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同型とは?
複素解析の本に 『複素数からその共役にうつる演算は体Cの1つの自己同型である』 とか 『体Cの同型で部分体Rの元を動かさないものはα→α(つまりなにも動かさぬ同型)とこの共役に限る』 とあるんですが、『同型』という言葉の定義について何も書いてありません。 同型とはなんですか?
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2つの体KとLが同型というのは、 KとLが同じ構造をしている ということで、ぶっちゃけた話 KとLは同じものだと思ってもさしつかえないよ ということです。 (これは私の同型というものに対するイメージです。) 厳密には、 2つの体KとLが同型というのは、KからLへの同型写像がある というもので、同型写像とは 全単射な準同型写像 のことです。 KからLへの準同型写像とは 任意のa,b∈Kに対し f(a+b)=f(a)+f(b),f(ab)=f(a)f(b) を満たすKからLへの写像(関数)fのことです。 例を1つ。 R^2={(x,y)| x,yは実数}と複素数体Cは同型です。 R^2からCへの写像fを f(x,y)=x+iy (iは虚数単位) と定めるとfは同型写像になるからです。 R^2とCは同型なのですから R^2とCはほとんど同じものだと考えてよいことになります。 また、自分から自分への(つまりCからCとか)の同型写像を 自己同型写像、あるいは略して自己同型といいます。 f(x+iy)=x-iy というある複素数をその共役に写すという写像fは 自己同型写像になりますよ、というのが >『複素数からその共役にうつる演算は体Cの1つの自己同型である』 の述べていることです。 詳しく知りたいのでしたら代数学の本をひもとく必要がありますが、 そこを理解しないと先へ進めないということもないでしょうから、 (というのは質問にある『体Cの同型でうんぬんなんてのは 複素解析を学ぶ上でははっきり言ってどうでもいいことだからです) 頭の片隅にでも残しておいて飛ばしてもいいと思いますよ。
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- prome
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>『体KからLへの写像Tがあって任意のa,b∈Kについて > T(a + b) = T(a) + T(b) > T(ab) = T(a)T(b) >が成り立つ時、写像TをK→Lの準同型写像(または単に準同型)であると >言う。 >準同型写像Tが全単射な写像の時、Tを同型写像(または単に同型)であると >言う。 >Tが体K→Kの同型写像の時、Tを自己同型写像(または単に自己同型)と >言う。』 >こんな感じですか? 定義はそれでOKです。 それにしても社会人の方で、数学に興味を持たれて勉強されている とは、感服いたします。しかも抽象数学ですからハードルは高いし。 がんばってください。
お礼
やっとたどり着けました。 質問の仕方も難しいですね。 ありがとうございました。
- prome
- ベストアンサー率32% (64/196)
>1対1と全単射とは同値でしたっけ?ontoって何ですか? 用語をまとめておきます。 1対1写像(one to one)=単射(injective) 上への写像(onto)=全射(surjective) 全単射=全射かつ単射 >『C→Cの写像Tがあって任意のz,w∈Cについて > T(z + w) = T(z) + T(w) > T(zw) = T(z)T(w) >が成り立つ時、写像TをC上の同型写像(または単に同型)であると言う。 これは単なる準同型写像の定義でしょう。 同型写像ではないと思いますが。 >特にz',w'∈Cについて > T(z + w) = T(z') + T(w') > T(zw) = T(z')T(w') >ならば > z' = z > w' = w >である時、写像TをC上の自己同型写像(または単に自己同型)と言う。』 同型と自己同型の違いは、写像元と写像先が違うか同じかです。 f:X→YでX≠Yなら単なる同型写像で、f:X→Xなら自己同型写像です。 上で述べられているのは、同型でも自己同型でもないと思います。 taropooさんは数学科1回生ですよね。体の自己同型などの抽象代数学は まだ習ってないですよね。代数というとまだ線型代数だけで。 shushouさんがおっしゃるように、体の自己同型云々は読み飛ばしても いいかと思います。たぶん理解が大変なのでは? 私も1回生の頃はわからなかったですから。
補足
> taropooさんは数学科1回生ですよね。 違います。30前の社会人です。数学は興味でやってます。 しきりなおしまして、 『体KからLへの写像Tがあって任意のa,b∈Kについて T(a + b) = T(a) + T(b) T(ab) = T(a)T(b) が成り立つ時、写像TをK→Lの準同型写像(または単に準同型)であると言う。 準同型写像Tが全単射な写像の時、Tを同型写像(または単に同型)であると言う。 Tが体K→Kの同型写像の時、Tを自己同型写像(または単に自己同型)と言う。』 こんな感じですか?
