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円柱が転がる場合、滑る場合の判断

円柱を角度θの傾斜面に置くと、 ただ転がるときと、転がりながら滑るときがあるそうなのですが、 その判別はどの様に計算することで求められるのでしょうか? またどのような値(質量m、静止摩擦係数μなど)が必要になるのでしょうか? よろしくお願いいたします。

みんなの回答

  • foomufoomu
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回答No.3

転がり摩擦は、条件がそろっている場合以外は、必ずわずかに滑っています。そうでなければ「転がり摩擦係数」というものは発生しません。 条件がそろっているというのは、接触面に働く、面に平行な方向の力が、0となる場合です。 しかし、質問は、このようなわずかな滑りでなく「目に見えて滑っている」かについてのことだと思います。 この問題は、四角いブロックの滑りのように、斜面に垂直・平行方向の力を比べたのではだめで、円柱の回転についての慣性力=慣性モーメントを考えなければなりません。。 (細かい話ですが、最初の回答の「斜面に水平な方向」というのも間違いです。「水平」は水面の向きのことで、斜面と無関係に常に同じ方向になります。ここは「斜面に平行な方向」と書かなければいけません。) 斜面に置いた円柱は、重力加速度をgとすると、A=g*Cosθ の加速度で加速しようとします。 円柱が滑らずに加速できた場合は、円柱を半径rとすると、回転の加速度=角加速度α=A/r です。 一方、回転させるために必要な力のモーメントは M=α/J 、ここでJ=慣性モーメント=m*r^2/4 これを接触面の力に直すと F=M/r=α/(r*J) このFが、面の摩擦力 w=μ*m*g*Sinθ より大きければ滑りながら回転、小さければ滑らずに回転することになります。 μは摩擦係数ですが、動摩擦係数なのか静止摩擦係数なのか、私は知りません。最初に書いたように、常に滑っていることから動摩擦係数のような気がしますが。

  • Tann3
  • ベストアンサー率51% (708/1381)
回答No.2

 完璧な回答をNo.1さんが書かれているので、ちょっと直感的なことだけを補足します。  角度θが小さい傾斜面では、円柱の重さはしっかりと斜面に乗っかるので、摩擦力がきっちり働いて滑らずに回転して転がり落ちるでしょう。  角度θが90°、つまり鉛直になれば、円柱はストンと下に落ちるでしょう。このとき、円柱の重さは斜面には全くかからないので、摩擦力は働かずに、円柱は滑り落ちることになります。(角度θが90°のときでも、「円柱表面も斜面も滑らか」であれば摩擦力はゼロですので回転しませんが、日常経験的には、円柱と斜面が接触していると「引っかかり」で回転しそうです。でも、90°よりほんのわずか大きい場合を考えれば、「回転せずにストンと落ちる」ことに納得できるでしょう。)  また、円柱ではなく、直方体のような物体を傾斜面に載せることを考えると、角度θが小さい傾斜面では、摩擦力のため物体は滑らすに留まっていますが、角度θを大きくしていくと、ある角度以上で滑り出すことも理解されるでしょう。角度θが90°未満では摩擦力が働きますが、90°で摩擦力がゼロになり、直方体は真下に落下します。  つまり、 (1)角度θが小さい傾斜面では、円柱は回転して落ちる。 (2)角度θがある角度より大きく90°未満の範囲の傾斜面では、円柱は転がりながら滑って落ちる。 (3)角度θが90°以上では、円柱は回転せずに直下に落ちる。 という状態となることが理解できると思います。  あとは、この(2)の「ある角度」を、No.1さんのようにして求めればよいわけです。

回答No.1

円柱を斜面に置いたとき、斜面には円柱の重力 mg が働きます。 円柱も、斜面から反対の力 mg を受けます。 この力を斜面に垂直な方向と水平な方向に分解すると、垂直方向が N=mgcosθ、水平方向が F=mgsinθ になります。 斜面の傾斜θが小さいときや、静止摩擦係数μが大きいときは、円柱は斜面を滑らずに転がります。 そして、円柱を斜面に置いた状態、或は円柱が斜面を滑らずに転がっている状態で、θを徐々に大きくしていくと、円柱が斜面を滑りつつ転がり出します。 滑り出す瞬間の水平方向の力は、μN=F となっています。 μN<F となると、円柱が斜面を滑りつつ転がります。 これは、μmgcosθ<mgsinθ より、μ<tanθ のときです。 逆に、μ>tanθ のときは、円柱が斜面を滑らずに転がります。 以上から、円柱が斜面を滑るかどうかは、静止摩擦係数μと斜面の傾斜θのみによって決まることが分かります。