- 締切済み
インバータの変調法、特に空間ベクトル変調について
インバータの変調法、特に空間ベクトル変調についての質問です。 現在、空間ベクトル変調について勉強しているのですが、空間ベクトル変調は三角波比較法とは異なり、「三相量を一括で扱うことができる」ということを知りました。 そこで、質問なのですが、三相量を一括で制御することで得られるメリットとは何でしょうか。 また、上の質問とは別ですが、参考書に「三角波比較法は小形制御用CPUの発達により衰退し、空間ベクトル変調法が主流になっている。空間ベクトル変調によりシステムや回転機の制御を便利なものとする」との記述もありました。なぜ小型CPUが発達すると三角波比較法は衰退するのか、空間ベクトル変調により制御がどのように便利になるのかが理解できませんので、お答えいただけたらと思います。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
みんなの回答
- DCI4
- ベストアンサー率29% (448/1540)
空間電圧ベクトル変調法には「三相量を一括で制御できる」以外に、「三角波比較法と比べて、電圧利用率を15%上昇させることができる」というメリットがると参考書に記載してありました。しかし、この15%を導出するまでの計算過程を説明している資料を見つけられません。もしご存知でしたら教えていただけないでしょうか。 ★回答 いろいろあって混乱しないために ●アナログ デジタル を含め すべての方法は 制御目的 設計するものにより メリット デメリット があります。 アナログパルス回路による三角波比較法が悪いわけではなく 目的に応じて 方法を選ぶのが正しいです。 またLSIも目的に応じて いろんなタイプがあり アナログとデジタル(マイコン DSP)を混在させ専用化すれば 量産効果によりその選択がベストとなります。 また研究 開発においては 汎用DSPを用いた 実験開発は ソフトによる いろいろなパラメーター変更や 方式変更を可能にします ハードの再設計の手間を軽減できます。 より複雑な制御においては モーターの形状 仕様 動作状況からくる 磁束と電流の関係を考慮した ソフトウエアによる適応制御が実現できます このような事はアナログでは出来ません。 効率についても同じで モーターの磁石 の形状により 回転角度により 駆動力はかわります。 それを滑らかにする特殊な着磁形状にするだけでも 効率 滑らかに回転する事も変わってきます。 (VTRやテープデッキ用小型モーターではよくある) ソフトウエアによる適応制御が出来ると言うことは 自由度がすごく増すことであり アナログ回路とサーボ技術のみでは不可能となります。 また一歩進んで 効率を上げるために逆起電力により 発電も可能となりますので バッテリーシステムと併用することで 省エネ化も可能になります すべてモーターの状況をセンサーして そのつど適応制御できるからです。 (※センサーレスと言うのは部品低減 意味をまちがえないように) そんなわけでケースバイケースなのであって 画一的に 15%を導出するまでの計算過程を説明している資料はないです。
- tadys
- ベストアンサー率40% (856/2135)
>三角波比較法は小形制御用CPUの発達により衰退し 単相で済む用途には三角波比較法が普通に使われていて、別に衰退していません。 三角波比較回路を3個使えば三相量を一括で扱うことが出来ます。 つまりあなたの質問は、三角波比較回路を3個使う方法とCPUを使う方法との関係を質問するのが正しいのです。 三角波比較回路はアナログ回路ですが、アナログ回路だけでスムーズな回転ベクトルを生成するには回路が複雑になります。 CPUを使えば、3相のPWM信号を生成するのは簡単に出来ますし、それを利用して回転ベクトルを生成するのも問題ありません。 問題だったのはそのような用途に利用できるCPUが販売されていなかった事です。 今ではその用途に使用できるCPUが安価に入手できるようになったので、アナログ回路だけの回路のメリットは無いでしょう。 アナログ回路による電源とCPUによる電源を比較する方が分かりやすいでしょう。 http://ednjapan.com/edn/articles/1307/01/news007.html http://www.tij.co.jp/analog/jp/docs/analogsplash.tsp?contentId=53530 http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20111222/202913/