- motsuan
- ベストアンサー率40% (54/135)
同型の基本的な考え方はある集合に入っている構造が保たれているということです(それだけだと準同型)。つまり、構造も保たれて、なおかつ、写された元と先のすべての元の間にちゃんと対応関係があるというのが同型です(ある一部分ではなく集合全体とて同じだということです)。 (たとえば、共役をとって全体をz0(定数)倍するとかでも同型ですが、 実数体に実数部分だけをとって写すというのは準同型です。) その場合その対応を与える写像fを用いれば、一方の(構造をもった)集合に対して(その構造による)ある性質pが見出されれれば、その写像fからpをその対応させている集合の言葉に直して、つまりf(p)のようなこと(具体的にどうこういうわけではなく、そう言うふうに対応関係ある集合であれば、性質についても対応関係によって言いかえることができるはずという主張です)を考えて他の集合についても同じことが言えます。 複素平面の場合は虚数単位の取り方に恣意性があり±sqrt(-1)のどちらを虚数単位にとってもいい(つまり、性質が変わらない)ので、一方からもう一方に対応関係をいれて写しても、一方で言えたことがもう一方でも言えるということを言っているのだ思います。
補足
理解しました(つもり)。 自分なりの言葉で書いてみます。添削してください。 『C→Cの写像Tがあって任意のz,w∈Cについて T(z + w) = T(z) + T(w) T(zw) = T(z)T(w) が成り立つ時、写像TをC上の同型写像(または単に同型)であると言う。 特にz',w'∈Cについて T(z + w) = T(z') + T(w') T(zw) = T(z')T(w') ならば z' = z w' = w である時、写像TをC上の自己同型写像(または単に自己同型)と言う。』 あってますか?
- shushou
- ベストアンサー率51% (16/31)
shushouです。 >「自分から自分へ」の自分ってどのレベルの話ですか? これはtaropooさん自身がおっしゃているように 複素数体から複素数体という感じです。 Cの元aを写したら、(aとは違うかもしれないけど)またCの元になる ということです。 ちなみに、 >複素数 z=x+iy があって、これを自分自身(つまりz=x+iy)に移す 写像は恒等写像といいます。 次に、 >> KからLへの準同型写像とは >> 任意のa,b∈Kに対し f(a+b)=f(a)+f(b),f(ab)=f(a)f(b) >> を満たすKからLへの写像(関数)fのことです。 > >を満たしていれば、すでにそれは自己同型のような気がするのですが。 についてですが、KからLへということなので ”自己”という言葉は当てはまりません。 taropooさんのおっしゃりたいことは 「KからLへの写像f が 任意のa,b∈Kに対し f(a+b)=f(a)+f(b),f(ab)=f(a)f(b) ・・・(i) を満たすならばfは同型写像になるのではないか つまり、(i)を満たせばfは全単射になるのではないか」 ということではないでしょうか。(違ってたらごめんなさい) 残念ながら「 」は成り立ちません。 たとえば有理数体Qから実数体Rへの写像fを f(a)=a (つまり恒等写像) とすると、 任意のa,b∈Qに対し f(a+b)=f(a)+f(b),f(ab)=f(a)f(b) は成り立ちますが、fは明らかに全射ではありませんね。
- shroeder
- ベストアンサー率44% (4/9)
