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(独語)A, aber auch B ABの違い
「○ ist A, aber auch B」という形について 元の文章では、○はAでありかつBでもあるのは間違いないと思われます。 ですが、「○ ist A und ○ ist B」のように、単純に並列で受け取ってもよいものでしょうか。それとも、AB間で強調度など、違ったりするのでしょうか。 ちなみにhttps://okwave.jp/qa/q995473.htmlは拝見しましたが、そういったことには触れられていなかったように思うので、改めて質問させていただきました。 よろしくお願いします。
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- Tastenkasten_
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補足質問にお答えします。 >Einsichtは、ご回答中の訳を見ると、ひとつめのVermögenにかかっている(つながりがある)ように思えます。しかし、どのようにかかっているのでしょうか。 原文がコンマで区切られていたので、日本語でも「、」を打っておきましたが、 Einsichtは女性名詞なので、そのあとのdasとは文法的に何ら関係はありません。 したがって、Einsichtという一語は独立していて、 そのあとの「能力(Vermögen)」には掛かりません。 >Vernunftの意味からすると、 >・三つの名詞(句?)が並んでいるとはいえ、Vernunft=Einsichtは考えにくい(単純にEinicht=A or B or Cではない)とは思いましたし、 Einsichtは、ごく日常的な表現で言えば「中を見ること」です。 ごく単純に、物理的に「物の中を見ること」も意味しますし、 「認識」「洞察」という意味にもなりますが、 また「分別」「理解」という意味にもなります。 「中を見ること」、および「分別」「理解」の意味のときは単数形でのみ使われ、 「認識」「洞察」の意味で使うときは複数形(Einsichten)でも使わるので、 日本語の訳語の選び方は非常にやっかいです。 DudenのVernunftの項の同義語(Synomym)にはEinsichtは挙げられてはいませんが、 説明文の中に複数形でEinsichtenという語が出てきます。 (Vernunft =) geistiges Vermögen des Menschen, Einsichten zu gewinnen (理性とは)認識(洞察)を勝ち得る人間の能力 http://www.duden.de/rechtschreibung/Vernunft では、同じDudenでEinsichtを引くとどう書いてあるでしょうか。 BEDEUTUNGSÜBERSICHT(意味の概観)の項目の2bにこうあります。 (Einsicht =) das Einsehen; Verständnis für etwas; Vernunft http://www.duden.de/rechtschreibung/Einsicht これは、独和辞典に出ている「分別」「理解」に当たる意味といえますが、 この意味において、EinsichtはVernunftの同義語であることを示しています。 EinsichtがVernunftの同義語として扱われていることは、 各種同義語辞典でも確認できます。 http://www.synonyme.de/vernunft/ http://synonyme.woxikon.de/synonyme/vernunft.php したがって、以下のように読むのが正しいです。 Vernunft(理性)= 1. Einsicht(分別、理解) 2. das Vermögen der geistigen Wahrnehmung(精神的知覚の能力) 3. das Vermögen des Wollens(意志する能力) なお、ライプニッツとカントの間に位置するクリスティアン・ヴォルフ(1679-1754)の 「Verstand und Vernunft」には、下のような定義があります。 Vernunft ist Einsicht in den Zusammenhang der Wahrheiten bzw. das Vermögen zu dieser Einsicht https://books.google.co.jp/books?id=CU7GOWkeBmoC&pg=PA46&lpg=PA46&dq=%22vernunft+ist+einsicht%22&source=bl&ots=YMbg9Ie2y0&sig=CVxE27wFYEWb8QccNd9GMW_kUMI&hl=ja&sa=X&ved=0ahUKEwis0uaf5Y_UAhXI2LwKHRsLABkQ6AEILDAB#v=onepage&q=%22vernunft%20ist%20einsicht%22&f=false この文章の場合、in den Zusammenhangと4格で方向を示しているため、 「さまざまな真実の関係への洞察」のように訳した方がしっくりするように思います。
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回答No.1を送ってしまったあとで、新しい質問を拝見、 「○ ist A, aber auch B」も、オンライン哲学辞典のVernunftの項にあることがわかりました。 最初にこれを言っていただければ遠回りせずに済みます。 Griech. nous : Einsicht, das Vermögen der geistigen Wahrnehmung, aber auch das Vermögen des Wollens. http://www.philosophie-woerterbuch.de/online-woerterbuch/?tx_gbwbphilosophie_main%5Bentry%5D=933&tx_gbwbphilosophie_main%5Baction%5D=show&tx_gbwbphilosophie_main%5Bcontroller%5D=Lexicon&cHash=bb1d4ddd01146dee36bb6de2a257ec52 受動的なもの(Einsicht, das Vermögen der geistigen Wahrnehmung)と、 能動的なもの(das Vermögen des Wollens)という対照的なものを挙げています。 これは、undのような単なる並列とは言えません。 また、この項目を最後まで読むとわかりますが、 後者(Vernunftの能動的な意味)は、カントに到って初めて定義されたものです。 「洞察、精神的知覚能力」だけでなく、「意志する能力」をも意味する。 というようなニュアンスにとれるでしょう。
