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「え段+て」の解釈
- 「え段+て」の形の解釈について質問しています。例文に現れる「眠れ」「近づけ」「怒れ」は、可能動詞+ての形なのか、四段活用動詞已然形+ての形なのかを確認したいとのことです。また、「え段+て」の形でできている文が、「・・・ができている」の意味なのか、「・・・ている」の意味なのかもわからないとのことです。具体的な区別方法があれば教えてほしいとのことです。
- 外国人であるため、質問内容に誤解や誤りが含まれている可能性があるため、間違っている点があれば指摘してほしいとのことです。
- 回答者には、「え段+て」の形の解釈や区別方法、質問内容に含まれている誤解や誤りについて正確に説明してほしいとの要求があります。
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たびたびどうも。 基本的にNo.1のかたのコメントでよいと思います。リンク先の「国文法初歩」も役に立つと思います。ちょっと疑問があるので補足します。 「眠る」「近づく」「怒る」は五段活用動詞です。 原形(終止形) 「れる」がついた形 可能動詞 眠る →眠られる →眠れる 近づく →近づかれる →近づける 怒る →怒られる →怒れる ※「いかる」だと少し不自然なので「おこる」で考えます。 ※日本語学習者の場合は「原形(終止形)」ではなく、「る形」もしくは辞書形と言ってるかもしれません。 可能動詞の「近づける」はあまり使われないと思います。でも、「猛獣に近づける」なら可能動詞でしょう。 可能動詞の「怒れる」もあまり使われないと思います。でも、「子供をちゃんと怒れるようになったら、教師として一人前」くらいですか。この場合、「しかれる」のほうが適切でしょう。 さて例題の「限界に近づけていった」の場合は可能動詞ではありません。「近づける」という普通の動詞で、可能の意味はありません。これを可能動詞にすると「近づけられる」になります(「近づけれる」だと「ラ抜き言葉」です)。 したがって、例文の「限界に近づけていった」は、 「限界に近づくことができていった」ではありません 「限界に近づいていった」でもありません。 「限界に近づける」を「~ていった」の形にしたものです。意味としては「少しずつ限界に近づけた」くらいですか。 ■Web辞書『大辞泉』から http://kotobank.jp/word/%E8%BF%91%E4%BB%98%E3%81%91%E3%82%8B?dic=daijisen&oid=11841700 ================引用開始 ちか‐づ・ける 【近付ける】 [動カ下一][文]ちかづ・く[カ下二] 1 近くへ寄せる。「船を岸壁に―・ける」「顔を―・けてのぞきこむ」 2 人を近寄らせる。また、人と人とを親しくさせる。「危険な人物を―・けない」「パーティーで二人を―・ける」 3 めざすものに近い状態にする。「目標額に―・ける」 ================引用終了 ほかの2つはまぎらしくないと思いますが普通の動詞の「近づける」と、「近づく」の可能動詞の「近づける」は確かにまぎらわしいですね。 「限界まで近づけた」だけだと判断できません。 「~することができる」に言いかえられるなら可能動詞という判定法ではダメでしょうか。 「猛獣に限界まで近づけた」(=近づくことができた)は可能動詞です。 「家具を限界まで壁際に近づけた」(≠近づくことができた)は普通の動詞です。 同様の例で有名なのは「抜ける」でしょうか。 「大きな大根が抜けた」(=抜くことができた)は可能動詞です。 「髪が抜けた」(≠抜くことができた)は普通の動詞です。 「組織から抜けた」(≠抜くことができた)は普通の動詞です。 「抜く」と「抜かす」の関係あたちも少し関係あるかもしれません。 【「抜く」「抜かれる」vs.「抜かす」「抜かされる」】(当方の個人ブログです) http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1032.html
その他の回答 (3)
