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日本政府国債利払費と日銀国庫納付金の関係について
- 日本政府の国債利払費は、日銀の国庫納付金として全額政府に戻ってくる。
- しかし、嘉悦大学の高橋洋一教授の発言とは矛盾しており、正しい金額の見方が不明です。
- 資料を参照しても、2つの金額が一致しないため、見方の誤りが考えられます。
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>日本政府の国債利払費は、日銀の国庫納付金として全額政府に戻ってくる。 高橋教授のこの発言がどんな場面で、誰を対象にしたものなのか知りませんが、おそらくは、「日本政府の国債利払費の内、日銀に支払った分は、日銀から国庫納付金として”ほぼ”全額政府に戻ってくる」という意味でしょう。 このように言いたいところが時間の制約があって、端折って発言されたのではないでしょうか。 日銀資料「(2)損益の状況」には、 「当期剰余金は、前年度比1,054億円増加の1兆3,246億円となった」とありますね。 その次の「(3)剰余金処分の状況」には、 「法定準備金を662億円(当期剰余金の5%)積み立てたほか、同条第4項に基づき、財務大臣の認可を受け、配当金(500万円、払込出資金額の年5%の割合)を支払うこととし、この結果、残余の1兆2,583億円を国庫に納付することとした」とあります。 また、「2.令和3年度の損益の状況」の表の中に、国債利息1兆1233億円とあります。 つまり、乱暴な言い方をすれば、国庫納付金のほぼ全額は国債利息だ、ということになります。 高橋教授としては、国債の金利が上がれば利払い費が増えて、日銀の財政が破綻するといった暴論に対しての反論ではなかったでしょうか。
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- statecollege
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日銀は利益金あると全額を国庫納付金として上納する。国債はまず民間に購入されるので国債の利子は民間の国債保有者に支払われる。これは当然のこと国庫には上納されない。一方、日銀はしばしば金融政策の一環として民間が保有している国債を民間から買い上げる(いわゆる「買いオペ」をする)ことで、マネタリーベースを民間に供給する。こうして政府が発行した国債の一部(民間から買い上げた分)は日銀によって保有される。日銀は国債保有者として(国債保有にたいして支払われる)利子を政府から受け取り、日銀の収入の一部、したがって日銀が得る利益金の一部を構成する。日銀に利益が出ると、それは全額国庫に上納されるので、その意味で政府の国債利払い費の一部は戻ってくるといってよい。しかし、民間が保有している国債にたいして政府から支払われた利子分は上納されず、したがって国庫には戻ってこないことはいうまでもないでしょう。
お礼
丁寧に教えていただきありがとうございます。 民間が最初に購入して、日銀が買い取っているんですね。
補足
7~8兆円程度ある政府の国債利払費の1兆~2兆円程度が日銀に対するもので、残りが民間が購入した国債に対するもの であるという理解で合っていますか?
お礼
日銀の余剰金は全部政府に納め、その殆どが国債利息なんですね。説明ありがとうございます。
補足
動画をよくよく見直すと、日本政府の国債利払費が全部返ってくるとは言ってませんでした。おっしゃる通り、日銀に支払った分だけでした。丁寧に説明していただきありがとうございました。 https://www.youtube.com/watch?v=aTOUGm7vzSc