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『存在と時間』のレポート
大学でハイデガー『存在と時間』を読むという授業を取っているのですが、レポートをどう書いたらよいのか困っています。授業自体は分かりやすい説明をしてもらえるのでなんとかついていけてると思うのですが、それをレポートにするとなるとどういうふうに手をつけていけばよいのかわかりません。『存在と時間』を読んで関心を持ったテーマについて論ぜよ、という課題ですが、とっかかりが全く思いつきません。レポートを書く上でどういう風に考えを纏めていけばよいのか、参考になるご意見をもらえたらうれしいです。
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無責任な意見で恐縮なのですが、その旨ご了承ください。 ご存知のように存在と時間は未完の大著で、分かりやすい授業で付いて行けているというのは、非常にうらやましい限りです。 であれば、テーマは何でも良いのではないかと思います。 というのも、ハイデガーであれば、理論的に不整合がなければ、認めざるを得ない立場にあって、理論が無矛盾であることは、前提を適切に設定すれば困難なことではない。帰納は困難ですが、演繹は容易です。高等教育を受けてらっしゃるならなおさらです。そうそう齟齬をきたすことはないでしょう。 例えば、卑近なプロシージャですが、朝起きてから、気に付いたこと(晴れていて眩しい、車窓に猛々しい花を見た、あの子が鼻声だった、月が赤かった、蝉の幼虫が這っていたなどなど)をメモして、翌朝見直し、一番ビビッときたこと(古いか・・・)を話材に、あなたの最も大事なことをテーマにするとか。 あと、あなたの好きな言葉をテーマにするとか。例えば、ゲーテはテーマの宝庫です。「存在」だと、小林秀雄の「世阿弥の、美しい『花』がある、『花』の美しさといふ様なものはない」とか、安吾の「教祖の文学」での反論とか、吉本孝明の「言語にとって美とはなにか」とか、何でも良いのです。 怒りゆえの反抗でも、愛ゆえの擁護でも、あなたが大事なことであれば、だれも批判できません。それを批判する人は見識が浅いといえます。後は、論旨の整合性だけです。これが容易なことは先に書きました。 ハイデッガーが死と生に重きを置いて、存在の本質を時間と関連付けて迫ろうとしたことは有名ですが、なにもそれだけがハイデッガーではない。 レポートという観点では、教授も人の子で、面白いものが好きなはず。あなたの、この点では誰にも負けないし、寸毫たりとも譲る気はないという矜持が、論を面白くするんだと思います。 大事なことは、あなたがそその論を好きか/かっこいいと思うかどうか。付け足すと、正しい前提と、破綻のない理論。牽強付会で自分がイイタイコトをいいっぱなしにする論はいけけません。最悪なのは、テーマ/イイタイコトが付和雷同なことです。 この論が破綻しているかどうか、ご批判を待つばかりです。よろしくお願いしますm(_ _)m