まず、下の解答で 普通 R^2 が体であるとは考えません(積の定義が明示されていない からです) z→(zの共役) がCの自己同型であるというのは (z+w)の共役=(zの共役)+(wの共役) (z*w)の共役=(zの共役)*(wの共役) が成り立ち、しかも対応が1対1、かつontoである という意味に理解しておけばよいでしょう (複素解析を勉強する上では、それ以上には必要ありません。 著者は上のことを式で書くのが面倒だったのかも知れません) f:C→C が自己同型とは、上のように和、積を保ち、1対1、onto であるということです。 いまfが実数を動かさないとして、f(i)=jとすると,和積を保つことから f(i^2+1)=j^2+1 となりますが、左辺は0なので(f(z+w)=f(z)+f(w)でz=w=0とすれば f(0)=0が出ます)j^2+1=0でなければなりません。 したがって jはiか-iのいずれかでなければなりません。またiの 行き先が決まれば、f(a+ib)=a+f(i)b となるので、すべてのa+ib の行き先が決まります この証明は、もしfがあればf(i)=+ior-iということしか言って いませんが(つまり単なる必要条件)、実際に、恒等写像と 共役があるのでj=+iの場合もj=-iの場合も起こることが 証明されたことになるのです。
補足
1対1と全単射とは同値でしたっけ?ontoって何ですか? ただの同型と自己同型の違いがいまいちよく分かりません。
- prome
- ベストアンサー率32% (64/196)
同型とは同型写像のことです。写像fが全単射かつ、和、積の演算について、 演算関係を保つ時(motsuanさんが書かれた通り)、fを体の同型写像と いいます。 同型写像fが自分自身への写像、すなわちf:C→Cの時、fを自己同型写像 または単に自己同型といいます。
補足
> 同型写像fが自分自身への写像、すなわちf:C→Cの時、fを自己同型写像 > または単に自己同型といいます。 が > 『複素数からその共役にうつる演算は体Cの1つの自己同型である』 と矛盾する気がするのですが。だって共役複素数は自分自身ではないですよね? 何が分かってないんだろ?
- motsuan
- ベストアンサー率40% (54/135)
体Cの同型といっているので 演算関係が保存されるということです。 Cの元aとbとcがあって a ± b=c がなりたつときに C共役の元a^*とb^*とc^*について a^* ± b^* = c^* のが成り立つ、とようなことです。
お礼
質問の中で引用した本の中では「同型」という言葉は体言で書いてあります。 お応えいただいた中では「同型」という言葉が用言的に形容されているので 今一つ「同型とは」が見えてきません。 ただ、その後の方々のフォローがあったのでおっしゃりたい事はちょっと分かってきた気がします。 ありがとうございました。
補足
> また、自分から自分への(つまりCからCとか)の同型写像を > 自己同型写像、あるいは略して自己同型といいます。 > f(x+iy)=x-iy というある複素数をその共役に写すという写像fは > 自己同型写像になりますよ、というのが > >『複素数からその共役にうつる演算は体Cの1つの自己同型である』 > の述べていることです。 これが分かりません。「自分から自分へ」の自分ってどのレベルの話ですか? たとえば複素数 z=x+iy があって、これを自分自身(つまりz=x+iy)に移すよ、って考えちゃうと 当然複素数からその共役へうつす変換は同型とは言えなくなっちゃう。 ってことは「自分」ってのは z=x+iy とかいうレベルじゃなくて、複素数体、実数体、有理数体、とか そういうレベルの話ですか? でもそうすると > KからLへの準同型写像とは > 任意のa,b∈Kに対し f(a+b)=f(a)+f(b),f(ab)=f(a)f(b) > を満たすKからLへの写像(関数)fのことです。 を満たしていれば、すでにそれは自己同型のような気がするのですが。 私は何を勘違いしているのでしょう?