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aber auchのニュアンスは文脈次第で、 単独で固定的な意味に絞ることはできません。 また、必ずしもA, aber aucn Bのように 二つの事柄を並べるときにだけ使う表現でもありません。 接続詞aberは、「しかし」という相反、対立の意味で使われますが、 これらの意味が薄れて、単なる接続、叙述の継続しか表さないことがあります。 「aber auch」の「aber」も、文脈次第でどちらにもなり得ます。 「auch」も、日本語で「~もまた」と訳しただけでは掬い取れないニュアンスが含まれます。 リンク先のスレッドの例文は少し紛らわしく、 質問者が誤解したのもわからないではありません。 Vor allem katholische Städte wie Köln, aber auch Mainz und Düsseldorf sind für ihren Karneval bekannt. 回答者は、Mainzもカトリックの都市であったという「事実」を根拠に説明しているだけで、 語学的な説明をしていないので、納得できないのはわかりますが、 この場合のaber auchは単に追加していくための接続にすぎません。 この質問者が考えたような相反の意味でのaberであることを明確にするには、 Vor allem katholische Städte wie Köln, aber auch nicht katholische Städte wie… のようにする必要があります。このようにした場合は、 当然「A, aber auch B」におけるAとBは対立関係になります。 次の例の場合も、「ベルリンのような大都市からも来るが、 その一方でまた小さな地域や村からも来る」、 という対照の表現となります。 Sie kommen aus ganz Deutschland, aus Großstädten wie Berlin, aber auch aus kleinen Orten und Dörfern… 基本的にはこのような対照表現の方が多いでしょう。 Arnica ist giftig, aber auch eine wertvolle Arzneipflanze. アルニカは毒性だが、(その一方で)貴重な薬用植物でもある。 文脈によっては、Aに比例する帰結としてのBと感じられるものもあります。 Das Restaurant ist spitze, aber auch teuer. そのレストランは最高だが(それ相応に)高い。 あるいは、Bを追加することでAの価値が変わる場合。 Der unterschied ist klein, aber auch fein. (Der kleine, aber auch feine Unterschied.) その差は小さいが、繊細なものだ。 差は小さくても、繊細なので無視できない、というニュアンスが感じられます。 あるいは足し算で価値が増えるような表現。 Das Buch ist spannend, aber auch lehrreich. その本はスリルがあるが、同時に教えられることも多い。 AとBが並列関係にあるにせよ相反関係にあるにせよ、 重要度に差があるか、強調のニュアンスがあるかも文脈によります。 次の例はアンデルセンの『リンゴの枝とタンポポ』のドイツ語訳で、 「○ ist A, aber auch B」の形ではありませんが、 「aber auch」の役割は同じなので参考に引きます。 "Unterschied!" sagte der Sonnenstrahl und küßte den blühenden Apfelzweig, küßte aber auch die gelben Hundsblumen draußen auf dem Felde, http://viller-muehle.webseiten.cc/index.php?id=214 「差だって!」と日光は言い、咲き誇るリンゴの枝にキスをし、 しかし、外の野原に咲いている黄色いタンポポにもキスをした。 この話は、タンポポは雑草だと言って馬鹿にしているリンゴの枝の主張に反して、 日光がタンポポにもキスをした、と付け加えることで、 タンポポの方に焦点が合い、強調されることになりますが、 これも、物語全体の文脈からくることです。 下のような表現にすれば、相反する要素の重要性は等しくなります。 Es ist gut, aber auch nicht gut. Es ist gut, wenn …, und es ist nicht gut, wenn… それは、良いこともあるが、しかしまた良くないこともある。 もし…なら良いし、もし…なら良くない。 きりがないのでこの辺にしますが、文脈全体から意味を判断してください。
お礼
いつもお世話になっております。 お礼が遅れてしまい、すみません。 ありがとうございます。
お礼
ご回答いただいた通り、UTBのVernunftでした。 気をつけます。 ありがとうございます。
補足
本題から逸れるため悩みましたが、こちらに書かせていただきます。 よろしければ…。 >「洞察、精神的知覚能力」だけでなく、 Einsichtは、ご回答中の訳を見ると、ひとつめのVermögenにかかっている(つながりがある)ように思えます。しかし、どのようにかかっているのでしょうか。 Vernunftの意味からすると、 ・三つの名詞(句?)が並んでいるとはいえ、Vernunft=Einsichtは考えにくい(単純にEinicht=A or B or Cではない)とは思いましたし、 ・ふたつのVermögen のうち、前者がカントのtheoretische Vermögenだと考えれば、確かにEinschtは前者のVermögen と関係しそうだとは思うのですが 文の形から見ると、よくわからなくなります。