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基礎化学 波動関数 シュレーディンガー
波動関数をΨ(r)、*を複素共役を表す記号として 確率密度|Ψ(r)|^2=Ψ(r)* Ψ(r) と表せるとならったのですが、なぜなのでしょうか。 また、確率密度って確率を面積で表したもの、と書いてあったんですけど、確率を面積で表すってことがどういうことなのかよくわかりません。 解答よろしくお願いします。
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波動関数の2乗が、確率密度関数になってしまう理由なのですが、これは残念ながら結果論と言わざるを得ません。 シュレディンガー方程式の解として与えられる波動関数自体には物理的な意味はなく、2乗することによって初めて意味をなすものとされています。 確率密度についてですが、これは確率というよりも、Σと積分の関係について少し理解を深めるとよいかと思います。 面積=積分ですから、それについて解説していきます。 高校での確率については、常に離散的な量(とびとびのもの)しか扱っていません。そのため、取りうる値の合計値はΣで書くことができます。 例えば、サイコロを振ったときの期待値でも考えてみましょうか。 サイコロの目は1~6まで出るわけで、その出方はすべて等しいのであるから、期待値の計算としては、(1+2+3+4+5+6)/6=7/3 ですね。 しかしながら、大学に入るとその量が連続的なものとなるため単にΣでは計算できません。 上の例を応用して、1~6まで連続的に目が出るとしたらどうなるでしょうか? 単に数字を足すだけだと途中の値を無視することになってしまいますよね? どれだけ値を細かくしても足すだけだと完全には足しきれません。そこで登場するのが積分です。連続的な関数の変化を足し合わせるには、積分が有効です。 物理や数学が専門ではないのなら、離散的な量の合計=Σ 連続的な量の合計=積分 と認識していただいて結構です。 おそらく質問の仕方からして、量子化学の問題かと思われますので、そちらから解の意味について解説いたします。 水素原子についてシュレディンガー方程式を解いたときの解(波動関数)を考えます。量子論においては、電子の位置を特定できませんが、全空間において必ずどこかに存在するはずです。どこかはわかりませんが。そのときに、ある範囲に存在する確率を表したものが確率密度関数(=波動関数の二乗)です。ある範囲にとしか表せないので、おのずと連続量の和が必要となり、それは積分、つまり面積を表しているといえるわけです。 余談ですが、この確率が一番高いところが、ボーア半径と呼ばれるもので、それは高校でも教えられた原子核の中心からK核までの距離と一致しています。
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