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日本銀行の金地金

日本銀行の財務諸表を見ていると、「金地金」が4400億円もあることに気が付きました。 http://www.boj.or.jp/type/release/teiki/kaikei/zaimu/zai0611a.htm 1. この金塊の山は、日銀の地下室とかで保管しているのでしょうか? 一般人がその金塊の山を見ることは可能でしょうか? 2. もし、ルパン3世のような大泥棒がこの金塊を盗み出してしまったら、日本の経済に 何か影響があるんでしょうか? ルパンが目を付けないか心配です。

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  • hirosi3
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回答No.1

●ルパン3世よりダイハード3の方が心配?●  1.日銀地下の大金庫は公開されていません。一般人が見ることはできません。  2.「金地金」4400億円が盗まれても、日本経済に影響はありません。ダイハード3のサイモンとその仲間が大金持ちになるとしても、日本経済には影響ありません。その理由は、日本は「金本位制」ではなく、「管理通貨制度」だからです。日本の金本位制のもとでの日本銀行券発行は、「保証発行屈伸制限法」と呼ばれ、(1)金銀貨および地金銀を兌換準備として発行する正貨準備発行、 (2)国債、大蔵省証券その他償還の確実な証券または商業手形を保証とする一定限度額までの保証発行、 (3)必要に応じ、大蔵大臣の認可を得て、日本銀行が制限外発行税を納めることで、さらに日本銀行券を増発できる制限外保証発行、の3種類となっていました。   http://www.imes.boj.or.jp/cm/htmls/feature_gra3-5.htm  現在の「管理通貨制度」では、貴金属などの保証は必要とはしません。日銀の信用だけで、日銀券が発行できるのです。4400億円の金地金を保証に日本銀行券を発行しているわけではありません。  日本で初めてこのことに気付いたのは、元禄時代の勘定組頭(後に勘定奉行)荻原重秀です。荻原重秀はこのように言っています「貨幣は国家が造る所、瓦礫を以ってこれに代えるといえども、まさに行うべし。今、鋳するところの銅銭、悪薄といえどもなお、紙鈔に勝る。これ遂行すべし」(太宰春台『三王外記』)。  発行元の信用さえあれば、いくらでも貨幣は発行できます。  南太平洋のヤップ島では1930年に巨石貨幣が使用されていたことが知られています。第2次世界大戦直後のドイツでは米国のタバコが貨幣として使用されていました。現代日本では原価22円程度の印刷物、大阪の通り抜けで印刷された「紙ッぺら」を誰も疑わずに1万円として使用しています。  けれども日銀の金庫を襲うのはやめた方が良いでしょう。金庫には高性能の震動探知機が設置されています。地下のコンクリートをはつり工事でトンネルを造ろうとしても察知されてしまいます。こうしたことは、ルパン2世やダイハード3のサイモンとその仲間に任せておきましょう。  それでも、金融問題を考えるのは楽しいことです。ミルトン・フリードマンは次のように言っています。  貨幣理論は日本庭園と同じである。日本庭園には多様性から生じた審美的な統一性がある。複雑な真相を覆い隠す外見の質素さであり、深い奥行きの広がりの中に溶け込む表層的な風景である。それを心行くまで堪能するには、多角的に検証し、しかもじっくりと腰を落ち着けて深く吟味しなくてはならない。貨幣理論も日本庭園も同じである。しかも、両者とも全体から切り離して、それだけでも楽しめる部分を有し、全体から取り出した一部分からでも全体的な認識を得ることができる。 (1969年に発表した The Optimal Quantity of Money (最適貨幣量)と題する著作の序文から)