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~~だけの「だけ」の品詞について 副助詞?名詞?
~~だけある、~~だけあって・・の「だけ」は国語辞書では、副助詞となっています。 一方、「だけ」は、例えば、動詞、動詞、形容詞などの連体形に接続します。 例 毎日ジムに通っているだけあって、・・・・。 この場合、「連体形」である「いる」が修飾すべき名詞(体言)がここでは省略されている、と考えるべきでしょうか? それとも、「だけ(丈?)」が、「いる」の修飾先(被修飾語)として、名詞化している、 すなわち、 「通っている」は「だけ」を修飾する、と考えるべきでしょうか? 国語文法にお詳しい方、よろしくご教示ください。
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連体形の定義としては、「体言に連なるときに用いられる活用形」で間違っていません。 ただ、「体言に連なるときにしか使ってはならない」というわけではありません。 定義と用途(機能)は別物です。 ハンカチの定義は「正方形の小さな布」でしょうが、その用途や機能は手を拭くだけではなく、涙を拭いてもいいし、振って別れを惜しんでもいいし、何かを包んでもいいし、ジャケットの胸ポケットから少し出しておしゃれに使ったっていいでしょう。 接続助詞はその名の通り、前後の要素を接続する助詞ですが、後続するはずの要素が現れないことがあります。 「会いたかったのだが。」 「もうすぐお時間ですけど。」 「もういいから。」 「お腹いっぱいだし。」 こういう「が」「けど」「から」「し」を終助詞として分類しなおすのは簡単ですが、接続助詞との関係が切れてしまうし、後に何かが省略されているような、含意というものが説明できなくなります。 接続助詞なんだけども、接続しない用法もある、というのが妥当なところでしょう。 文語の「紫だちたる雲の細くたなびきたる。」(枕草子)などの文末の連体形も、あるはずの名詞が現れないことから生じる余韻を残す機能を持っています。 これを名詞の省略と捉えることもできますが、空の名詞があって、その意味内容は聞き手や読者が自由に補うことができる、そこからいろいろな余韻が生じると考えることもできます。 副助詞の「さえ」「ばかり」「だけ」などはもともと名詞ですから、その前に来る動詞が連体形でも、歴史の名残として、余韻を感じて下さい。
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- Biolinguist
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助詞の定義は「付属語の内、活用しないもの」。 活用すれば助動詞です。 つまり、「必ず名詞に付く」、というような制限はありません。 「が」「を」「の」「に」のような格助詞は名詞に付くのが基本です。 ですが、他の助詞にそのような決まりはありませんし、格助詞も名詞以外の語に付くことがあります。 飛ぶがごとく、言うがまま、愛するが故 当たるを幸い 待ちに待った、読むには読んだ ましてや副助詞ともなると、なかなか自由度が増します。 死ぬまで働け(動詞+「まで」) あいつに頼むくらいなら(動詞+「くらい」) 君にだけ話す(「に+「さえ」) 君だけに話す(「さえ」+「に」) 悪意をさえ感じる(「を」+「さえ」) 悪意さえを感じる(「さえ」+「を」) もちろん、終助詞ならば文末につきます。 行きますよ。行きますね。 なお、「だけ」は元々名詞の「丈」から来ています。 ですから、動詞なら連体形にして「だけ」をつけます。 このように、元来が自立語であったのに、助詞や助動詞のような付属語になってしまうことを「文法化」といいます。 ほかにも助動詞の「ようだ」は名詞の「様」から来ています。 古文に出てくる完了の助動詞「つ」の語源は動詞「棄(う)つ」だと言われています。 英語でも動詞 go から、近接未来の be going to が生じました。 「前置詞 + 名詞 + 前置詞」「形容詞〔副詞〕+ 前置詞」などでひとつの前置詞になったものも少なくありません。 by means of(によって)、in addition to(に加えて) contrary to(に反して)、ahead of(に先立って) 文法化 grammaticalization で検索すれば、もっといろいろな例が出てくるでしょう。
補足
Biolinguistさん 「文法化」、その他のご教示、ありがとうございました。 さらに、質問させてください。 私の疑問は、副助詞の「だけ」よりも、動詞、形容詞などの「連体形」についてです。 「飛ぶ」がごとく、「言う」がまま 「死ぬ」まで働け ジムに通って「いる」だけあって、 などの場合、 「連体形」は、必ずしも、後ろに体言を必要としておらず、副助詞や格助詞にも接続する ことは、実際そのように使われているので分かります。 こういう状況を考えると、 「連体形」という意味は、体言に接続する形 というよりも、「助詞や名詞などの非活用語?に接続して、全体として名詞句、名詞節、体言節?、副詞節? を作リ出すための動詞(形容詞)の形」ということになるのでしょうか? 「連体形」の働き(機能)、意味合いをまとめるとどうなりますか? 「連体形」の定義 としてはどうなるのか、教えていただけませんか? 私は「連体」という漢字から、体言に接続するもの、と決めつけて考えていたことが間違っていたようです。 であれば、「連体形」という命名の根拠も知りたいです。 よろしくご回答いただけますと嬉しいです。
- ゆのじ(@u-jk49)
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「いる【だけ】あって」は、「いる【ことも】あって」に置き換えられる。で、【ことも】を副詞的な用法と考えれば、【だけ】も同様と推察すべき。
- bakansky
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「だけ」 は副助詞とされています。副助詞は、助詞の働きをしますので、独立語に接続して他との関係を示したり意味を付与したりします。 「ジムに通っているが」 という文の場合の 「が」 は助詞ということになります。 そして副助詞の 「副」 というのは 「副詞」 の 「副」 ですから、助詞としての働きの他にも 副詞 としての働きもします。「ジムに通っているだけ」 の部分を副詞化して 「ある」 という動詞を修飾させています。 私は国文法に詳しい者ではないので、間違った解釈をしていないとも限りませんが、そのように理解しました。それと、もしもご質問の趣旨から外れた回答になっていたら、お詫びします。
補足
Biolinguistさん 分かりやすい説明をありがとうございました。 >定義と用途(機能)は別物です。 そうですね。 言葉には規則もありながら、言葉の使い方は様幅広く、また変化し応用もきく、ということでしょうか・・。 Biolinguistさんというお名前、生物言語学者 にも感じ入りました。 そのような分野があるのですね! 今後は、Biolinguistさん のようなスタンスを参考にさせていただきながら、言葉について考えたいと思います。