんということで女の細胞では片方のX染色体が不活化しています。 しかし、他の生物でも同じかというとそうでもありません。オスのX染色体がメスの二倍活性化していれば、メスのX染色体を不活化する必要がなく、実際そのような生物もいます。 人(メス)で不活化したX染色体は、間期では、X染色体内部から発言されるXixtだとかいうRNAに覆われて、折りたたまれて非常に凝集したバール小体というのをつくっています。非常に凝集しているので、めったなことでは遺伝子も発現せず、不活化しているといえます。また、DNAに修飾(メチル化)を受けていて、遺伝子が発現しないようにもなっています。 不活化したX染色体がDNAを複製するのは、S期(複製期)の最後です。DNAはヒストンという核タンパク質に巻きついた状態で存在しています。このDNAを複製するためには、一度ほどかなければなりません。複製の後、新しいDNAはヒストンに巻きついてクロマチン構造をとりますが、このときに巻きつくヒストンがアセチル化されていると、DNAのメチル化が解除され、遺伝子が発現しやすくなる、つまりX染色体の不活化が解除されるようです。 複製期の早期にはアセチル化されたヒストンが多く核内に存在し、晩期にはアセチル化されていないヒストンが多いようです。転写活性が高い遺伝子はS期の初期に複製し、その活性の高さを維持するようです。 アセチル化ヒストン→DNAの脱メチル化→遺伝子発現 非アセチル化ヒストン→DNAのメチル化→発現抑制 以上のような流れです。

jiaojiaowo
質問者

お礼

いつもありがとうございます。本を探してみるのですが、書いてある本が見つかりません。よい教科書を探してみたいと思います。またご指導の程よろしくお願いします。

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