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地球のエネルギー収支

はじめまして。このジャンルで質問するの、ドキドキするくらいの初学者です。いろいろ間違っている部分も有ると思いますが、よろしくお願いします、、。 1.かなり乱暴な設定ですが、「地球を大きな袋にとじこめたと想像すると、その中に含まれているエネルギーの総量は過去から現在に至るまで(おおよそ)一定である」と考えるのは間違っていますか? 2.太陽からのエネルギーはどのような形態で地球にもたらされ、(もし収支が一定だとすると)どのような形で地球から宇宙に放出されるかわかりますか?真空に向かって放出されるエネルギー、というのがいまひとつピンと来なくて、、。

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  • ruehas
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回答No.3

こんにちは。 >1.かなり乱暴な設定ですが、「地球を大きな袋にとじこめたと想像すると、その中に含まれているエネルギーの総量は過去から現在に至るまで(おおよそ)一定である」と考えるのは間違っていますか? 地球を袋に閉じ込めて、物質の出し入れもエネルギーの受け渡しも全く無し、ということであればそのように考えることはできるかも知れません。太陽の光も受け入れず、地球に降り注ぐ星間物質もないのですから、地球の持つエネルギーの量が増えることはありませんし、一切の熱が外に伝わらないのですから減ることもありませんよね。 太陽から得られるエネルギーを除くと、地球には、地球を作った隕石の衝突で得られた衝突エネルギーと、放射性元素の自然崩壊による核エネルギーがあります。これらは全て熱エネルギーとして蓄えられたまま外に出て行くことができません。地球には如何なる星間物質も侵入しませんので、地中に含まれる放射性元素も内在するエネルギーの総量としては一定です。外から冷されることがないのですから、これが全て熱に変わってしまえば温度差もなくなり、マントルの対流も停止します。地球は熱エネルギーの飽和状態にななってしまいます。 ですが、地球の自転や月にの潮汐力などによってマントル海流のような運動エネルギーが発生し、それが熱エネルギーとして徐々に蓄積されてゆくという可能性もあります。これらは袋に閉じ込めて熱の出し入れを遮断するだけでは防ぐことはできないように思います。 >2.太陽からのエネルギーはどのような形態で地球にもたらされ、(もし収支が一定だとすると)どのような形で地球から宇宙に放出されるかわかりますか?真空に向かって放出されるエネルギー、というのがいまひとつピンと来なくて、、。 太陽のエネルギーは「お天道様の光」として地球にもたらされます。厳密には放射エネルギーとしての電磁波ですが、波長の長さで言うならば、主に可視光と、その前後の赤外線と紫外線辺りまでが含まれます。出て行くときは輻射熱として放射されますが、こちらはほとんど赤外線だと思って良いと思います。全てが電磁波ですから、真空の中を伝わります。 さて、地球のエネルギー収支は終始一貫してプラスマイナス・ゼロです。地球は太陽からエネルギーを貰いますが、使い終わったならばそれは全て宇宙に捨てなければなりません。それが赤外線でなければならないのは、全てのエネルギーが熱に変わってしまうからです。 太陽から送られて来るエネルギーは光のままでは地球に留まることはできませんので、一旦地表の物質(空気も含む)に吸収されて熱エネルギーに変わります。熱に変わらずに大気や海面に反射して宇宙に出て行ってしまうのが全体の30%、熱に変わっても、47%はそのまま赤外線として放出されてしまいます。ですから、地球に届くエネルギーのうち、地球に留まって気象現象や生物の営みに利用されるのは23%ということになります。 熱に変わったものは運動エネルギーとして、風を起こして波を作ったり、海水を蒸発させて雨を降らせたりといった、気象を司る大気や水の循環に使われます。光の一部は直接植物の光合成に使われ化学エネルギーに変わりますが、植物がそれを使ったり、食べた動物が活動すれば体温となり、最終的には熱となります。 熱は、一ヶ所に集まっていれば運動エネルギーとして利用できますが、波風が収まったときには大気や海水の中に希釈されてしまいます。そして、これは二度と光や化学エネルギーに戻すことはできません。太陽からは次ぎから次ぎへと無料でエネルギーが送り込まれて来るわけですから、これらの23%も赤外線として順に宇宙に廃棄されなければなりません。ですから、エネルギー収支が常にプラスマイナス・ゼロでなければ地球は熱だらけになってしまいます。 この、地球に留まることにできる23%というエネルギーの量を決定しているのが今話題の「温室効果」ですよね。温室効果ガスの濃度は通り抜ける赤外線の量をコントロールしますので、温室効果が高くなれば地球の平均気温は上がりますし、その逆であれば地球は寒くなります。地球には温暖期も氷河期があります。地球全体の平均気温が変化するということは、地球が出し入れする熱の総量は変化するということです。逆に言えば、それで常に収支をプラマイ・ゼロに保っているわけですね。 ですから、この機構が働いてさえいれば、地球温暖化がいくら進行しても、何れは何処かで季候は安定します。尤もそのときには、南極の氷はなくなっているかも知れませんが。 プラスマイナス・ゼロとは言いますが、太陽から貰ったもの以外に、地球には放射性元素などの地熱というものがあります。厳密にはそれも一緒に放出されているのですが、この辺りは放射赤外線の0.018%くらいだそうです。 また、植物が吸収した光の中には石油や石炭など、化学エネルギーとしてそのまま地中に固定されてしまうのもあります。現在はそれを掘り出して燃やしていますので、そこに0.023%の放熱量が加わります。熱量としてはほんの僅かなのですが、それによって大量に二酸化炭素を作り出してしまったために大分厄介なことになっています。

