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クロパトキンと乃木希典
乃木希典という人物はよく、「クロパトキン回想録」という本を愛読してたらしいけど、そもそも明治の人間である乃木希典ってどんな人物だったんでしょうか?それと、クロパトキンとはどんな関係があったのですか?
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>乃木希典という人物はよく、「クロパトキン回想録」という本を愛読してたらしいけど、そもそも明治の人間である乃木希典ってどんな人物だったんでしょうか?それと、クロパトキンとはどんな関係があったのですか? ⇒以下のとおりお答えします。 まず、クロパトキンは、ロシアの将軍で、1864年陸軍に入り、露土戦争などに従軍して戦功をあげ、西欧諸国を視察した後陸軍大臣に就任した。1904‐06年の日露戦争で総司令官をつとめたが、中国東北の満州における敗戦の責任を問われて一介の隊長に降格された。その後、第一次世界大戦に参戦しつつ軍事・戦役に関する著書を執筆・刊行した。 そこで、乃木希典ですが、長州藩出身の彼は幕末に藩の新軍に加わり、それから明治新政府の陸軍に入った。萩の乱や西南戦争に参戦、その後連隊長から旅団長へと昇進した。ドイツ留学後に参戦した日清戦争で旅団長から師団長に昇格し、1896年に台湾総督となる。1901年中将のとき一時休職したが、日露戦争で第三軍司令官となり、旅順攻略に当って苦闘を強いられるも戦勝に貢献した。 このときのロシア軍を率いていたのがクロパトキンであった。つまり、乃木希典にとって、クロパトキンは、かつて丁々発止の戦いを交えた敵軍の大将である。そういう敵将の心境を知りたくて『クロパトキン回想録』を読みたかったのではないかと推測されます。もしかしたら、一国の命運を一身に背負う同じ指揮官という立場から、彼に「同類相憐れむ」の心持ち、共感すら抱いていたのかも知れませんね。
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