「眠る」の可能動詞は「眠れる」です。これに「て」をつければ「眠れて」になります。「眠れていない」は「眠ることができていない」という意味ですね。 「近づく」の可能動詞は「近づける」です。これに「て」をつければ「近づけて」になります。例えば大きくて恐そうな犬がいて、A君が「僕はあの犬のすぐそばまで近づけるよ」と言ったけれど、実際には怖くてなかなかそれができないとき、それを見ていた人が「Aくんは、あんなこと言ったけれど全然近づけてないね」と言ったとします。この場合は「近づくことができていない」という意味になりますね。 しかし、可能動詞の「近づける」とは別の、もうひとつの「近づける」があります。それは他動詞の「近づける」です。 「近づく」は「AがBに近づく」ですが、「近づける」は「AがBをCに近づける」あるいは「AがBとCを近づける」です。例えば、りんごとみかんを並べてこれを絵に描こうとしているとき、「りんごとみかんをもう少し近づけてみよう。その方がいい絵が描けそうだ」と言ったら、これは他動詞の「近づける」です。ここには可能の意味はありません。 あなたが挙げた「限界に近づけていった」は、これだけでは可能動詞か他動詞かわかりません。 他動詞の場合、「~を」という目的語があるはずです。例えば時速200kmまで出せる自動車があって、その車で時速195kmまで出しているとします。この場合、「彼は自動車の速度を限界速度に近づけていった」と言ったらこれは他動詞ですね。ここには「可能」の意味はありません。「りんごとみかんを少しずつ近づけていった」も同じです。 可能動詞を使って「近づけていった」という表現も、ないとは言えないでしょうが、あまりないと思います。他動詞の「近づけていった」と区別しにくいからです。私なら「近づくことができるようになっていった」「近づけるようになっていった」などと別の表現を使います。 最後の「怒れて泣ける」はどちらも可能動詞でしょう。実際に「怒れて泣ける」ものがあるかどうか、ちょっと想像がつきにくいけれど、これは「怒ることができて泣けることができる」という意味に取れます。 似たような表現に「笑えて泣ける」があり、これはよく使われます。例えば、笑える場面がたくさんあり、最後は感動して泣ける映画を「笑えて泣ける映画だよ」と言ったりしますよ。
お礼
細かい説明ありがとうございます。 おかげ様で可能動詞について勉強になりました。
- OKAT
- ベストアンサー率38% (247/639)
「限界に近づけていった」の場合、「近づく」という自動詞に対して、「近づける」という他動詞があるのでちょっとややこしい表現ですね。わたしなら、これだけを見たら、他動詞の意味に取ってしまいますね。 無論、「何処まで近づけるか、試してみよう」(近づくことが出来る)という意味は存在します。
お礼
この例文だけは「近づけて」が可能動詞なのか他動詞なのか区別しにくいですね。
- bgm38489
- ベストアンサー率29% (633/2168)
四段活用は、文語文(古文などに)に使われるもので、現代用語では用いません。已然形という形もありません。現代用語の文法では、四段活用は五段活用、已然形は仮定形となっています。念のため。 眠れる、近づける、怒れて、どれも、下一段活用の可能動詞です。元々、眠る、近づく、怒る五段活用で、可能の助動詞れる、られるを未然形につけて、眠られる、近づかれる、怒られるとすべきなのですが、使役―受身の意味などと紛らわしいため、可能動詞を用いるのが一般的です。 http://kokubunpo.jimdo.com/%E5%8A%A9%E5%8B%95%E8%A9%9E/%E3%82%8C%E3%82%8B-%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B/ なお、眠れてない、は、省略形で、正式には眠れていないです。 限界に近づけていったは、英語で言えば、I made~かな。つまり、何かの能力の限界まで、私が(彼が)レベルアップさせた、ということです。
お礼
四段活用は文語文・古文に使われる用語ですね。 指摘ありがとうございます。
補足
回答ありがとうございます。 可能動詞は必ず可能の意味ではないでしょうか? 「限界に近づけていったは」の近づけるは、 「限界まで、…させた」のように使役の意味もあるんですか?
お礼
再び感謝します。 素晴らしい説明で謎が解けたようです。 おかげ様で日本語がもっと楽しそうになりましだ。 ありがとうございます。