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ドイツ語の冠詞 明確な指示対象があるとき

たぶん、すごく基本的なところで恐縮ですが、質問させていただきます。 英語のtheを用いるのは、theを用いる対象が、話者と聞き手の認識において一致し特定されているようなときだと、以前何かで見た気がします。 ドイツ語に関しても、このような理解でよいのでしょうか。 そうだとしても、diserとder/die/dasはどのような使い分けをするのでしょうか。 日本語訳(これ と その)で考えると、どちらでも通じそうな場合もあって、悩みます。 よろしくお願いいたします。

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回答No.1

外国語の学習をするときは、日本語訳で考えてはだめです。 der/die/das の定冠詞は、文脈により「これ」「それ」「あれ」と、 いかようにも訳せますが、これは日本語の都合です。 定冠詞をどういうときに使うのかは、文法書でよく学習してほしいですが、 たとえば、一度話題に上がって特定済みのものには定冠詞が付きます。 Ein Mann steht auf der Straße.(不定冠詞) Der Mann ist Polizist.(定冠詞) 一人の男(まだ不特定)が通りに立っている。 その(この)男(前の文で、「通りに立っている男」と特定済み)は警察官だ。 この場合、話題として取り上げられたので特定されているだけで、 その男との空間的、時間的、心理的な距離が関係しているわけではありません。 dieser は指示代名詞と呼ばれるように、定冠詞よりも指示する力が強く、 直前に言った物や事、あるいは、自分のそばにあるものなど、 特に距離の近いものごとを指して「これ」という場合に使います。 上の文の定冠詞 der を dieserに書き換えると、 単に前の文で「通りに立っている男」と特定されているからではなく、 「この男」そのものに意識、注意が向いています。 Ein Mann steht auf der Straße. Dieser Mann ist Polizist. 空間的に距離が近いということで言えば、 いま自分が手に持っているものや、近くにあるものを指していうときには dieser が使えます。 Dieses Buch hier ist sehr interessant. ここにあるこの本はとても面白い。 話題の中心になっていて特に限定されている場合も同じです。 Der neueste Roman vom Nobelpreisträger soll sehr interessant sein. Haben Sie schon diesen Roman gelesen? ノーベル賞受賞者の最新の小説は大変面白いそうです。 あなたはこの小説をもう読みましたか? 指示力の強さから、「例の」というような意味にもなります。 Haben Sie schon von diesem schrecklichen Unfall von gestern gehört? 昨日起きたあの(例の)ひどい事故のことをもう聞きましたか? 時間的な意味は、定冠詞とdieser で完全に意味が変わるものを考えればすぐにわかるでしょう。 das Jahr は単に「年」ですが、dieses Jahr は「今年」です。 定冠詞は、特に指示的な意味を持たない場合もあります。 この世に一つしかないものには、自動的に定冠詞が付きます(die Sonne など)。 抽象的な概念にも最初からつくことが多く、 ある種類のもの全体を代表して、単数で「~というものは」の意味でも使います。 つまり、定冠詞だけでは「この」「その」というような指示力はそれほど強くなく、 「(いま言った)これ」「(ここにある)これ」のようにはっきり指示したい場合はdieser で、 日常会話でも多用します。 これだけではまだ説明不十分かもしれませんが、 たくさん読んでいるうちに自然にわかるようになります。 文法書の学習も忘れずに。

noname#239538
質問者

お礼

なるほどです。ありがとうございます。 文法書と、文章中の使用に気を付けます! ちなみに文法書についてなのですが、…文法書はあるのです。ですが文法知識の不足で見る項目を間違えているのか、自分には不適なものを使っているのか、なかなか活用できません。「標準ドイツ語入門」(朝日出版社)を持っています。別の教材で疑問が出たときに参照する形です。といっても疑問が生じるときというのは、その別の教材の基本的な問題ということはあまりなく、自由記述でアウトプットしようとするときが多いです。アウトプットに焦りすぎて、知識量に合っていない文を作ろうとするから、だめなのかもしれません…。

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