- lumiheart
- ベストアンサー率47% (1141/2405)
>空間ベクトル変調により制御がどのように便利になるのかが 何の為にベクトル演算するのか? 回転速度安定性と速度指令追従性の向上の為 三角波比較法:所謂オープンループ制御 つまり、出力電流は成り行き 負荷次第でいくつになるか不明 負荷回転数も知ったこっちゃない ベクトル制御:速度フィードバック+電流フィードバック付き 負荷回転数は安定、電流も安定 センサレスベクトル制御とは何のセンサもフィードバックも無いのではない 速度フィードバックセンサ(エンコーダかタコゼネ)が無いだけ 電流フィードバックはあります また、電流フィードバックの電流位相を変換して速度フィードバックを得ます >なぜ小型CPUが発達すると三角波比較法は衰退するのか 20年前のベクトルインバータは大きくて高価であった 現在のベクトルインバータは小型安価 http://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/products/drv/inv/lineup/fr_e700/ine7001d.htm http://www.monotaro.com/g/00177730/ 価格は20年前の1/3程度 しかも、ベクトルでないインバータは既に絶滅種 パソコンの性能アップと価格低下とほぼ同調してる MSDOSパソコンは絶滅種 現在はWin8
- DCI4
- ベストアンサー率29% (448/1540)
★回答 以前と同じ質問?ですね 再度簡単に説明 ↓ http://okwave.jp/qa/q8338635.html ●三角波比較法とは http://power.nagaokaut.ac.jp/convenience/pdffiles/conv&control.pdf ↑ もともとアナログ回路(パルス回路)で PWM波形などを生成するのに都合のよかった方法ですね。 作るのめんどくさい パルス仕様変更もめんどくさい アナログ回路です。 これらはすべてDSP(マイコンCPU)によりソフトウエアで実現可能になる 半導体チップ DSP(マイコンCPU)が開発されたため プログラムでPWM波形などを生成することが可能になったわけ。 パルスはCPU演算で好きに作ることが出来る。 空間ベクトルはすべてDSP(マイコンCPU)で計算生成可能なので 回転機の制御を便利なものにした。 空間ベクトルの計算はsin cos のマトリックス計算である。 アナログでやったら大変だし 簡単に変更できない。 またこれらの技術は回転の検出を簡単化することを可能にした ソフトアルゴリズムで回転状況を把握出来るからである。 これをセンサーレスベクトル制御と言う。 センサーがないと言うことはセンサー部品の低減を可能にした。 壊れやすいセンサー部品をなくすことである。 制御対象のモーター仕様が変わっても ソフト書き換えで対応可能である。 変換効率を上げるのもやりやすい。 負荷変動にも対応しやすい。 サーボ系もソフトで 出来る。 制御の補償フィルターもデジタルフィルター化できるのだ。 ソフトなので デジタルフィルターのパラメーターも変えやすい。 ★例 ブラシレス DC モーター(BLDC) - 概要 http://www.tij.co.jp/lsds/ti_ja/apps/motor/brushless_dc/overview.page http://www.tij.co.jp/jp/lit/ml/jajb018e/jajb018e.pdf http://www.tij.co.jp/lsds/ti_ja/apps/motor/product.page http://www.tij.co.jp/lsds/ti_ja/apps/motor/brushless_dc/overview.page
お礼
2度もご回答いただきありがとうございます。 空間ベクトル変調は制御システムのソフト化に適しているということなのですね。
補足
いつも丁寧なご回答ありがとうございます。 空間電圧ベクトル変調法には「三相量を一括で制御できる」以外に、「三角波比較法と比べて、電圧利用率を15%上昇させることができる」というメリットがると参考書に記載してありました。しかし、この15%を導出するまでの計算過程を説明している資料を見つけられません。もしご存知でしたら教えていただけないでしょうか。