noname#4915
質問者

お礼

詳しい解答をありがとうございました。エネルギー収支のキーワードは熱エネルギー、交換の方法は赤外線、または電磁波、で、微量に失われていくものとして、核エネルギーなどですね。収支はむしろ、日々太陽から沢山与えられるものを、どのようにキレイに返すか、が現実的に重要なのだという主旨ですね。多謝多謝。

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その他の回答 (2)

回答No.2

>1.かなり乱暴な設定ですが、「地球を大きな袋にとじこめたと想像すると、そ >の中に含まれているエネルギーの総量は過去から現在に至るまで(おおよそ) >一定である」と考えるのは間違っていますか?  まちがっています。過去はおそらくもっとエネルギーがあったでしょう。と  いうのも地球が形成された際には地球の中に膨大な放射性同位体がありまし  た。放射性同位体はアルファ崩壊やベータ崩壊をしてエネルギーをだし、最  終的には安定した元素になります。ます。現在の地球では、自然に存在する  放射性同位体はウラン、ラジウムなどごくわずかで、地球形成時に存在した  放射性同位体はほとんどなくなっています。ですから、地球誕生時にはもっ  とエネルギーがあったことでしょう。 >2.太陽からのエネルギーはどのような形態で地球にもたらされ、(もし収支が >一定だとすると)どのような形で地球から宇宙に放出されるかわかりますか?真 >空に向かって放出されるエネルギー、というのがいまひとつピンと来なくて、、。  #1の方がおっしゃっているとおりです。熱の伝わり方には三種類あると中学  校や高等学校で学習しませんでしたか? 伝導、対流、輻射の三種類です。こ  の中で輻射は真空中でも伝わります。伝わるからこそ、太陽の暖かさを感じる  ことができます。太陽のエネルギーを輻射でもたらされ、輻射という形で地球  から宇宙に放出されます

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  • poor_Quark
  • ベストアンサー率56% (1020/1799)
回答No.1

 地球の持つエネルギーを考えるとき地球が生まれたときから持っていたエネルギーと、太陽から地球の地表で受け取る放射エネルギーを分ける必要があると思います。その上でですが… 1.地球は宇宙空間に赤外線という形で廃熱を放出しています。また、マントル対流を引き起こすエネルギーや、液体核の対流を引き起こすエネルギー(バンアレン帯を維持するエネルギー)は刻一刻失われていて、いずれ地球は月のように冷たい天体になるのでしょう。つまり地球のエネルギーの総量は時間軸に対して一定ではないという個人的な結論です。最初に地球に与えられたエネルギーの源は、つまるところ、原始太陽系付近に存在した、その後太陽系を構成することになる物質の位置エネルギーと運動エネルギーの総和ではないかと考えます。 2.放射熱は媒介を必要としません。電波は真空中を進むことができますが、赤外線やガンマ線などは電磁波の一種であり、これらもまた真空中を進むことができます。電磁波はエネルギーを運ぶことができます。

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