発電におけるエネルギー収支比(Energy Profit Ratio)
こんにちは。
発電プラントの計画・設計に関わっているものです。
評価指標の一つとして、エネルギー収支比(Energy Profit Ratio あるいは Energy Payback Ratio)を算定しようとしているのですが、これについて一つ疑問に感じた点があったので質問です。
Googleで「エネルギー収支比」を検索すると最初に出てくる、以下の電力中央研究所の表を見ると、火力発電や原子力発電のエネルギー収支比が1を大きく超えています。
http://criepi.denken.or.jp/jp/pub/news/pdf/den439.pdf
「エネルギー収支比」の定義と計算法は、
『得られるエネルギー(の一次エネルギー換算)÷ライフサイクルで見た投入エネルギー(の一次エネルギー換算)』
かと思うのですが、この場合、たとえば省エネ法の換算係数を用いて算定すると火力発電のエネルギー収支比は大体1前後となります。
一方、上記資料では、どうやら火力発電や原子力発電の場合は運転中の投入エネルギーを計算する時に、燃料の一次エネルギー換算値を直接用いるのではなく、燃料を採掘、処理、輸送するためのエネルギーを用いているようです。 このため結果として、エネルギー収支比が大きく計算されているようです。
ここでふと分からなくなったのですが、上記資料のような計算方法で評価される火力発電や原子力発電の「エネルギー収支比」とは、何の評価に使えるのでしょうか?
たとえば火力発電では、実際に化石燃料が燃やされてなくなっていくわけですが、上記資料の場合はその分は投入エネルギーとして評価されず、採掘、処理、輸送の分のみカウントされる点で、「何を評価してる指標なのか」が直感的に分からずに困っています。
長文になってしまいましたが、アドバイスよろしくお願いいたします。
お礼
なるほど。 例もあってわかりやすく、よく理解できました。 ありがとうございました。