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油彩画の下地塗り
いろいろなテキストで、油彩画は予めキャンバスを下地塗りすべしとありますが、本当に下地塗りしなくてはならないのでしょうか?50号とか100号となると下地塗りだけで大変だと思いますが…
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- yoichi001
- ベストアンサー率32% (328/1007)
お店で綺麗なキャンパスを買ってきて絵を描くとかなら必要ないでしょうけど、 自分で木枠に布を張ってから絵を描くとかだと下地は必要だと思います。 今は、下地処理されたキャンパスも売ってるだろうから、実際に使用しようとしているキャンパスに描いてみて、筆が引っかかったり、絵の具の伸びが極端に悪いような気がしたら、下地を塗ったら良いのでは、100号とかになって、絵の具の乗りが悪いと、それこそ苦痛だから、逆に下地塗りしたほうが大変じゃないと思う。 失敗作を潰して上書きした方が私は描き易いと感じるので、下地塗りが面倒なら、失敗作を潰す。
- moritaroh
- ベストアンサー率56% (658/1172)
必ずしもそのようなセオリー通りでなければ良い絵、もしくは上手な絵だとされないわけではありません。 そのような技術的なことよりも、何を描いているのか、どのようなテーマなのか、それが画面で十分に表現され伝わってくるか、などが良し悪しの基準ですので、技術的なことや技巧は、あくまでもそのような絵の内容をより伝わりやすくするための補助的な方法に過ぎず、結論、大画面の作品の場合に下地塗りが大変で、そのことがご自身の絵においてさして重要ではないと判断されるならそれで構わないと思います。 ただ、まあ、素材や技法的な側面から言えば、下地なし、混色だけの一発塗りで、独特な色彩感覚や色の深み、または絵筆のタッチなどの軽快さやマチエールを出すことができる、といったそこそこ熟練されている方なら、もちろん下地なしでも技巧的に優れた力量を感じさせる絵になるでしょう。 ですが、あまりそのような自信がないとか、写実的に丹念に色を塗り重ねて色彩を表していくような描き方をする方でしたら、ある程度は下地塗りに時間をかけた方が技巧的に見えたりもします。 言い換えれば、勢いのまま、絵の具の一発塗りでの色やタッチが優れている方にとっては下地塗りをすることがむしろ技術的な甘さに見えてしまうこともあれば、逆に計算し尽くされたような色の塗り重ねができる方にとっては、下地こそが最重要である、と、下地塗りひとつをとっても真逆に効果・意味になるのです。 それが油絵の難しさであり、また面白みでもあると思います。 下地塗りをしないと絵の具の発色が悪くなるとか、時間が経つと絵の具がヒビ割れて剥落してくるなどと言う絵の先生もいるかもしれませんが、それはもはや意識レベルの問題で、発色の度合いなどは透明度の高い絵の具を塗り伸ばしていくよう方法でなければたいして変わらないです。また絵の具の剥落は、大抵はカビや埃、また不純物が混ざっていたり、乾燥不十分な状態で分厚く絵の具を塗る際に混入している空気などが原因ですが、現代の絵の具はとても安定しているので、そのような不安もほとんどありません。ですので、素材的に下地が必要である、という考え方はもはや古いものです。 まあ、大画面の作品に下地塗りをする場合は大変かもしれませんが、むしろそのことを「これから絵を描いていくぞ」という意気込みとして行なっているとか、もしくは禊のように精神統一するためのもの、というような人もいるかもしれません。 下地塗りの要/不要は、そのような意識や精神的なレベルの話なので、大変な作業で面倒臭いと思えば別に必要ないと思います。