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「花咲か爺」「花咲かじいさん」
「花咲か」とは何か尻切れトンボのような感じがするのですが、文法的にはどのように説明されているのですか。 Wikipediaには 「五大御伽噺のひとつとして江戸時代の赤本等に載せられ広く民間に普及した昔話」 と説明されています。 江戸時代の言葉では、「花咲か」でよいのでしょうか。 つまらぬことを質問しますがよろしくお願いします。
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広辞苑では「花咲かせ爺」の約、とありました。 「咲か」と未然形のあとには「せる」(使役の助動詞)も続きますが、「ない」だって「む」だって続きますよね。「咲か」で切ってしまうと、とりあえず今は咲いてないとして(未然形だから)、これからも咲かないのか、これから咲かせるのか、これから咲こうとしているのか、わかりません。まさに尻切れトンボ。 いまネットで検索してみたら「花咲かマダム」だの「花咲かプロジェクト」だの「花咲か妖精」だのといった語句が出てきました。これらは「花咲かじいさん」からとったものでしょう。「はなさかせ」という5文字よりも4文字の方が語呂がよかったのでしょう。 そういえば誰だったかの小説かなにかで「花咲か」というタイトルのものがあったような気が…。 回答としては、1行目だけです。
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- kine-ore
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喜多村信節の「嬉遊笑覧. 下 巻9 言語」(373頁:207/359)には「花咲せ爺」の項を立て、そこに「花園さかせ爺めされずや」(「宇津保随筆雛」)などの例を上げています。 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1123104 この話の源流は室町末期、もしくは江戸初期と目されていますが、確かに江戸期の赤本では「枯木(かれきに)花(はな)さかせ親仁(ぢゝ)」となっています。 稀書複製会 編「枯木に花咲せ親仁」 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1187246 明治期に入って学校教育書や児童童話のタイトルは「花咲爺(ハナサカジジ)」に固定しましたが、一部にはその漢字を「ハナサキジジ」と読む読本も混在したようです。 花太郎 著「お伽大会 : 新撰」 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/988338/27 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1919816/93 次の書では、「舌切れ雀」が「舌切り雀」になった例をとりながらも、室町末期の話の形成期から順を追って解明を試みております。 島津久基 著「日本国民童話十二講」(145頁:83/170) http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1450あれ07/83 今ではその気さえあれば、誰でも過去の文典を自在に渉猟できる、実に便利な時代になりました。
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詳しく調べて下さってありがとうございます。 私は、もう一つの疑問をもっていました。 犬の鳴き声は、平安時代には「びゃうびゃう」だったのが、江戸時代になって「わんわん」に変わった。 そこから想像を飛躍させると「花咲か爺」の話は、犬の鳴き声を「wang wang」とする中国から来た話であるという説があり、ホントかなと思っていましたが、この疑問は解消しました。 「ここ掘れワンワン」という文句は昔の本には出てこないのですね。 「近代デジタルライブラリー」を教えて下さったおかげで、よく解りました。 確かに、家に居ながらタダでいろんな文献を読める便利な時代になったものです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 「咲か」で切っておく方が想像が膨らむとした作者のねらいだとか、もともと地方の民話からきた方言だとか、五七調ではどうだとか、昔の言葉だからとか、孫と言い合いになり質問しました。 「広辞苑」に従うことで決着しました。