6. 腰を痛めて変な歩き方をする田中部長を見て、(?)笑えなかった。
a. 笑うに
b. 笑おうにも
c. 笑うにも
aが正解だとわかりましたが⋯
大辞林、大辞泉で「にも」調べてみると、こう書いてあります:
(「…にも…ず」「…にも…ない」など,同じ動詞を重ねて打ち消しの形にして)「どうしても…することができない」「…することがためらわれる」などの意を表す。「ひく━ひかれず」「泣く━泣けないありさまだ」
こうしてみれば、cも正解なはずですね?
7. 丁寧に一つ一つ手作りしたものの良さは、機械で量産したもの(?)。
a. とは比べるべくもない
b. にはまねるべくもない
c. には勝るべくもない
aが正解ですが、cはどうしてダメですか。
同じく「手作り<機械で」と意味しているのではないでしょうか?
8. 新しい靴が足に合わず、(?)。
a. 走るべくもない
b. 走ってはいられない
c. 走ろうにも走れない
cが正解ですが、aはどうしてダメでしょうか。そういうふうに言ってる人もあるのではないでしょうか。
9. あっ、本が(?)だ。
a. 途中まで読みっぱなし
b. 片付けっぱなし
c. 出しっぱなし
cが正解ですが、「出す」は他動詞ですよね?どうして「出っぱなし」ではないんですか。(または「が」を「を」に替えれば?)
6. 腰を痛めて変な歩き方をする田中部長を見て、(?)笑えなかった。
a. 笑う(辞書形)に笑え(未然形)ない(否定)
笑いたい気持ちでいっぱいなのだが、この場面では笑うことが(この場合は憚(はばか)られて)できない。
b. 笑おう(未然形+意思の助動詞)にも笑われ(可能態)ない(否定)
笑おうと心がけるのだが、どうしても笑う気持ちが生じない。
c. 笑う(辞書形)にも笑え(可能動詞)ない(否定)
何とか笑おうとしても、笑いたくならない。
本来の「可能態((笑わ)れる)」なら違いがすぐわかるが、「可能動詞(笑え)る」の否定形「(笑え)(る)+ない」の場合は、「未然形(笑え)ない」と同形なので混同しやすくなっています。
7. 丁寧に一つ一つ手作りしたものの良さは、機械で量産したもの(?)。
a. とは<その良さが>比べるべくもない…手作りの良さを強調。
b. にはまねるべくもない…機械物に及ばない。マネのレベルにも至らない。
c. には勝るべくもない…機械物には勝てない。
比べるべき対象が、ここではたって「(手作りの)良さ」として優れた基準を明示しているからです。
8. 新しい靴が足に合わず、(?)。
a. 走るべくもない
当然走ることはできない。走る必要もない。
b. 走ってはいられない
走る事情にない。走るわけにいかない。
c. 走ろうにも走れない
走りたくても走られない。
「a.走るべくもない」では、「走るべからず」に準ずるので、走ってはならないとか、走るに及ばないといった許可や能力の意味になります。一方、この文脈では「走りたい」という自発意志がありながら、靴が合わないという障害が起こっている意味合いになっていますから。
9. あっ、本が(?)だ。
a. 途中まで読みっぱなし
このような場合は「読み掛け」や「読み止(さ)し」を用います。本を単なる物品と見るなら「抛(ほう)りっ放し」と言います。
b. 片付けっぱなし
「はなし(放すこと)」はその行為が全うされず途中で「放置すること」ですから、片付けるという整理整頓の収納行為とは合致しません。
片付けた振りをして、実は「押し入れに突っ込みっ放し」ならあり得ます。
c. 出しっぱなし
「本が誰かによって出っ放し状態に放置されてある事態」を、その誰かが「本を出しっ放しにしている」と見て、それを「ここに本が出っ放しになっているじゃないか。困ったものだ。」という判断を下した結果が「本が出しっ放しだ。誰のせいだ。」という発言に通じています。
お礼
大変勉強になりました。 ありがとうございます!
補足
ご回答ありがとうございます! 「比べるべくもない」についてまだ質問がありますが⋯ ある例文が見つかりました。 「もちろん、プロとは比べるべくもないが、彼のパスの技術には驚かされる。」 そういう場合は「プロ>彼」ですよね? では、どうしてスレの7は「手作り>機械」ですか?